野鳥撮影って、どんな楽しみ方があるの?
カメラはどんなものを選べば良いの?
こんな疑問にお答えします。
素晴らしい野鳥写真には、その美しさや迫力などが伝わり、衝撃を受けたり感動を覚える力があります。
野鳥撮影とは、野鳥の美しい姿や、野鳥ならではの習性や行動を表現する瞬間的な1枚を写真におさめる趣味。
僕はもともと野鳥の種類を覚えるために撮影を始めましたが、徐々に「野鳥ならではの魅力も写真におさめたい」と思うようになりました。
そう思いながら撮影していると、より深く野鳥の行動を観察するようになったり、野鳥単体だけではなく背景との組み合わせを考えたり、野鳥観察の幅も広がっていきました。
野鳥撮影をすることで、野鳥観察自体がより楽しくなるのです!
モズがこっちを向いた瞬間の1枚
今ではこのブログで野鳥の魅力を発信しているのもあって、野鳥の魅力が伝わるような写真が撮影したいと、日々楽しみながら工夫しています。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな経験をしてきた僕が、カメラを使った野鳥撮影の楽しみ方と野鳥撮影向きカメラの選び方を紹介します。
野鳥撮影の3つの楽しみ方
僕が考える野鳥撮影の主な楽しみ方は以下の3つ。
2. コレクションとしての野鳥撮影を楽しむ
3. 野生的な瞬間の野鳥撮影を楽しむ
1. 花鳥風月(アート)としての野鳥撮影を楽しむ
昔から日本にある言葉に「花鳥風月」があります。
花鳥風月 :美しい自然の風景や、それを重んじる風流を意味する四字熟語である。(ウィキペディアより)
この言葉に象徴される通り、昔から日本人は「鳥の姿は美しい」 という認識を持っていたんですね。
なので、「花鳥風月を感じられる写真」が撮れれば人の心を魅了することができます。
ポイントは鳥単体ではなく、絵全体が自然的なメッセージになっていること。
僕が野鳥撮影を初めた頃は何が良い写真で何が悪い写真なのかがよく分かっていませんでしたが、「花鳥風月」を意識することで、自然の生き物である野鳥をより魅力的に表現できることが分かりました。
例えば、「鳥+人工物」よりも、「鳥+自然物(木や花)」の方が自然感がありますよね。
そのためには、
- 鳥の後ろにある背景
- 自然や季節を感じられる構図
を意識することです。
具体的な写真をお見せします。
梅+メジロ
春の訪れを感じられる、「花鳥風月」な写真になってますよね。
逆にNGな例。
柵+ツグミ
人工物である電線が自然感を壊しています。
あえて人工物と合わせて「都会の中の自然」的な演出も良いのですが、最初は花鳥風月を意識した方がシンプルに野鳥の魅力を感じやすいです。
しかし実際意識して撮影してみると、すぐに思ったようには撮れないもの。
なかなか良い位置に移動止まってくれなかったり、素早く動くためです。
そのあたりは練習が必要なところではありますが、普段から花鳥風月を意識しているかどうかによって、上達具体は大きく変わると思います。
2. コレクションとしての野鳥撮影を楽しむ
日本で観察記録のある野鳥は、600種類以上にものぼります。
この中には「迷鳥」のような、偶然日本に来てしまった野鳥も含まれます。
これらを全て埋めようとすると、膨大な時間をつぎ込まなくてはならないでしょう。
奄美諸島でしか見られないルリカケス
でも難しいからこそ、集めたくなるのが人間ゴコロ。
この一番のモチベーションは「達成感」です。
撮影した鳥リストを現像して、自分オリジナルのアルバムを作るのも楽しいです。
自分が今まで観察した野鳥の一覧をライフリストといいます。
この「ライフリスト」を増やすことも、野鳥観察の主要な楽しみ方の1つです。
野鳥観察は「ポケモン」の楽しみと共通する部分が多くあります。
ポケモンは大ヒットして、子どもから大人までがスマホ片手に夢中になって街を歩き回りました。
野鳥撮影はポケモンと共通する要素がたくさんあります。
- 特定の地域に冒険に行かなくては出会えない野鳥がいる
