十字架みたいな花!
これってどんな植物なの?
こんな疑問にお答えします。
写真の植物は、食材として馴染みのあるルッコラ。
この植物が含まれるアブラナ科の植物は、十字の形をしたかわいい花をつけます。
さらに彼らは、食用に使われるものも多い。
僕も外で花を見つけて家で調べたら、「普段食べている野菜たちが、こんなかわいい花をつけるんだ!」と思った経験がたくさん。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。
そんな生き物好きの僕が、アブラナ科の植物の種類と魅力を紹介します。
アブラナ科の植物の魅力
僕が思う、アブラナ科の魅力は大きく2つ。
2. 料理でなじみのものが多い【独特の苦味・辛味がある】
1. 十字型の可愛らしい花
アブラナ科は、花が4枚で十字型になっているという特徴があります。
なので初めて見る花でも、この特徴の花を持っていたら「これはアブラナ科の花かな」とあたりをつけることができます。
例えば以下のルッコラもまさに十字形の花をしていて、そんなアブラナ感のある花の1種です。
十字形のルッコラの花
また同じ十字形でももっと丸みの強い花びらだったり、大小様々だったりして違いがあります。
でも、どれも共通して可愛らしい雰囲気があるのが特徴的ですね。
小さくて丸いオランダガラシの花
アブラナ科の花を見つけたら、ぜひ花の形を観察して比べてみてください。
2. 料理でなじみのものが多い【独特の苦味・辛味がある】
またアブラナ科の花は、食卓でも馴染みのあるものが多いです。
キャベツやブロッコリー、先ほど紹介したルッコラやオランダガラシ(クレソン)も食用にされています。
その味というと、独特の苦味や辛味があるものが多いです。
それらの苦味や辛味成分は、虫たちにとっては毒になってしまうものもあるので、アブラナ科はあまり虫に食べられません。
ただし、その毒を克服した虫がいるんですね。
その虫の名はモンシロチョウ。
モンシロチョウの幼虫は代表的なアオムシですが、モンシロチョウは他の虫が苦手とするものを克服することで、ライバルを少なくすることができたのです。
モンシロチョウの幼虫
食材としてのアブラナ科の植物にも、ぜひ注目してみてください!
アブラナ科の植物の種類
ナズナ
ナズナと言えば、有名な別名「ペンペングサ」というのがあります。
それは果実の形が由来です。
ナズナの果実
アブラナ科の果実の多くは細長い棒状ですが、ナズナの果実が三味線のバチのような形状。
一部のアブラナ科の仲間には、このように違った面白い形の果実をつけるものがあるのです。
ブロッコリー
普段食卓で目にするブロッコリーの姿は、花のつぼみの部分です。
あのつぼみが伸びて花をつけるとこんな感じ。
黄色の花がかわいらしいですね!
食材になっている種は、このように食べている時の姿との違いを見るのも面白いです。
オランダガラシ(クレソン)
こちらも食材として使われる植物。
クレソンと言うと、名前のイメージで栽培以外では日本では手に入らなそうなイメージ。
実際クレソンはヨーロッパ原産の植物です。
しかし実は野生化(帰化植物と言います)していて、水のある場所では身近な場所でも意外と普通に見られます。
セイヨウアブラナ(菜の花)
こちらは「菜の花」の名前の方が聞き慣れているかもしれません。
こちらも食材として使われるほか、菜の花畑のように春の花見としてもお馴染みです。
オオアラセイトウ(ハナダイコン、ショカツサイ)
この花は色々な別名があって、「ハナダイコン」「ショカツサイ」などとも呼ばれます。
春に写真のような淡い紫色の花が咲き、群生します。
紫色の花がたくさん集まっている光景は素晴らしいですよ!
ルッコラ
こちらも食材としての馴染みがある植物ですが、姿を見るのも面白いです。
花の形がまさに十字架。
それが縦に並んでついていて、とても綺麗です。
おわりに:アブラナ科の植物を食卓でも楽しもう!
アブラナ科の植物は十字型の花を持つかわいい花でした。
しかし彼らが面白いのは、食卓でも出会える植物ということ。
僕はサラダは野菜を見て「これはどんな植物なんだろう?」って凝視してしまうのですが、アブラナ科の植物は食卓に出てくるので、そうやって楽しむこともできるのです。
身近な植物や生き物を知っていると、日常生活のワクワクが増えますよ!
アブラナ科の植物を野外でも、食卓でもお楽しみください!
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