ネイチャーエンジニア いきものブログ

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死骸や糞に集まる虫は汚くて気持ち悪い?【分解者の大切な役割】

キンバエ

ハエって糞とかに集まって汚くて気持ち悪い…

あまり良いイメージないなあ。

というあなたへ向けて記事を書きます。


ネイチャーエンジニアの亀田です。


ハエや糞虫など、いわゆるうんちに群がる虫って、嫌われがちですよね。


でも彼らは「分解者」といって、実は自然界にとって大切な存在。


彼らが欠けたら、自然のバランスが崩れるほどの重大な役割を担っています。


今回は、そんな「分解者の虫たち」を紹介します。


汚い画像は掲載していないので、ぜひ以下の記事を読んで、彼らの本当の姿を知ってもらえると嬉しいです。




 

分解者とは

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分解者とは、狭義には

有機物を無機物に分解するもの

です。


上記のような働きをするのは、細菌などの「微生物」。


しかし広くは、有機物 → 無機物に分解する過程を助ける生き物も「分解者」と呼ばれます


中学の教科書でも上記は分解者に含まれ、以下のような定義されているようです。

分解者:消費者のうち,生物の死骸や排出物に含まれる有機物を取り入れている生物(菌類や細菌類など)をいう。

引用:
Q17(3年):「生産者」,「消費者」,「分解者」の説明について - 教育出版


と、ちょっと小難しい話になってしまいました。


ざっくり言うと、分解者とは動物の死骸、落ち葉(=植物の死骸)、糞などをえさとする生き物たちのことを言います。

分解者の持つ大事な役割

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分解者は自然界において、大事な役割を担っています。


それは、「微生物たちが有機物を分解できるように、たすきを繋ぐこと」。


実は微生物たちは、死骸や糞の形のままだと、大きすぎて分解することができません


そこで、「ハエなどの分解者」が動物の死骸や糞を食べ、それを自身の糞という小さなサイズにすることによって、ようやく分解が可能になるのです。


動物の死骸や糞がスピーディーに分解されるのは、紛れもなくハエたちのおかげなのです。


その働きは、以下のようなエネルギー再生のサイクルを生みます。

動物の死骸や糞などを「ハエ」などが食べ、糞尿という小さな有機物として排出

ハエたちが小さくした有機物を、「細菌」がリンや窒素などに分解

植物」がリンや窒素を養分として吸収して育つ

植物を「動物」たち消費者が食べて消費する

動物たちが死んだり、糞をしたりして、それを「ハエ」たちが食べる


では、分解者がおらず、有機物の分解がされなくなるとどうなるでしょうか?


すると、植物の栄養分となるリンや窒素が作られなくなり、植物は育たなくなります


つまり、「砂漠化」していきます。


都会の砂漠」なんて表現がたまにされますが、動物の死骸も糞もほとんどなく、消毒・除菌で微生物のいない都会などは、実はリアルに砂漠に近い環境なのですね。


ハエは汚い虫として嫌われますが、もし本当に彼ら分解者が生きられないような完全に除菌された環境になったら、自然に植物が育つことのない、超過酷な環境になってしまうことでしょう。


彼ら分解者は、自然界にとってそれほど大切な存在なのです。

分解者の弱点

そんな大切な分解者たちにも、弱点が存在します。


それは、病原菌やウイルスを媒介すること


死骸など腐食したものや糞尿を餌とする分、それらに含まれるウイルスや病原菌をその体に宿してしまいがちなのです。


大事な仕事を受け持つからこそのリスクなのですが、人間にとって重大な病気を広めたりすることもあり、大変悩ましい問題です。


うまく共存できる距離感を作っていけると良いのですが。

自然界を影で支える分解者たち

そんな分解者の役割を担う虫たちを、何種か紹介します。


■ オオクロバエ

オオクロバエ

動物などの糞に集まり、ウイルスを媒介することもあるので、嫌われ者になりがちなハエ。


でも僕は、漆黒の体にエメラルド色のボディは綺麗と思います。


■ キンバエ

キンバエ

こちらも動物の糞などに集まります。


光沢のある金色・緑色のボディを持ちます。


糞のイメージがなければ、普通に美しい姿の虫だと思います。


■ オオヒラタシデムシ

オオヒラタシデムシ

森に行くと、地面をよく歩いている甲虫です。


動物の死骸を食べ、ミミズなどに群がっているところをよく見ますね。(※ミミズも枯葉を食べる分解者)


個体数も多いし、森の中の分解者として、大きな役割を担っていると思われます。


■ オサムシ

オサムシ

緑色の光沢が美しい虫で、ファンも多いです。


生きた獲物も食べますが、死骸も食べます。


以下の記事で、かっこいい甲虫としても紹介しました↓


■ オオセンチコガネ

オオセンチコガネ

知る人ぞ知る、代表的な美しい姿の分解者。


いわゆる「糞虫」と呼ばれる虫なのですが、虹色に輝く体を持つ美しい虫です。


こんな美しい虫が糞を食べるなんて…」と思うかもしれませんね。


キンバエやオサムシもそうですが、糞や死骸を食べる分解者って、意外にキラキラと美しい姿の虫も多いんですよ。

おわりに

嫌われがちな「分解者」の虫たちにちょっとでも良いイメージを持ってもらえるよう、最後にあえてキラキラな虫を出してみました笑


今回の記事で、少しでも彼らのことを見直したり、興味を持ってもらえたら嬉しいです。


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では、また。