ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

ユウゲショウとヒルザキツキミソウ|名前と花が咲く時間の関係

本ブログには広告が含まれます。

ヒルザキツキミソウ

カップ型のかわいい花!

この花ってどんな植物なの?

こんな疑問にお答えします。


写真の花はヒルザキツキミソウという植物。


ピンク色のカップ型の花をつける、とってもかわいらしい植物です。


ユウゲショウに似た花をつける、ユウゲショウ(アカバナユウゲショウ)というものもいます。


それにしても、どちらもちょっと変わった名前ですよね。


これらの名前は、彼らが花を咲かせる時間帯が関係しています。


花を咲かせる時間帯にも、植物の魅力が隠されているのです!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。


そんな生き物好きの僕が、ユウゲショウとヒルザキツキミソウの特徴と魅力を紹介します。




 

ユウゲショウとヒルザキツキミソウとは?

ユウゲショウとヒルザキツキミソウはアカバナ科マツヨイグサ属の植物。


ユウゲショウ(アカバナユウゲショウ)

ユウゲショウ


ヒルザキツキミソウ

ヒルザキツキミソウ


ともに北アメリカ原産の帰化植物(日本で野生化した植物)


河原や草地などを好みますが、身近な公園のような環境でもよく見られます。


どちらも面白い名前の植物ですが、その話は後述します。

ユウゲショウとヒルザキツキミソウの魅力

僕が思う、ユウゲショウとヒルザキツキミソウの魅力は大きく2つ。

1. 大きなカップ型のかわいい花
2. 名前と花の咲く時間が関係している


1. 大きなカップ型のかわいい花

ユウゲショウとヒルザキツキミソウは、どちらも大きなカップ型の花をつけます。


ピンク色であることもあいまって、とってもかわいらしい雰囲気。


彼らはもともと観賞用に輸入されたもの。


しかし現在は様々な場所で野生化しているので、見た目によらずたくましい花たちなのでしょう。


また、カップの中を覗くとハムシなどのゲストが訪れていることも。


ちなみにハムシは以下のような小さな甲虫。


小さな甲虫、ハムシ(葉虫)
コガタルリハムシ


大きな花を持つ彼らは、人だけでなく虫にとっても魅力的な花なのかもしれません。

2. 名前と花の咲く時間が関係している

ユウゲショウもヒルザキツキミソウも面白い名前を持っています。


漢字で書くと、以下の通り。

・ユウゲショウ = 夕化粧
・ヒルザキツキミソウ = 昼咲月見草


これは花が咲いている時間帯が由来。


特定の時間帯に咲き、それ以外の時間はしぼむ習性を持ちます。


名前からすると、ユウゲショウは夕方、ヒルザキツキミソウは昼に開花。


…のはずなのですが、実際はそうではないのが不思議。


まず、ユウゲショウは多くが朝一から咲いています。


朝7時台に撮影したユウゲショウ

ユウゲショウ


さらに、あろうことかむしろ夕方にしぼむことが多いという…。


しぼんだユウゲショウ

ユウゲショウ


名前との食い違いが不思議です。


原産地では違うなど、地域による違いなどがあるのでしょうか。


また、ヒルザキツキミソウも「昼咲」のはずが、朝一でも夕方でもよく咲いています。


やっぱり名前と違う咲き方をするのかー」…と思ったら、実は僕の解釈違い。


月見草」と呼ばれる同じ属のマツヨイグサは夕方〜夜に咲きます。


それに対し、ヒルザキツキミソウは昼「にも」咲く、ということが由来のようです。


つまり、「昼も夜も咲いている月見草」という名前だったのですね!


昼も夜も花を咲かせるヒルザキツキミソウ

ヒルザキツキミソウ


生き物は、名前と実物が一致する点や違う点を確認することも、観察の1つの楽しみ方だと思います!

おわりに:ユウゲショウとヒルザキツキミソウは姿以外も面白い!

ユウゲショウとヒルザキツキミソウはカップ型の可愛らしい花。


さらに、咲く時間も特徴的な面白い花でした。


このように、植物は、その姿だけでなく習性も楽しめるんですよね!


ぜひ実際に観察をしてみて、植物の不思議に触れてみてください!


そのほかのおすすめ植物紹介記事↓

■ クワ

クワ(桑) 実


他の植物の紹介、植物観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓

植物に関連する記事まとめへ