ネイチャーエンジニア いきものブログ

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オオバンはカモに間違われがちな水鳥。泳ぎが得意な真っ黒なクイナ

オオバン

水の上に真っ黒な鳥がいる!

この鳥ってカモかな?ちょっと違うような…

こんな疑問にお答えします。


写真の真っ黒な鳥はオオバンという鳥。


よく水上にいるのでカモに間違われがちな鳥です。


僕も野鳥観察を始めた頃、オオバンを初めて見たときはカモだと思いました。


しかし、オオバンはクイナ科というグループに属する鳥で、カモではありません。


クイナ科のグループというと、あまり泳ぎが得意でないものも多いです。


しかしオオバンは、比較的泳ぎが得意


その秘密は、彼らの「」にあるのです。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。


そんな鳥好きの僕が、オオバンの特徴と魅力を紹介します。




 

オオバンは大型で真っ黒なクイナ

オオバンはクイナ科という分類グループに含まれる鳥。


真っ黒な体と、額の白い部分が特徴的な鳥です。


真っ黒な姿のオオバン
オオバン


またオオバンは、以下の記事で紹介しているバンと同じく「バン属」というグループに属する鳥。


バン
バン


」バンと呼ぶだけあって、元祖バンと比べて一回り大きく、僕の持っている図鑑(※)では39cmとの記載があります。


これは小型のカモと同等の大きさであり、クイナ科の中ではかなり大きいです。


ちなみに同じくクイナ科に属するクイナは29cm、バンは32cmです。


またオオバンは生息環境が広く、公園の池、川、湖のほか、海でも見られるので、元祖バンよりも出会いの機会の多い鳥です。


※参照した図鑑「日本の野鳥 650」



オオバンは泳ぎが得意

オオバンは水上にいるのを見ることが多いです。


先述した通りクイナの仲間の中ではサイズが大型なので、水上にいるのを見るとカモの仲間に見えます。


よく水上で見かけるオオバン
オオバン


実は他のクイナたちは水陸両用であるがゆえに遊泳能力は中途半端であることも多く、泳ぎがぎこちない感じの姿を見ます。


しかし、このオオバンはクイナの中では泳ぎが得意なのです。

オオバンの脚には水かきがある

その秘密は、オオバンの「」にありました。


実はオオバンには、脚の指それぞれに小さな水かきがついているのです。


オオバンの水かき
オオバン 水かき


カモが持つフィンのような大きな水かきではないですが、これのおかげでオオバンは水上を比較的すいすいと移動できるのです。


僕は最初にオオバンの脚を見た時、体のバランスに比べてやたら大きくごつい見た目に、「身近にこんなに強そうな脚を持つ鳥がいるのか」(当時は水かきだと思っていなかった)と衝撃を受けた記憶があります。


ちなみにオオバンは他のクイナたちと比べてあまりすぐに逃げず、比較的ゆっくり観察させてくれます


これは僕の想像ですが、オオバンは泳いで沖の方に逃げやすいので、他のクイナたちと比べて余裕があるのではないかと考えています。




カモたちに餌を横取りされるオオバン

また、オオバンはカモたちに餌を横取りされることがあります。


ちなみに横取りするカモたちは「水上採餌ガモ」と呼ばれるカモたち。


水上採餌ガモは水の中に潜れないので、深い場所にある餌を得ることができません。


そのため、以下のように頭だけ突っ込んで餌を探している姿を見かけることがあります。


水中に頭を突っ込んでいるオカヨシガモ
オカヨシガモ おしり


それに対し、オオバンは潜水をすることができます。


そのため、オオバンの周りにはカモがいることがあります。


そう、カモたちはオオバンが水中で餌をゲットしてくるのを待っているのですね。


そして水中から上がってきた時に、餌を横取りされてしまうことがあるのです。


以下はカモではありませんが、同じく潜水ができないコクガンに囲まれている様子です。


コクガンにマークされているオオバン
オオバン コクガン


僕ら人間が側から見ると「カモとオオバンが仲良く泳いでるー」なんて思いますが、現実は壮絶なバトルを繰り広げているんですね。


オオバン的にはちょっとかわいそうですが、彼らがいるおかげで餌にありつけている鳥たちもたくさんいるのだと思います。

オオバンと同じ分類に属する鳥たち

クイナ

オオバンはツル目クイナ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。


[ツル目]
ツル目の野鳥まとめ|脚の長い美しいシルエットを持つ鳥たち

[クイナ科]
短い尻尾がかわいい臆病な鳥たち!クイナ科の野鳥の種類と魅力


おわりに:オオバンの泳ぎを観察してみよう!

オオバンは見つけやすい水上にいて、しかもそこまで警戒心が強くないので、比較的ゆっくりと観察することができます。


もし彼らを見たら、その泳ぎに注目してみてください。


また、もし陸上に上がっていたら、その水かきもぜひ観察してみてくださいね!


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■ ルリビタキ

ルリビタキ オス


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