ネイチャーエンジニア いきものブログ

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家に発生するカメムシの種類と対策。カメムシのにおいの秘密も紹介

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チャバネアオカメムシ

家にカメムシが出た!
このカメムシって臭いんでしょ?

こんな疑問にお答えします。


カメムシは、嫌われがちな虫ランキングで上位の虫です。


その理由はなんと言っても「くさ〜いにおい」。


カメムシはそんな爆弾を抱えながら家に侵入してくるので、その嫌われ度はさらに高まっているように思います。


そんな嫌われ者のカメムシですが、そのにおいには臭いだけでなく、生存戦略と言える面白い秘密があるのです。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、カメムシの特徴と魅力を紹介します。




 

家に発生するカメムシが嫌われる理由と対策

カメムシが嫌われる理由【防衛のために放つ臭いにおい】

家にも発生する、ちょっと嫌われ者のカメムシ。


嫌われてしまいがちなカメムシ
チャバネアオカメムシ


冒頭でも触れましたが、家に発生するカメムシが嫌われる理由は「臭いにおい」です。


これはカメムシが身を守るための武器なのですが、このイメージが強いために、

カメムシ = 臭い

というレッテルを貼られてしまっています。


しかし、僕はカメムシについて誤解している方も一定数いると思っています。


その誤解とは、「カメムシはいつも臭いわけではない」ということ。


実はカメムシは常に臭いにおいを持っているわけではなく、身の危険を感じると臭いガスを出すのです。


正確にはガスではなく、においのする液体を出し、それを蒸発させて拡散しているわけですが。

カメムシのにおいへの対策

前述した通り、カメムシは常に臭いわけではなく、身の危険を感じた時に臭いにおいを出します。


カメムシは警戒すると臭いにおいを出す
マルカメムシ


つまり、カメムシに警戒されないように扱うことが大事なのです。


我が家でも、カメムシが家の中に現れたり、網戸に卵を産み付けられたりしますが、上記のように特に刺激しなければ臭くなることはありません。


もし現れた場合は、以下で解決。

1. カメムシの進行方向に手の平(新聞紙とかでもOK)を置く
2. カメムシが手の平の上に乗ってくる
3. 自分が外(ベランダなど)に移動し、カメムシを放つ


この時、カメムシを後ろからつまむようなことをしないように注意。


後ろから狙われると、天敵に襲われたように感じられて、臭いにおいを出します。


新聞紙で叩くなどしたら臭くなるだけなので逆効果。


平和的に解決しましょう


上記のカメムシへの対処は以下の記事でも紹介しています↓


ちなみに、カメムシが家に発生するのは、家の軒先や隙間で寒さに耐えながら越冬するため。


彼らは近くの方々の草むらなどからやって来るため、家への侵入を完全に遮断するのは難しいです。


彼らの生活する草や植物を根絶すれば可能かもしれませんが、それは人間にとっても得策ではありません


それよりも、彼らのことを知って、うまい付き合い方をした方がお互いにメリットと思います。


今回の記事はこれが言いたかったがために書いたと言っても過言ではありません笑




カメムシが出すにおいの秘密

カメムシたちが出す、においの面白い秘密にももう少し突っ込んでみます。


実は彼らの出すにおいは、敵への攻撃以外の効果があります。


その効果とは、「仲間とのコミュニケーション」。


においを発することで、仲間たちに以下のようなメッセージを伝えます。

・集まれ!
・散らばれ!

そう、彼らはにおいによって集合・離散のメッセージを発することができます。


例えば危険な敵を見つけたら、強いにおいを出して「逃げろ!」と伝えるのです。


彼らにとって、においは生きていく上で欠かせないツールなのです。


また、カメムシたちって、種類によってにおいが違うことは知っていますか?


例えば、以下の歩く宝石の異名を持つ「アカスジキンカメムシ」はにおいが臭くないと言われるカメムシです。


アカスジキンカメムシ

アカスジキンカメムシ


このように、カメムシの中でもそのにおいは全然違うのです。


カメムシたちにとって、においは仲間の識別方法にもなっていたりするのかもしれませんね。

家に発生するカメムシの種類

マルカメムシ

マルカメムシ

クズの植物によく集まる小さなカメムシ。


洗濯物などにくっついてきます。


僕の以前の自宅は半地下だったりしたので、洗濯物を干しているとよくくっついてきたのは懐かしい思い出です。



チャバネアオカメムシ

チャバネアオカメムシ

「カメムシと言えば」というくらい代表的な五角形の姿のカメムシ。


様々な植物につくので、日常から見かけやすいカメムシです。



クサギカメムシ

クサギカメムシ

クサギ=「臭木」と書き、こういう植物があるのですが、この名前は葉が臭いことが由来の植物。


臭いイメージがより増してしまうネーミングです。


実際は、クサギ以外にも様々な植物につきます。


ちなみに、僕の今の自宅の網戸に卵を産み付けにやってくるのはこやつです。

キマダラカメムシ

キマダラカメムシ

外来種のカメムシで、もともと台湾や東南アジアなどに生息する虫。


2000年代頃から急速に分布を広げているようで、僕がよく生き物観察する関東エリアでもよく見られるカメムシです。


名前の通り、体にある黄色いまだら模様が目立つカメムシです。



カメムシの本 【カメムシ: おもしろ生態と上手なつきあい方】

カメムシについてもっと知りたいのなら、こちらの本がおすすめ。


こちらは図鑑ではなく、カメムシの生態について詳しく紹介してくれています。


カメムシがいかに多様性のある虫かが分かる本です。

カメムシと同じ分類に属する虫たち

ベニモンツノカメムシの仲間

カメムシはカメムシ目に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。


[カメムシ目]
半翅目(カメムシ目)の昆虫まとめ|ストローのような口吻を持つ虫たち


おわりに:カメムシは多様で面白い虫がたくさんいる!

この記事では紹介しませんでしたが、カメムシにはまだまだ色んなタイプのものがいて、実に奥深い虫です。


身近な場所にも知らない面白い姿のものが暮らしていたりしますので、ぜひあらためて探して観察してみてください!


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