ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

昆虫観察の始め方【観察に必要な知識・道具などを紹介】

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キタキチョウ

虫って面白い!

昆虫観察を始めたいんだけど、何か必要なものはあるのかな?

こんな疑問にお答えします。


ネイチャーエンジニアの亀田です。


僕は年間100回以上探索に出かけ、生き物観察しています。


昆虫の最大の魅力は何よりもその多様性であり、今でも探索に行く度に新しい出会いがあります。


僕は子どもの頃から虫が好きでしたが、今は間違いなく、子どもの頃以上に虫が好きですね。


というわけで、今回は昆虫観察の始め方・必要なものを紹介します。




 

昆虫観察を始めるのに必要なもの【大人になってからの方が昆虫を楽しめている理由】

ナナホシテントウ

昆虫観察を始めるのに必須なものは、率直に言うと、何もありません


子どもの頃に虫たちで遊ぶのに、色々な準備や知識武装をして虫探しはしませんでしたよね?


僕も子どもの頃、虫にハマった経験があります。


その頃は、上で述べたように何も準備せず、無邪気に虫を探し回っていました。


でも実は、僕は大人になってからの方が子どもの頃よりも深く虫を楽しんでいます


なぜ大人になってからの方が虫を楽しめているかというと、以下の2点が違うからです。

1. 昆虫のことをより深く知った
2. 昆虫の楽しみ方が変わった


1. 昆虫のことをより深く知った

大人になって昆虫をより楽しめるようになった理由の1つ目は、昆虫のことをより深く知ったからです。


例えば、僕が子どもの頃は、夏になるとシロスジコガネがよく見られました。


白いすじ模様が特徴的なシロスジコガネ

シロスジコガネ


ところが実はこのコガネムシ、海などに多い種で、どの場所でも見られるような虫ではないのです。


しかし子どもの頃はコガネムシの似た仲間は全て「カナブン」と呼んで、同じものだと思っていました。


もしこれが虫の多様性を理解し、身近にも様々な種がいると知っていたら、それぞれもっと注意して観察し、深い学びを得られたでしょう。


犬のことを全て「」というか、「チワワ」「柴犬」「ダックスフンド」など犬種で細分化するか、の違いと同じです。


いっしょくたに犬とまとめるよりも、犬種別に見ることで、それぞれに個性があること・魅力が違うことを意識できます


昆虫は最も種類の多い生物というほど多様性がある動物なので、それだけ個性も幅広いのです。


上は昆虫の種類という切り口ですが、他にも「変態」「擬態」「食草」など、昆虫を深く知るキーワードがたくさんあります。(後で紹介します)


これらを知って観察することで、昆虫観察の深さも幅も何倍にも広がっていくのです!

