ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

エノキ(榎)|昆虫や野鳥が集まる樹木!ゴマダラチョウやタマムシの食草

エノキ 幹

あの木の近くでタマムシが飛んでたよ!

これってどんな木?

こんな疑問にお答えします。


写真の樹木は、エノキ(榎)


エノキは街中でもよく見られる身近な樹木ですが、実はとっても面白い動物たちが集まる植物でもあります。


例えば、虹色に輝く姿を持つ「ヤマトタマムシ」や、日本の国蝶「オオムラサキ」などの昆虫、果実にはたくさんの鳥たちが。


エノキを知ることで、多くの生き物を観察するチャンスが増えるかもしれません!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。


そんな生き物好きの僕が、エノキの特徴と魅力を紹介します。




 

エノキ(榎)の特徴と魅力

様々な生き物が集まる身近な樹木

エノキは街中でもよく見られる、身近な樹木です。


里山公園などでよく見られるほか、街中でも普通に見られます。


エノキの果実は様々な野鳥たちが食べるため、種子の散布がされやすいのも身近な樹木である要因の1つであると思います。


またエノキには、野鳥のほかに様々な昆虫も集まります。


しかも日本を代表するような、華やかで美しい昆虫たちも多い。


集まる生き物たちは後ほど紹介しますが、エノキは生き物観察を楽しませてくれる樹木なのです!

エノキの樹皮

エノキの樹皮は、以下のような見た目をしています。


エノキの凸凹のない幹
エノキ 幹


裂け目やしま模様はなく、滑らかに見えます。


触って見るとザラザラしていて、摩擦感があります。

エノキの葉

エノキの葉は、こちら。


エノキの葉
エノキ 葉


エノキにはたくさんの虫が集まりますが、その1つの理由が"葉を食べる虫が多い”ため。


なのでエノキの葉には虫食い跡のついていることも多いです。

エノキの実

エノキは小さな丸い実をつけます。


エノキの実
エノキ 実


5月頃から緑色の実をつけ始め、秋になると写真のように赤く熟し、最終的には黒くなります。


エノキの実は野鳥たちの食料になり、秋には木の上でその実を食べる鳥たちがよく見られます。


真冬はエノキの実が地面に落ちますが、木の上だけでなく地面で実をついばむ鳥たちも。


エノキの実は"野鳥たちの大事な食料"なのです。




エノキに集まる昆虫と野鳥

ヤマトタマムシ

虹色の輝く昆虫、ヤマトタマムシ


ヤマトタマムシ

ヤマトタマムシ


ヤマトタマムシは「玉虫厨子」という工芸品に使われるなど、古くから日本人を魅了してきた昆虫です。


虫たちが食べる植物を食草または食樹と言いますが、ヤマトタマムシの成虫の食樹がこのエノキなのです。


雑木林や里山公園などでは、このヤマトタマムシがエノキの付近を飛び回っている姿を見ることができます。


美しい姿を持つヤマトタマムシに出会えると、とっても嬉しい。


夏の時期は、エノキの上の方をタマムシが飛んでいないかぜひチェックしてみてください!

ゴマダラチョウ

ゴマダラチョウの仲間も、エノキを食樹とする代表的な昆虫です。


ゴマダラチョウの仲間には、日本の国蝶であるオオムラサキもいます。


オオムラサキ

オオムラサキ


ただ、オオムラサキは減少していて、特に都市部ではなかなか見られません


代わりに最近よく見られるのが、アカボシゴマダラ


アカボシゴマダラ

アカボシゴマダラ


アカボシゴマダラはとても美しいチョウなのですが、残念ながら関東などで見られるものは外来生物。


もともと奄美諸島以南に生息するチョウですが、人によって移入されて各地で見られるようになりました。


現在は「特定外来生物」に指定されています。

「特定外来生物」とは、外来生物(海外起源の外来種)であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定されます。


引用: どんな法律なの? | 日本の外来種対策 | 外来生物法

※特定外来生物は、飼育、栽培、保管、運搬などすると違法となるので注意です。


ちなみにゴマダラチョウ類は、幼虫の姿も魅力的でとてもかわいい姿をしています。


アカボシゴマダラの幼虫

アカボシゴマダラ 幼虫


成虫だけでなく、幼虫の姿も魅力的なチョウたちなのです!

イカル

イカルは大きな黄色いくちばし とずんぐり体型を持つ、アトリ科の鳥。


イカル

イカル


秋に成熟するエノキの実は、野鳥にとって食料が少なくなる時期の大事な食料になります。


イカルの大きくてがっしりしたくちばしは、堅い果実を食べるのに適しており、木の上で果実をパチパチと割って食べる姿をよく見ます。


このように、秋になるとエノキには「果実を食べる鳥たち」が多く集まってくるのです!

ツグミ

ツグミは冬に日本に渡ってくる、冬鳥です。


ツグミ

ツグミ


オレンジ色の羽で、跳ねるような歩き方をするのがかわいい鳥です。


ツグミは日本に飛来した直後は樹上で生活することが多いです。


しかし真冬以降にはエノキの実などが地面に落ちるため、低い位置に降りてきて木の実をついばむ姿がよく見られます。


このような行動を取るものは、ツグミ以外の鳥でもたくさん見られます。


冬場は、「地面でエノキの実をついばむ鳥たち」の観察も面白いのです!

おわりに:エノキ(榎)は生き物たちが集まる樹木!

エノキは、植物自体に加えて、集まる動物の観察も面白い樹木。


今回紹介したもの以外にも、様々な昆虫や野鳥を観察することができます。


たくさんの生き物を引き寄せるエノキは身近に見られる樹木なので、ぜひ観察してみてください!


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■ 虫コレクション

虫コレクション

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