ネイチャーエンジニア いきものブログ

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ホタル(蛍)の種類と魅力|光る昆虫たち!光らないホタルもいる?

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> コウチュウ目 > ホタル科

ゲンジボタル

あ、ホタルがいる!

ホタルって、種類が色々あるんだよね。

どんな種類がいるのかな?

こんな疑問に答えます。


光る昆虫」として人気のあるホタル


環境変化等によって自生するホタルが見られる場所は減ってしまっていますが、ホタルが光りながら舞う姿を鑑賞することは代表的な「夏の風物詩」です。


これらのホタルは「ホタル科」というグループに属する昆虫たち。


このグループに属するホタルには、「ゲンジボタル」「ヘイケボタル」といったよく名前が知られている種以外にも、様々な種類がいます。


その中には、実は身近な場所で見られるホタルもたくさんいるんですよ!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、ホタルの特徴と魅力を紹介します。


※動画版はこちら▼




 

ホタルは光る昆虫

ホタル鑑賞は夏の風物詩

ホタルは、「コウチュウ目ホタル科」に属する昆虫たち。


ホタルの最大の特徴と言えば、なんと言っても”光る”ことです。


各地で「ホタルまつり」のようなイベントが催されており、ホタル鑑賞は代表的な夏の風物詩。


僕も自然観察を始めてからは、ほぼ毎年、ホタルが光りながら舞う姿を見ています。


暗闇の中で光るホタル
ゲンジボタル


ホタルの光は美しいだけでなく、儚げで情緒的であり、まさしく"幻想的な光景"です。


僕が初めてホタルを観察した時は、感動して言葉が出ないほどでした。

ホタルが発光する理由

ホタルを見て僕らが感動するのは、ホタルが見られるのが「真っ暗な場所」という"非日常的な空間"であることも大きいと思います。


ホタルは真っ暗な場所でしか見られません


街灯で照らされたような明るい場所で空を舞うことはなく、本当に「街灯の光が届かないような場所」でしか見られないのです。


それには、「ホタルが発光する理由」が関係しています。


それは大きく以下の2つであると言われています。

1. 成虫が光る理由
→オスとメスが出会うため
2. 幼虫が光る理由
→外敵に対する警告のため(ホタルは体に有毒な物質を持つ)


ホタル鑑賞の対象となるホタルたちは、基本的に成虫です。


ということは、僕らが見るホタルは"パートナー探し"のために空を舞っているのですね。


明るい場所では、自分たちの放つ光がパートナーに届きません


そのため、街灯で照らされたような明るい場所では、ホタルは活動しないのです。


普段都市部の暮らしに慣れている人であるほど、ホタルが舞う場所というのは「特に非日常的な空間」であり、特に感動を得られるはずです。


真っ暗な世界で小さなホタルたちが交信し合う空間は、驚くほど幻想的で素敵なので、もしホタル鑑賞をしたことがなければぜひ一度体験してみてください!

光らないホタルもいる?

ホタルと言うと、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルなどが有名です。


光るホタルの代表種、ゲンジボタル
ゲンジボタル


これらはホタルまつりの主役である「光るホタル」たちです。


あえて「光るホタル」と呼ぶということは、「光らないホタル」もいるということです。


光るホタルの定義は、一般的には「成虫になってからも光るホタル」のこと。


ホタルには、「幼虫では光るけど、成虫になると光らない」というものがいるのです。


なお、

「成虫になってすぐの時だけ光るもの」
「光が微弱なもの」

それらは「光らないホタル」扱いになっています。


ホタルを鑑賞していると、空を舞う光以外に、足元などで光が見られることがあります。


これらは「ホタルの幼虫が放つ光」だったりします。


例えば、以下のマドボタルは幼虫では光るけど、成虫では光らなくなるホタルです。


発光するマドボタルの仲間の幼虫
マドボタル 幼虫


ホタルと言えば「光る昆虫」というイメージが強いですが、ホタルには光らないものも多くいるのですね。




ホタル科の昆虫の種類

ゲンジボタル

ゲンジボタル

日本にしか生息していない大型のホタルで、よく「ホタルまつり」の主役になる代表的な光るホタル。


胸部の鍵マークのような模様が特徴的。


発光も強く、長い。



ヒメボタル

ヒメボタル

1cmにも満たない小型のホタルだが、こちらも光るホタルとして人気。


メスははねが退化していて空を飛べない。


発光は、短く点滅。

スジグロボタル

スジグロボタル

赤いはねに黒い筋が入った、他のホタルたちと異なるデザインのかっこいいホタル。

ムネクリイロボタル

ムネクリイロボタル

多くのホタルは湿地や水辺で見られるが、このホタルは水辺から少し離れた場所でも見られる。


最も身近に見られる印象のホタル。

オバボタル

オバボタル

胸部の赤い斑点が特徴的なホタル。


こちらも比較的身近に見られる。


大型で赤い斑の多い、オオオバボタルと言うよく似た種がいる。

クロマドボタル

クロマドボタル

黒い姿の比較的大型のホタル。


胸の前方に透明の「窓」のような部分があることが名前の由来。

おわりに:光らないホタルにも注目してみよう!

今回紹介したように、ホタルの仲間には光らないホタルもいます。


ホタルというと光るイメージが強いですが、「光らないホタル」にも注目してみると、さらに夏が楽しめますよ!


身近な場所で見られるホタルもいるので、もし出会った時は優しく観察してみてください!


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