あ、クワガタがいるよ！
でも知らないクワガタだなあ…。
この虫って、何クワガタ？
こんな疑問に答えます。
いきなりですが、写真の虫は実はクワガタではありません。
名前はヨツボシケシキスイ。
大きなアゴを持ち、クワガタのメスに激似の姿をしていますが「ケシキスイ科」というグループに含まれます。
このヨツボシケシキスイは、「樹液」に寄り添って生活する生態を持つ。
クワガタとはまた違った魅力を持つ、これまた面白い昆虫なのです！
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ヨツボシケシキスイの特徴と魅力を紹介します。
- ヨツボシケシキスイはクワガタに似ている虫
- ヨツボシケシキスイは樹液で暮らす昆虫
- ヨツボシケシキスイに関連する虫たち
- ヨツボシケシキスイと同じ分類に属する虫たち
- おわりに：樹液場でヨツボシケシキスイを観察してみよう！
ヨツボシケシキスイはクワガタに似ている虫
クワガタのような大きなアゴを持つ
ヨツボシケシキスイの注目ポイントは、まずその"姿"。
クワガタムシのような大きなアゴを持ち、ボディにある4つの赤い紋もオシャレ。
たとえクワガタの仲間ではなくとも、クワガタが好きな人にはグッとくる姿ではないでしょうか。
クワガタ好きに刺さりそうなヨツボシケシキスイ
上の写真ではアゴが分かりづらいので別の写真を載せますが、こんな感じです↓
クワガタっぽいアゴ
僕も最初にヨツボシケシキスイを見た時は、「変わったクワガタがいる！」と興奮したものでした。
ちなみにヨツボシケシキスイはどれほどクワガタに似ているのでしょうか？
以下はコクワガタのメス。
コクワガタのメス
こう比較すると、クワガタの方が「細長くてスマートな感じ」でちょっと雰囲気が違うのですが、
・ボディが黒い
・甲虫である
など「クワガタを連想させる特徴が一致していること」が、似ていると感じる理由ではないでしょうか。
いずれにしてもヨツボシケシキスイは、とっても素敵で魅力的な姿をしている虫です！
アゴは左右非対称
クワガタとの共通点として挙げた「大アゴ」ですが、実はヨツボシケシキスイのアゴには特徴があります。
それは、「左右非対称である」ということ。
以下のように、左右で形が違うのです。
左右非対称のヨツボシケシキスイの大アゴ
ヨツボシケシキスイの生態についてあまり詳しい情報が見つからず、左右非対称となっている理由は分かりませんでした。
クワガタのアゴは左右対称であり、ヨツボシケシキスイにとって生存上何かメリットがあるのではないかと思うのですが、よりよく観察してみないと分からないですね。
アゴの形1つとっても、様々な興味や好奇心が湧いてきます。
サイズは意外と小さい
その存在感から、結構姿の大きなイメージを持つかと思いますが、ヨツボシケシキスイのサイズは意外と小さめです。
どれくらいのサイズ感かというと、こちら。
樹液場にいるヨツボシケシキスイ
こう比較すると、カナブンが超巨大に見えますね。
ヨツボシケシキスイのサイズには結構振れ幅がありまして、手持ちの図鑑では「4〜20mm」と記載があります。
上で掲載した写真ではカナブンの2.5分の1くらいの大きさなので、10mm前後くらいでしょうか。
ちなみにサイズが大きいほど、クワガタ感も強くなってきます。
そんなサイズによる雰囲気の違いなども比べながら観察すると、より楽しいと思います！
ヨツボシケシキスイは樹液で暮らす昆虫
ヨツボシケシキスイは、「樹液」に寄り添った生活をする昆虫です。
自然観察をしていてヨツボシケシキスイを見かけるのは、いつも”樹液場”ばかり。
夏になって樹液場に集まるカブトムシやクワガタ、スズメバチなどの虫たちが集まっている周りには、彼らもいることが多いです。
また、樹液に寄り添って生活しているのは成虫だけではなく、「卵〜さなぎ」の期間でも。
ヨツボシケシキスイは、まさに「樹液に寄り添った虫」なのですね。
ちなみに残念ながら、僕はまだ彼らの幼虫やさなぎを見つけたことはないです。
成虫のいる樹液場付近で見つかる可能性が高いので、今後観察する中で探してみようと思います！
ヨツボシケシキスイに関連する虫たち
クワガタムシ
ヨツボシケシキスイによく似たクワガタムシたち。
以下ではクワガタの特徴や中町について紹介していますので、ぜひご覧ください！
ヨツボシケシキスイと同じ分類に属する虫たち
ヨツボシケシキスイはコウチュウ目ケシキスイ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目（コウチュウ目）の昆虫まとめ｜頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
▼
[ケシキスイ科]
おわりに：樹液場でヨツボシケシキスイを観察してみよう！
ヨツボシケシキスイはクワガタと似た姿を持ちながらも、クワガタとはちょっと異なる生態を持つ昆虫。
雑木林の樹液場などで高確率で観察できる虫なので、出会ったらぜひ注目して観察してみてください！
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