- 強力なアイテム(カメラなど)を持つことで撮影が有利になる
しかし、ポケモンと違うのは「実際に野鳥に出会えるかどうか、撮影できるかは保証されていない」ということです。
その分、ポケモン以上に中毒性があるかもしれませんね。
僕自身も見事にハマって全国各地や海外でも探し回っています笑
このように野鳥観察は、大人でも十分のめり込めるほど面白い趣味なのです。
3. 野生的な瞬間の野鳥撮影を楽しむ
野生的な瞬間を撮影すること。
野鳥の野生的な瞬間とは、ズバリ「空を飛ぶ姿」です。
- 狩りをする瞬間
- 求愛行動をする瞬間
- 給餌する瞬間
など色々な行動が見れますが、その中でも空を飛ぶのが最も鳥らしい行動です。
1枚、飛翔中の野鳥の写真をお見せします。
迫力のある飛翔中の姿を撮るのはかなりハードルがあります。
- 撮影テクニックが必要
- 追求すると高価な機材が必要
でも、だからこそ他の人には簡単に真似のできない絵を撮ることができるでしょう。
特にタカ・ワシなどの猛禽類は飛翔姿がとても迫力があり、人気です。
猛禽類ばかりを狙って撮影されているバードウォッチャーの方もいるほど。
撮影が難しいだけに、それを撮影できた時の達成感はひとしおです。
撮影した野鳥写真の使い道
「撮影した写真はどうしてるの?」
と疑問が浮かびますよね。
ここでは2つ例を挙げます。
1. 個人的に楽しむ
個人的な楽しみ方として、
- 自分オリジナルのアルバムを作成する
- 大きく現像して家の壁に飾る
などあります。
自分自身が撮影したお気に入りの野鳥写真をどどーんと家に飾るのも夢がありますよね。
僕の場合は、現像などはしていませんが、PC上で撮影した写真たちをコレクション的に整理しています。
図鑑の鳥たちが徐々に埋まっていくのは、とても達成感があります。
2. 他の人に見てもらう
他の人に見てもらう楽しみ方で主流なのは、以下のようなもの。
- 写真コンテストに応募する
- ブログで公開する
- 他のバードウォッチャーに写真を配る
写真コンテストで入賞したり、ブログに読者がついたりするのはモチベーションが上がりますよね!
そして、それらの活動を通じて野鳥観察仲間ができるのは素晴らしいことです。
僕は旅行に行ったり出かけた時に、他のバードウォッチャーの方と交流することもありますが、以前海外から来た方と出会うことがありました。
僕は英語はそんなに喋れないのですが、旅行中に撮影した写真を相手に見せました。
すると、お互いに撮影した写真を見せ合う会になり、完璧に話せなくても楽しいコミュニケーションができる時間が生まれたのです。
出会いや人との繋がりが広がるのも、野鳥撮影の魅力ですね。
野鳥撮影向きのカメラの選び方
カメラを選ぶ際、特に野鳥撮影初心者は「望遠機能」を重視すべきです。
なぜなら、そもそも撮影機会がないと撮影テクニックは向上しないからです。
基本的に鳥は近くにはいません。
野鳥観察の経験を積んで、鳥を警戒させずに近づける技術があれば、また別の選択肢も出てきますが、初心者には何よりもまずチャンスと練習が必要。
そのためには、 望遠機能の高い装備(カメラ)を持つことが圧倒的に早道です。
ちなみに僕自身、望遠機能を一番重視していますので、35mm判換算で2000mm相当の超ズーム力を誇るCOOLPIX P950を愛用しています。
実際の操作感などのレビュー記事は以下をどうぞ↓
おわりに
野鳥撮影では、自分の撮影技術や見ている世界を写すものでもあります。
過去の写真を見ていると、以前は鳥単体のみを意識していたのが、背景や光を意識するようになったことが分かるんですね。
このように、野鳥撮影を通じて視野が広がって、自分の成長に繋がることも利点だと僕は思います。
野鳥撮影を通して、世界が広がってより楽しくなるなんて、素敵ですよね!
ちなみに「カメラ撮影技術を上達させる方法」についても以下で紹介していますので、こちらもぜひご覧ください↓
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