ネイチャーエンジニア いきものブログ

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ヒラタアブはハチに似た姿のハエ!?公園散歩が楽しくなる虫

ホソヒラタアブ

この虫はハチかな?

でも、なんだか雰囲気が違うような…?

こんな疑問に答えます。


写真の虫は、ヒラタアブの仲間。


ハチによく似た姿をしていますが、実はハエの仲間です。


ハチに姿を似せる(擬態)ことで、敵から攻撃される可能性を少なくしていると言われています。


ヒラタアブは身近に見られる虫ですが、一般的にあまり注目されていないように思います。


でも実は、とっても多様な虫で、公園散歩を楽しくさせてくれる虫なんですよ!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、ヒラタアブの種類と魅力を紹介します。




 

ヒラタアブはハエの仲間

ヒラタアブは「ハエ目ハナアブ科」という分類グループに含まれる虫です。


以下で紹介している「花に集まるハエたち」の仲間です。


ヒラタアブの多くの仲間の姿は、黄色と黒の配色で、一見ハチのような姿をしています。


ハチのような姿のヒラタアブ
フタホシヒラタアブ


しかしヒラタアブはハチの毒針のような攻撃力の高い武器を持たず、成虫は主に「花の蜜」をえさにし、実に平和的な虫です。


このように武器を持たないヒラタアブは、自身の体をハチの姿に似せて(擬態)、捕食されにくくしているのですね。


ちなみにハチの姿はというと、以下の通りです。


フタモンアシナガバチ
フタモンアシナガバチ


ハチとヒラタアブの体の配色、よく似ていますよね。


ちなみに両者を見分けるには、「触角」を見るのが一番わかりやすいかと思います。(ヒラタアブは触角が短い)


もしヒラタアブを見て、「あ、ハチだ!」と距離を取っていたりしたら、それはヒラタアブの策略通りです笑

ヒラタアブは益虫

ちなみにヒラタアブの幼虫時代は肉食性で、その捕食対象はアブラムシ


ヒラタアブの幼虫
ヒラタアブ幼虫


植物にはアブラムシがよくつきますが、彼らは植物を弱らせてしまうため、植物にとっては厄介な存在。


そんなアブラムシを食べるヒラタアブは、植物を育てている方にとってはありがたい虫です。


また幼虫時代だけでなく、成虫になると植物の受粉を助ける働きもします。


このように、ヒラタアブは「益虫」とされる虫なのですね。




ヒラタアブを知っていると公園散歩が楽しくなる

ヒラタアブは公園でも見られる、身近な虫です。


むしろ公園には花壇などに様々な花が植えられているため、むしろヒラタアブを見つけやすい環境でしょう。


しかもヒラタアブは観察できる期間は長く、12月くらいまで見られる上に、年明けは早春から活動を始める嬉しい虫たちです。


そんなヒラタアブは実は多様な虫で、身近な場所にも多様な種がいます。


公園の花壇を少し見て回ると、数種類のヒラタアブが見つかったりするんですね。


例えばホソヒラタアブはよく出会う種なのですが、花壇を見て回っているとさらに小さなミナミヒラタアブがいたり。


同じ場所で複数種のヒラタアブが見つかることも多い
ミナミヒメヒラタアブ


ところが、ヒラタアブはマイナーな虫である上に、よく似た姿のものが多い。


それゆえに、知識+意識がないと目の前の花壇で何種類もの種が観察できることには気付けません。


でもヒラタアブのことを少し知っていると、公園のちょっとした花壇がワクワクする宝探しの場になるのです。


公園を散歩する時は、ヒラタアブ探しもしてみると、楽しみがさらに増えますよ!

ヒラタアブの種類

ホソヒラタアブ

ホソヒラタアブ

よく見られるヒラタアブの仲間。


スマートなシルエットの体には銀色の光沢があって、身近に見られる存在ながら非常に美しい虫です。

ミナミヒメヒラタアブ

ミナミヒメヒラタアブ

ホソヒラタアブよりも小さな、かわいらしいヒラタアブです。


以前はキタヒメヒラタアブと言われていた種で、今は日本で見られるものはミナミヒメヒラタアブとされています。


ただ、(外見上は区別のつかない)キタヒメヒラタアブもありうるとのことで、写真のものもキタヒメヒラタアブの可能性はあります。

ヘリヒラタアブ

ヘリヒラタアブ

青い模様が美しいヒラタアブで、僕は1回しか出会っていません。


なかなか静止してくれず、撮影に苦労しました。

フタホシヒラタアブ

フタホシヒラタアブ

メスは黄色い斑点が6個見られるヒラタアブ。


ちなみにヒラタアブのオス・メスは、複眼がくっついているか離れているかで見分けられます。

クロヒラタアブ

クロヒラタアブ

黒い姿のヒラタアブ。


こちらもニッポンクロヒラタアブという類似種がいるものの、本州では珍種であるとのことでクロヒラタアブとしています。


こちらも公園などで他のヒラタアブたちと混在して見られます。

フタスジヒラタアブ

フタスジヒラタアブ

波打つ模様が面白いヒラタアブ。


名前の由来はこちらの変わった模様ではなく、胸部の白っぽい線の方のようです。

ヒラタアブと同じ分類に属する虫たち

オオハナアブ

ヒラタアブはハエ目ハナアブ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。


[ハエ目]
双翅目(ハエ目)の昆虫まとめ|2枚のはねが退化した虫たち

[ハナアブ科]
花に集まるかわいいハエってどんな虫?ハナアブの種類と魅力


おわりに:ヒラタアブを観察してみよう!

ヒラタアブは、身近な環境で様々な種類が見られる嬉しい虫たち。


ヒラタアブ探しを楽しめるのは、ヒラタアブのことを知っているものの特権


ぜひ、その多様で面白いヒラタアブたちを探してみてください!


また、むし探しを体験できるゲームアプリも配信中なので、こちらもぜひ遊んでみてください↓


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むしマスター!3

 


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