ネイチャーエンジニア いきものブログ

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果実の種類と特徴|フルーツだけじゃない!多様な植物の果実たち

サクラ 果実

あ、サクラが実を付けてる!

植物の実には、他にどんなものがあるの?

こんな疑問に答えます。


植物が子孫を残すための種が入っている、果実(かじつ)


この果実は、植物ごとに実に多様な姿や形をしています。


例えば僕たちが普段、果物(くだもの)=フルーツとして食べているものも、植物の果実の一種。


このように僕たちの日常生活に馴染んでいる植物の果実はもちろん、普段見慣れない様々な果実たちがいます。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な植物にも出会ってきました。


そんな僕が、今回は植物の多様な果実たちを紹介します。




 

植物の果実とは

被子植物のめしべの基部には「子房」という膨らんでいる部分があります。


果実(かじつ)とは、受精後にこの子房が変化したもののことを言います。


果実の中にはが含まれており、この種から新たな世代が生まれます。


ちなみに果物(くだもの)=フルーツは、食用になる果実のことを言います。


植物の果実には、様々な姿・形のものがあります。


僕たちが普段フルーツとして目にするものもあれば、フルーツとはイメージの異なるものもあります。


ちなみにフルーツが美味しいのは植物の戦略とも言えます。


移動ができない植物の代わりに動物たちに食べてもらうことで、種を遠くに運んでもらうのです。


植物の種子分布については、以下の記事で詳しく紹介しています。


植物の果実の分類

植物の果実は特徴ごとに細かく分類されているのですが、例とともにそのいくつかを紹介します。

漿果(しょうか)

柔らかい果実の内側に種があるもの。


ブドウ、トマト、ミカン、キュウリなどが含まれます。


ブドウ科の果実

ブドウ 果実


ミカン科の果実

ミカン 果実


カラスウリの果実

カラスウリ 果実


上のラインナップの通り、漿果は水分を多く含む果実でフルーツや野菜として食卓に出てくる果実も多いです。


ちなみに漿果は、さらにウリ状果ミカン状果などともっと細分化されます。

核果(かくか)

果皮の一番内側の部分が硬くなっている果実です。


サクラ、モモ、クルミなどが含まれます。


サクラの果実

サクラ 果実


オニグルミの果実

オニグルミ 果実


さくらんぼを食べる時をイメージしてください。


果実は柔らかいですが、種は硬い殻に覆われていますよね。


このように、サクラの果実は核果らしい特徴を持っています。

小核果(キイチゴ状果)

キイチゴ類に見られる、多数の小核果が集合した果実。


キイチゴの果実

キイチゴ 果実


ちなみにこのキイチゴのように、1つの花に複数の雌しべが集まっており、複数の雌しべが変化して1つの果実を作っているものを、集合果と言います。

痩果(そうか)

痩せている果実」の名の通り、薄い皮に覆われている果実です。


タンポポ、センニンソウなどが含まれます。


タンポポの果実

タンポポ 果実


よく「タンポポの種」と言いますが、これは果実だったのですね。


軽いことを活用して、種が風に飛ばされる仕組みを持っているものも多いようです。

袋果(たいか)

1枚の心皮からできている果実。


※心皮=雌しべを構成する特別な葉のこと


心皮を「」に見立てられて、袋果という名前になっています。


種が熟すと、つなぎ目(縫合線)が裂けて種が出てきます。


アケビ、クリスマスローズなどが含まれます。

蒴果(さくか)

複数の心皮がくっついて、全体として1つの果実となっているもの。


フヨウ、アサガオ、ユリなどが含まれます。


フヨウの果実

フヨウ 果実


写真のように、熟すと果実が裂けて種が出てきます。


裂け方は植物によって様々であり、種の飛ばし方も多様です。

豆果(とうか)

さやに包まれた果実で、マメ科の植物の特徴にもなります。


カラスノエンドウの果実

カラスノエンドウ 果実


クズの果実

クズ 果実


マメ科の果実の特徴は、さやに包まれていること。


食卓に出てくるマメ類のイメージ通り、さやの中に複数の種が入っています。

翼果(よくか)

果皮が翼のように大きくなっている果実。


カエデ科、ニレ科などが含まれます。


イロハモミジの果実

イロハモミジ 果実


イロハモミジの果実は、風を受けて遠くに移動することができ、結果種子を遠くに運ぶことができます。


上のカエデの種を高い位置から落とすと、くるくる回りながら遠くに飛んでいく様子が見られます。

角果(かくか)

アブラナ科の特徴的な果実で、2枚の心皮からなります。


ナズナの果実

ナズナ 果実


ナズナの果実には、真ん中に仕切りがあって2つの部屋に別れていますよね。


部屋=心皮であり、2つの心皮からなっていることが分かります。

堅果(けんか)

ブナ科特有の堅い殻に覆われる果実で、いわゆるドングリ


コナラの果実

コナラ 果実


ドングリは堅い殻に覆われており、長期保存ができます。


その性質を利用してリスなどの動物が貯蔵・保存してくれることで、遠くに種子散布しています。

おわりに:植物の面白い果実を観察してみよう!

植物の果実は、植物ごとに様々な姿・形に変化しています。


それが種子散布にも繋がっていて、実に面白い!


記事で紹介した果実はまだまだほんの一部なので、ぜひ色々な植物の果実を観察してみてくださいね!


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