海にかっこいい猛禽類っぽい鳥がいる!
トビとは違うみたいんだけど…この鳥ってどんな鳥?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥の名前は、ミサゴ。
川や海などの水辺で生活する、タカの仲間です。
タカというとネズミや小鳥などの動物を食べるイメージが強いかと思いますが、ミサゴのえさは「魚」。
空中から急降下して魚を狩る姿は、ミサゴらしい迫力のある行動です!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、ミサゴの特徴と魅力を紹介します。
※動画版はこちら▼
ミサゴは海や川で見られる鷹(タカ)の仲間
ミサゴは「タカ目ミサゴ科」というグループに属する鳥。
"水辺で生活する"という特徴を持つ、鷹(タカ)の仲間です。
ミサゴは、湖や川のほか、海などで見られます。
そういった場所では、上空を見上げるとミサゴがぐるぐると空を舞っていることも。
空を飛翔するミサゴ
観察中に空を猛禽が飛んでいて、「トビかなー、と思って見ていたらミサゴだった」なんてことも僕はよくありました。
ちなみにトビも海岸などで良く見られるタカの仲間ですが、彼らも大きくてカッコ良い野鳥です。
トビの飛翔姿も、以下のような感じに翼が大きく広がって迫力があって、とても素敵なんですよ!
トビの飛翔姿
鳥たちは歩いて視界に入る範囲だけでなく、真上を見た時に見える範囲にも、様々な鳥が生息しています。
歩いているとついつい目の前の景色を見てしまいがちですが、空を飛んでいる鳥もたくさんいて、油断できないんです。
目の前も空も、と気にしだすと確かに観察は忙しくなるのですが、視点を変えると、新しい鳥との出会いや姿が見られたりもするんですよ!
ミサゴのえさと狩り
タカと言えば、猛禽類。
猛禽類というと、肉食の鳥であり、肉食というと哺乳類や小型の鳥などを食べる、というふうに連想する方が多いかと思います。
でも実はタカは、種類ごとに食べるえさの傾向が異なります。
僕はそんなところも、タカの面白いところだなと思います。
例えば、イメージ通りネズミを狩るタカもいれば、昆虫のハチを主に食べるタカがいたりします。
スズメバチを好んで食べるタカもいる
ちなみに先述したトビは雑食性ですが、動物の死骸やゴミを食べたりもします。(スカベンジャーと言います)
では、ミサゴのえさはというと「魚」。
ミサゴは水辺に生息する理由は、この「食べるえさ」が関係していたんですね。
そんなミサゴの狩りの仕方は、魚を狙って空中から急降下して水にダイブ。
魚を捉える瞬間は、迫力があってカッコいい!
そんなカッコイイ姿をお見せしたいところなのですが、残念ながら僕は魚を狩る瞬間の写真は撮影できていません(泣)
そのため、代わりに獲得した魚を運んでいる姿をお届けします。
その姿が、こちら。
魚を掴みながら飛翔するミサゴ
「食事」は、全ての動物たちの野生的な行動ですから、それぞれ特徴あって面白いものです。
ミサゴの「狩る対象」「狩る姿」にも注目です!
場所によって出会いやすさは違う
関東と四国の出会いやすさの違い
僕は関東で探索することが多いのですが、探索中にミサゴに出会う場面と言えば、以下の2つのシーンで出会うことが多いです。
・杭の上に止まっているところ
このうち、杭の上に止まっている場面にはよく遭遇します。
杭に止まっているミサゴ
このように、杭の上で止まってくれていれば撮影はしやすいのですが、ミサゴが止まっている場所がとにかく遠いことが多い。
彼らが止まっている杭は、大抵"沖の方にある"のです。(※先ほど掲載した写真は比較的近い方)
僕が使用しているカメラは2000ミリ相当の超望遠カメラなのですが、それでも撮影が難しい距離であることも多い。
ところが、四国で探索した時は大分様子が違いました。
僕の感想を一言でいうと、「ミサゴがたくさんいる!」。
何かの出っ張りに止まっている猛禽っぽいのがいると思うと、大体ミサゴなのです。
ミサゴを見たあと、100mほど歩くとまた別のミサゴが。
時には同時に3羽のミサゴがいたりしました。
以下は四国で撮影した写真で、堤防で20mくらい先に止まっていたミサゴです。
四国で出会ったミサゴ
関東ではこの時ほど近い距離に止まっているミサゴを見たことはなく、「こんなに近い距離にミサゴが止まっていることがあるんだ!」とびっくりしました。
土地土地で普通に見られる生き物は違う
こんな経験をするたびに「土地ごとに生息している生き物や、よく見られる生き物は全然違うのだな」といつも感じます。
ある場所では当たり前にいる生き物が、別の場所ではなかなか見られない生き物だったりします。
そして、その逆に他では見つけづらい生き物が、案外近くで暮らしていることもあります。
そんなところが、各地で生き物を観察する醍醐味でもありますね。
似たように見える環境であっても、全ての自然環境にはそれぞれの個性があり、全く同じ生き物たちだけが暮らしているなんてことはない。
今後も素敵な出会いを楽しめるように、それぞれの環境を未来に残していきたいものです。
おわりに:ミサゴの水辺での生活を観察してみよう!
四国の例のように、住んでいる場所によっては、ミサゴは身近な鳥である場合もあるのかもしれませんね。
ミサゴは魚食に特化しているところが特徴的なタカ。
もしミサゴに出会ったら、彼らの水辺での生活や食べるえさにも注目して観察してみてください!
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