スズメ目ってどんなグループ?
このグループの野鳥には、どんな魅力があるの?
こんな疑問にお答えします。
スズメ目は鳥の分類グループで、なんと鳥類最大のグループ。
スズメ目には非常に多くの種類の鳥が含まれており、いわゆる「小鳥」のほとんどは、このグループに含まれます。
それに、カラスもこのグループに含まれるんですよ。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、スズメ目の野鳥たちの魅力を紹介します。
スズメ目の野鳥の特徴
美しい声を持つ鳥類最大のグループ
スズメ目は、鳥を分類するグループの1つ。
スズメ、ウグイス、ムクドリなどのほか、カラスなども含まれる、鳥類最大のグループです。
共通した特徴としては、鳴菅(めいかん)という、鳴き声を出す器官が発達していること。
夏に美しい声でさえずる鳥たちは、このグループに含まれる鳥たちです。
また、小型の鳥たちが多く、いわゆる「小鳥」と呼ばれる鳥たちはほとんどがこのグループに属します。
スズメ目の野鳥の魅力紹介
スズメ
日本人に最も身近な野鳥、スズメ。
最も身近な野鳥スズメ
野鳥観察する上でも、スズメをちゃんと知っていると大変役立ちます。
なぜなら日本人にとってはスズメが一番馴染みがあり、野鳥の話の基準にしやすいからですね。
アトリ科
アトリ科の鳥たちの見た目、率直に言って不恰好なものが多い。
決してスマートとは言えない姿をした、イカル
しかしそんなブサカワな姿をしているからこそ、より彼らに愛着が湧き、観察が楽しめるという一面もあると思います。
ホオジロ科
ホオジロ科の鳥たちは、オスとメスで姿が違うものが多いです。
特にオスは頭部が特徴的で、それぞれ凝ったデザインをしています。
頭に黄色い模様のあるミヤマホオジロのオス
ホオジロ科の野鳥は身近な場所でも見られるものも多く、種類ごとのオス・メスの違いを観察するのも面白いですね!
ツバメ科
ツバメは夏に人里近くで巣作りをする、幸運の使者とも呼ばれる鳥。
幸運の使者ツバメ
ツバメというと、上の写真の青/赤の姿をした鳥をイメージすると思いますが、実は様々な種類のものがいるんです!
ヒタキ科
ヒタキ科の鳥たちは、四季を彩る華やかな小鳥たち。
黒とオレンジ色の鮮やかな姿のキビタキ
ヒタキ科にはその華やかな姿だけでなく、美しい歌声を持つものもたくさん!
カラス科
カラスというと真っ黒の鳥を思う浮かべる方が多いと思いますが、実は多彩で華やかな種もたくさんいます。
ベレー帽をかぶったような姿のオナガ
特に海外のカラス科の仲間は、個性的な種も多いんですよ!
カラ類
カラ類とは、シジュウカラ、ヤマガラなどの小鳥の総称のこと。
スズメ目の鳥たちの中でも、小鳥の代表的存在です。
「ツーツーピー」と鳴きながらちょこまか動くヤマガラ
彼らは単体でもかわいらしいのですが、彼らの「群れ」も野鳥観察においてとっても面白いのです!
ウグイス
「ホーホケキョ!」と、春の訪れを知らせてくれるウグイス。
姿は意外と地味なウグイス
彼らは昔の日本人にとって、親しみがあり、様々な日本の文化にも関連している鳥です。
ヒヨドリ
たくさん見られる上、他の鳥を蹴散らして食事をしようとするので、日本のバードウォッチャーからはあまり人気のない鳥、ヒヨドリ。
甘いもの大好きなヒヨドリ
しかし実は、ヒヨドリは世界的に見るとあまり広く分布しておらず、日本以外ではあまり見られない野鳥なのです。
メジロ
メジロは留鳥(渡りをしない鳥)であり、庭木などにも訪れる身近な野鳥。
桜や梅にもよく集まるメジロ
留鳥であるがゆえに、生息地ごとに固有の進化を遂げているのも、魅力の1つ!
エナガ
マスコットのように可愛い小さな野鳥、エナガ。
アイドルのように大人気、エナガちゃん
単独で本まで出版されるほど大人気のエナガには、北海道にさらに人気の親戚もいるのです。
ムクドリ科
ムクドリの仲間は、ずんぐりした姿とよちよち歩きがかわいらしい鳥たち。
ずんぐり姿のかわいらしいムクドリ
上の写真のムクドリは糞害などで厄介者にされることもあるムクドリですが、最も身近なムクドリ科の鳥です。
セキレイ科
尾をフリフリする姿がかわいらしい、セキレイ。
身近な場所でもよく見られるハクセキレイ
よく見られるセキレイ科の野鳥は3種類いますが、その勢力図が徐々に変わっていっているようです。
オオヨシキリ
夏のヨシ原でよく見られる鳥、オオヨシキリ。
夏のヨシ原といえばオオヨシキリ
「ギョギョシ」という大きくてユニークな鳴き声が特徴的な鳥です!
カワガラス
渓流で出会うことのできる野鳥、カワガラス。
渓流でよく出会うカワガラス
カラスと名がつきますが、カラス科に含まれる鳥ではありません。
この鳥は渓流での生活に特化した能力を持っていて、なんとスズメ目で唯一潜水ができるという、すごい鳥なんです。
ヒレンジャク
顔には隈取のような模様が入り、頭部は立ち上がった冠羽が特徴的な鳥。
顔に隈取のような模様があるヒレンジャク
ヒレンジャクは年によって飛来数が変動するので、その年によって出会いやすさが大きく変わる鳥です。
また、「>ヤドリギ」という植物の大事なパートナーにもなっている、姿も習性も面白い鳥です!
ヒバリ
春になるとよく鳴いてその存在感が増すため、「春を告げる鳥」と言われる鳥。
春を告げる鳥、ヒバリ
さらに「さえずり飛翔」という、鳴きながら飛翔する行動も面白いです!
ミソサザイ
日本最小級の大きさの茶色い鳥。
日本最小級のミソサザイ
しかし小さい体ながらその鳴き声は非常に力強い。
また、北米では「鳥の王」と呼ばれることもある鳥なのです!
ガビチョウ
以下の目にある白いマークが特徴的な鳥は、ガビチョウ。
目にある白いマークが目立つガビチョウ
この鳥は、姿は見たことはなくとも声は聞いたことがあるかもしれない鳥です。
なぜなら、彼らの鳴き声は大きくて特徴的。
森の中で聞こえる大きな鳥の鳴き声の正体は、もしかしたらこのガビチョウかもしれません。
モズ
モズは、小さな猛禽類と呼ばれる鳥。
小さな猛禽類モズ
そう呼ばれる所以は、猛禽類さながらに様々な獲物を狩るハンターだからです。
夏はスズメ目の野鳥たちの美しいさえずりが聴ける季節
先述したように、スズメ目の野鳥たちは、鳴き声を出す器官が発達しています。
夏は繁殖期と呼ばれる季節で、鳥たちがさえずりによって異性にアピールをしたり、縄張りを示す行動を取ります。
このさえずりが、スズメ目の大きな魅力なんですね。
ぜひ、彼らがさえずりをする季節には、耳を澄ませてその美しい声を堪能しましょう!
以下では鳴き声の美しい野鳥たちを紹介していますので、ぜひご覧ください!
おわりに:スズメ目以外の魅力的な野鳥たちも楽しもう!
僕たちの身の回りには、他にも魅力的な野鳥たちがたくさん暮らしています。
以下の記事で色々な野鳥たちの魅力を紹介していますので、ぜひご覧ください!
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