ネイチャーエンジニア いきものブログ

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テングチョウは天狗の鼻を持つ!春から秋まで出会える嬉しいチョウ

テングチョウ

顔に長い鼻のようなものがついたチョウがいるよ!

このチョウって、どんなチョウ?

こんな疑問に答えます。


写真のチョウは、テングチョウ


顔に「長い突起」があるのが特徴的なチョウです。


突起だけが特徴的なわけではなく、はねを開いた時に見えるまが玉のような赤い紋もとっても美しいです。


さらにテングチョウは、オールシーズン見られるという、嬉しいチョウでもあるんですよ!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、テングチョウの特徴と魅力を紹介します。




 

テングチョウは天狗の鼻を持つチョウ

天狗の鼻のようなひげ(パルピ)

テングチョウは、先の尖った頭部が特徴的なチョウです。


その頭部がまるで「天狗の鼻」のように見えることから、テングチョウという名前が付いています。


天狗の鼻のような突起を持つテングチョウ

テングチョウ


この天狗の鼻のような突起は、「下唇鬚(かしんしゅ)」(パルピとも言います)という、ひげのようなもの。


パルピの機能はチョウの種類によって違うようで、下記のような機能があるようです。

1.先っぽの節には感覚孔が開いていて、触角同様に匂いを感じ取ることができる。
2.複眼を掃除する機能。特に熱帯で腐った果実などに集まる蝶の多くは、下唇鬚で複眼をワイパーのように拭いている姿が観察されています。
3.口吻をはさむようになっていることから、口吻を掃除するのにも利用されていると考えられています。


引用: ぷてろんワールド:「栄養分をとる」


テングチョウはこのパルピがよく発達していて、胸部と同じくらいの長さがあるのです。


胴体の半分と同じ大きさとは、まさしく「天狗」のような鼻ですね!

裏ばねは枯葉のような姿で擬態

ちなみに、テングチョウがはねを開いた姿は、勾玉のような形の綺麗な赤い紋が見えます。


ところが、はねを閉じるとかなり"地味"。


裏ばねは地味な姿のテングチョウ

テングチョウ


周囲と、なかなかうまく同化していて、見つかりづらいですよね。


これは、自分の体を「枯葉に擬態」しているのだと思います。


テングチョウが本気で隠れようとして、はねを閉じてじっと枯葉に紛れていたら、見つけるのはかなり難しいでしょう。


昆虫たちが生き残るための、擬態の技にはいつも感心させられます。


しかしながら、テングチョウはよくひらひらと飛ぶ上に、はねを開いて近くに静止してくれることが多い。


そのため、実際は比較的観察のしやすいチョウです。


もし良い位置に止まってくれたら、ぜひよく観察してみましょう!




テングチョウは春から秋まで出会える

テングチョウは、1年のほぼオールシーズン出会える、嬉しいチョウでもあります。


特に春から秋までは、ずっと成虫に出会えるチャンスがあるのです。


11月に出会ったテングチョウ

テングチョウ


冬の季節は、一時的に虫たちの気配がなくなって寂しいもの


その冬を過ぎれば、春が訪れる少し前から出会えるチョウの一種が、テングチョウなのです。


3月頃になって彼らがヒラヒラと舞い始めてくれると、とっても嬉しい気分になるものですよ!


テングチョウの食草は様々な昆虫たちが好きな、エノキ


エノキ
エノキ 幹


雑木林などを散策すると、林縁で乱舞している姿が見られるでしょう。

テングチョウと同じ分類に属する虫たち

クジャクチョウ

テングチョウはチョウ目タテハチョウ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。


[チョウ目]
鱗翅目(チョウ目)の昆虫まとめ|はねに鱗粉を持つ虫たち

[タテハチョウ科]
はねをひらくと姿が変わる?ギャップが面白い!タテハチョウの種類と魅力


おわりに:テングチョウの天狗の鼻を観察してみよう!

テングチョウは、天狗の鼻のような頭部が特徴的な、面白い虫。


さらに遠くに飛んで行ってしまうのではなく、近くの地面に止まることも多いので、観察もしやすいチョウです。


ぜひ近くの雑木林などで、彼らを観察してみてください!


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■ トノサマバッタ

トノサマバッタ


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