2. 昆虫の楽しみ方が変わった

僕が子どもの頃に一番していた昆虫の楽しみ方は、「捕まえる」でした。


「虫をどれだけたくさん捕まえるか」
「いかに大きくてインパクトのある虫を捕まえられるか」


という点を楽しんでいたのです。


純粋に楽しかったし、ここで虫に触れた経験も含めて今の自分を作っているとは思うのですが、今振り返るとこの行為の対象は虫でなくても良かったと思っています。


例えば僕が子どもの頃にポケモンGOがあれば、レアなポケモンを捕まえることでその楽しみは代替できたでしょう。


つまり、それは正確には「」を楽しんでいたのではなく、「捕まえるゲーム」を楽しんでいたと言えます。


今の僕は虫を採集したり持ち帰ることはしていないにも関わらず、より虫を楽しめていることこそがその証です。


では、今は虫をどう楽しんでいるかというと、「虫自体の生態」や「多様性」を観察して楽しんでいます。


例えば、昆虫の「擬態」。


以下は、草に擬態していると言われる、オオカマキリです。


草に似た姿のオオカマキリ

オオカマキリ


オオカマキリの擬態は、獲物に気付かれないように草に姿を似せる、攻撃型の擬態と言われます。


そんな擬態を観察する時、

・姿以外にも、相手に葉のように感じさせる行動をしていないか
・擬態したら本当に獲物に気付かれないのか

このような観察は、虫を捕まえないと見られないものではありません。


むしろ捕まえてしまったら見られない行動もあります。


このように、昆虫採集よりも昆虫観察がメリットがあることも多いのです。


昆虫観察をオススメする話は、以下の記事で紹介しています↓


ちなみに上記では「擬態」の切り口で昆虫観察をしていますが、

・虫と植物の関係
・虫の成長による姿や行動の変化
・虫が生き残る戦略

などもっと様々な視点での観察の楽しみ方があります。


これら「昆虫観察の楽しみ方を知る」ことも、虫をより深く楽しむために大事なことです。

昆虫観察を楽しむのに役立つ知識・道具

昆虫観察をより楽しむために、以下の3つに分けて役立つ知識や道具を紹介します。

・昆虫の種類や個別の特徴
・昆虫に共通する生態や専門用語
・昆虫観察に役立つ道具


少しずつでも紹介する知識などを増やしていくと、観察がどんどん楽しくなっていくと思いますよ!

昆虫の種類や個別の特徴

オジロアシナガゾウムシ

昆虫の種類や識別ができ、それぞれの特徴を把握していることで、より深い観察ができます。


サッカー観戦をするのに、各サッカー選手の特徴得意なことを知っていた方がより楽しめるのと同じイメージです。


焼肉も、肉の部位や、部位ごとの特性を知っていた方が楽しめます。


■ 虫を識別する方法

僕は虫の名前を知ることそのものにはあまり意味はないという考えですが、名前を知っているとその虫の情報を検索しやすくなります


■ 虫の種類ごとの魅力

虫ごとの特徴をあらかじめ知っていると、観察の精度が上がります


それに、単純に「この虫をいつか見てみたい!」と、人生の楽しみが増えます笑

虫が主役のゲーム、図鑑アプリを配信しています。

昆虫に共通する生態や専門用語

アカボシゴマダラ 幼虫

変態」「擬態」など、昆虫に共通する生態や知識を持っていると、色々な角度から観察が楽しめます。


サッカー観戦でも、サッカーのルールや歴史、戦略などを知っていると、幅広い楽しみ方ができますよね。


肉も、焼く以外にも、煮たり、茹でたりという料理方法や知識を知っているとより楽しめます。


■ 分類

生き物には共通の分類ルールがあります。


昆虫の分類を把握しどのような特徴があるのかを知っていると、虫探しにも役立つし、見つけた後の識別に役立ちます


■ 変態

変態とは、成長に合わせて姿や行動を変えていくこと。


昆虫の成長に非常に関連の深い習性で、これを知っていると観察が何倍も深く楽しめるようになります。


■ 擬態

擬態とは、何かに自身の姿を似せること。


昆虫特有の習性ではありませんが、多くの生き物が何かに擬態をしており、知っていると観察がより面白くなります


■ 食草・食樹

虫たちが食べる植物のこと。


虫を見つけることや、虫の生態を深く知ることに役立ちます


■ 季節による違い

生き物は、季節によって行動や姿が変わるものも多いです。


四季がある日本では、それらを知ることで昆虫観察を季節に応じて楽しむことができます


■ 外来種

外来種とは、人が外部から持ち込んだ生き物たちのこと。


今見られる虫たちを今後も見られるようにすること、自分が虫を減少させる原因とならないようにするため、知っておくべき知識です。


■ 毒を持つ虫・人を刺す虫

虫を楽しむためには、安全に観察することも大事。


中には毒を持つ虫や人を刺す虫もいますが、彼らの生態や行動を知っていれば、ほとんどの場合の危険を回避することができますよ!


昆虫観察に役立つ道具

ベニモンツノカメムシの仲間

昆虫観察に道具は必須ではないとはいえ、あると便利な道具もあります。


例えば僕にとっては、マクロカメラや図鑑、トレッキングシューズ必須レベルのアイテムです。


便利な道具以下の記事にまとめています↓


おわりに:昆虫観察は虫が好きになればなるほど楽しくなる!

子どもの頃、多様な虫たちに夢中になった方も多いはず。


しかし僕もそうですが、実は昆虫観察は大人になってからの方がより楽しめます


虫の知識は蓄積されていくし、経済力を活かして虫を探しに行ける範囲も広がるからです。


虫たちのことを知れば知るほど、さらに彼らに熱中してしまいますよ!


ぜひそんな昆虫観察を、体験してみてください!


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