ネイチャーエンジニア いきものブログ

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ノスリは農耕地で出会える猛禽類。ずんぐり体型のかわいい姿が魅力

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ノスリ

畑で猛禽類を見たよ!
この鳥は何ていう鳥?

こんな疑問にお答えします。


猛禽類に出会うと、なんだかワクワクドキドキしませんか?


僕は野鳥観察を始めて数年経ちますが、猛禽には何度出会っても興奮します。


上の写真のノスリという、タカの仲間。


ずんぐり体型で、他のタカと比べて少しかわいらしい印象もあります。


また関東では他と比べて観察しやすい猛禽類で、僕に野鳥観察によりハマるきっかけを与えてくれた鳥でもあります!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。


そんな鳥好きの僕が、ノスリの特徴と魅力を紹介します。


※動画版はこちら▼




 

ノスリはずんぐり体型のかわいい猛禽類

ノスリは「タカ目タカ科」というグループに含まれる鳥。


猛禽類というと、シュッとした体型で、精悍なイメージがありますよね。


しかしノスリは、他の猛禽と比べてずんぐりした体型をしていて、なんだか少し"かわいらしい印象"のあるタカです。


ずんぐり体型のノスリ
ノスリ


また体型に加え、成鳥のノスリの虹彩(目の色)は暗色


他のタカの仲間の虹彩は「黄色」のものが多く、鋭い眼光を持つものが多いイメージ。


例えば、同じくタカの仲間であるサシバの虹彩も黄色です。


夏鳥のタカ、サシバ
サシバ


このように、ノスリはタカにしては優しい雰囲気のある鳥なのです。

ノスリの食性

タカの仲間は肉食性のものが多いのですが、種類によって好みが違います


昆虫を食べるものもいれば、魚を食べるものもいます。


ではノスリは何を食べるかというと、主にネズミやモグラなど


外見のかわいらしさとはうってかわって、食性は猛禽らしいイメージなのです。


ちなみにノスリは上空をゆっくりと滑空している事が多い


その動きからも、のんびり平和的な印象がありますが、実はこれは上空から獲物を探すための行動


えさであるネズミなどを、上空から狙っているのです。


ちなみに、なんと猛禽類の視力は"人間の8倍"もあるとのこと。


冬場にはえさを見つけるのは難しそうですが、その高い視力でえさを見つけているのですね。




ノスリは観察しやすい猛禽類

ノスリは比較的観察しやすい猛禽類です。


地域によるとは思いますが、僕が主に観察している関東ではトビに次いで遭遇しやすい猛禽類の印象です。


他の地域では、九州の干拓地ではあまり出会えませんでしたが、東北地方では出会う機会が多い鳥です。


食べるえさがネズミなどであるからか、「農耕地」で特に見られやすいです。


比較的観察しやすい猛禽類ノスリ
ノスリ


個体数が多いというのもあるかもしれませんが、他に以下のような要因があるように思います。

1. 電柱や木の枝などの目立つ場所にいることが多い
2. 他の猛禽と比べて警戒心が弱め
3. 空を滑空している時間が長い


例えば同じくタカ科のオオタカは神経質な鳥で、遠くから、相当気を遣わないと観察しづらい野鳥です。


その上飛翔の時間も短く、直線的に素早く遠くへ飛んで行ってしまいます。


それに対してノスリは、上記の理由から観察できる時間や回数が多い


飛翔しても、見える範囲内で止まり直してくれることもよくあります。


ちなみに僕が最初にノスリに出会ったのは、僕が野鳥観察を初めて初の冬シーズンのこと。


当時の僕にとって、ノスリは「トビ以外で初めて出会った猛禽」だったので、テンションは爆上がり。


そのころはまだ望遠カメラを持っておらず、望遠力の低いカメラで必死に撮影しました。


しかし、やっぱり遠くて粗い画像しか撮れず。


当時必死になってようやく撮影できた写真
ノスリ


しかしその時ノスリに出会ったことで、「遠くの場所にいる野鳥の姿もちゃんと写真に残したい!」と思うように。


それがきっかけで望遠カメラ(高倍率コンデジ)を購入。


それから、かなり遠くにいる野鳥も観察・撮影ができるようになり、野鳥によりハマっていったのです。


今ではノスリをはっきりと見られるようになりました
ノスリ


現在僕が愛用している超望遠コンデジ「COOLPIX P950」


このように、ノスリは僕に猛禽への興味を持たせてくれた野鳥であり、思い出深い種。


僕の野鳥観察の楽しみを深めてくれたノスリには、とても感謝しています。

ノスリの見分け方

猛禽類は似ている種が多く、見分けづらい鳥たちでもあります。


ノスリの見分けは、先述したずんぐり体型のほか脇〜腹周りのこげ茶の斑紋がポイント。


飛翔中にも、この斑紋が役立ちます。


ノスリ 飛翔中

ノスリ 飛翔中


ただし、幼鳥と成鳥でこの模様が変わるので注意。


上記の斑紋が目立つのは成鳥の話で、幼鳥はここがまだらになっていて、他の猛禽類と紛らわしいです。

ノスリと同じ分類に属する鳥たち

オジロワシ

ノスリはタカ目タカ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。


[タカ目]
タカ目の野鳥まとめ|代表的な猛禽類たち

[タカ科]
タカ科の野鳥の種類と魅力|かっこいい猛禽類!タカとワシの違いは?


おわりに:かわいい猛禽類ノスリを観察しよう!

ノスリは比較的大きな農耕地があれば、生息している可能性が高いです。


以前に公園の野鳥観察舎からノスリが観察できたことがありました。


近くに家族連れが近くにいて、そのお父さんが「動物園以外にもこんな鳥いるんだねぇ」と感動していたのが印象深いです。


このような猛禽類だって、実は意外に身近な所で暮らしているんです


あなたも身近な場所で、魅力的な鳥たちの観察をしてみませんか?


以下では、野鳥観察の始め方観察に役立つ知識や道具とともに紹介していますので、ぜひご覧ください!


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