真っ黒なサギがいる!
このサギってどんな鳥なのかな?
こんな疑問にお答えします。
サギというと、白い姿をした「白鷺(しらさぎ)」を思い浮かべる方が多いのではないかと思います。
しかし中には、冒頭の写真のように真っ黒な姿のクロサギというものもいます。
このクロサギは体の色だけでなく、生活場所も"海辺周辺"という、習性も他のサギとはちょっと異なるサギなんですよ!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、クロサギの特徴と魅力を紹介します。
クロサギは真っ黒な姿のサギ
クロサギは「ペリカン目サギ科」というグループに属する鳥。
その名前の通り、真っ黒な姿が特徴的なサギです。
真っ黒な姿のクロサギ
日本では他に真っ黒な姿のサギはいません。
なのでこんな黒い色のサギを見つけたら、それはおそらくクロサギです。
ちなみにサギというと、白い姿の白鷺(シラサギ)をイメージする方が多いと思います。
例えば、白鷺の仲間であるコサギは、以下のような感じです。
真っ白な姿のコサギ
こう比べてみると、クロサギとは対照的なまでに姿が違いますよね。
クロサギを見たら、白鷺との色の違いに注目です!
クロサギは海辺で生活するサギ
波打ち際でアグレッシブに採餌
クロサギは海岸での生活に特化したサギです。
浜辺や岩礁などの海辺でよく見られます。
同じサギ科のダイサギやコサギなども海にいることはありますが、逆にクロサギが海以外の場所にいるところを僕は見たことがありません。
クロサギは波打ち際で餌を探している場面もよく見るのですが、その採餌の様子を見ていると、実にアグレッシブ。
岩礁で、大きな波が来ているところに、果敢に攻め入ります。
その様子を見ていると、「波にさらわれてしまうんじゃないか」と見ているこちらがヒヤヒヤすることも笑
大きな波が来ていても、攻めます
クロサギの脚は太く短く、じっとして餌を捕まえるタイプのサギよりもがっしりとした印象を受けます。
この安定した姿は岩礁のような不安定で高低差がある場所に適応したものであり、このような場所でも機敏に動ける理由なのでしょう。
こういった「体のつくりと行動の関連性」を観察するのも、また面白いのです!
自然感のある海の写真を撮影するのにピッタリ
先述した通り、クロサギは波打ち際でかなりアグレッシブに行動します。
そんな習性から、クロサギを撮影する時は青い海がバックになることが多い。
つまり、美しい写真を撮影できるチャンスが多いのです。
背景が青い海の写真が撮りやすい
自然感のある海の写真を撮る被写体としても、クロサギはピッタリなのです!
▼僕が愛用しているカメラはこちら▼
白いクロサギがいる!?
実はクロサギには、「白色型」と呼ばれる白い姿のものがいます。
以下は白い姿をしたサギですが、なんとクロサギです。
クロサギの白色型
上の個体は一部黒い部分が混じっていて、クロサギの黒い姿の名残がありますが、黒い部分が全くない個体もいます。
他の白鷺たちには黒い部分はないので、上記の特徴があるとクロサギだと分かりやすいですね。
白色型のクロサギは南に行くほど多いようで、僕が観察した上の白色型のクロサギも沖縄で出会ったものです。
もう1点他の白鷺たちとの見分けポイントとしては、「足の太さ・短さ」。
例えばダイサギは、スラッと長い脚を持っています。(大きさも違いますが)
スラッとした長い脚を持つダイサギ
その脚の特徴に伴う、動きの違い(他のサギよりもよく歩き回る)も識別の参考になると思います。
このように、生息地域によって姿が変わるのも、クロサギの面白いところなのです!
クロサギと同じ分類に属する鳥たち
クロサギはペリカン目サギ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[ペリカン目]
ペリカン目の野鳥まとめ|大型で迫力のある水鳥たち
▼
[サギ科]
サギ科(鷺)の野鳥の種類と魅力|写真映えする水辺の美しく大型の鳥たち
おわりに:海でクロサギを観察してみよう!
クロサギは海辺専門に住む、ちょっと変わったサギ。
黒い姿だけでなく、他のサギとの行動や習性の違いもとっても面白いです。
ぜひ、その面白い特徴を持つクロサギの実物を観察してみてくださいね!
環境を育成して、野鳥を呼ぶゲームも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 鳥パラダイス
環境育成&野鳥観察シミュレーションゲーム!
他の鳥の紹介、鳥ゲーム・アプリ、野鳥観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