タンポポのような花が咲いてるけど、ちょっと雰囲気が違う?
この植物って、どんな植物?
こんな疑問に答えます。
写真の植物は、ノゲシ。
タンポポと同じ「キク科」に含ますが、別種の植物です。
ノゲシは身近な場所でも見られ、道端でも咲いているのを見ることができます。
ノゲシが咲き出す季節は、春。
「道端の植物観察」が楽しくなる季節ですよ!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。
そんな生き物好きの僕が、ノゲシの特徴と魅力を紹介します。
ノゲシの特徴と魅力
タンポポに似た黄色い花
ノゲシの花は、タンポポによく似た黄色い花を咲かせます。
タンポポによく似たノゲシの花
実際、ノゲシはタンポポと同じ分類グループである「キク科」に属する植物です。
両者は花では区別が難しいですが、全体を見ることで区別できます。
タンポポは地を這うようになり背が低いですが、ノゲシは上に伸びて数十cmの高さになります。
ノゲシの方が茎が上に伸びて背が高い
それにしてもキク科の植物には、タンポポ・ノゲシのような花をつけるものが多い。
ノゲシの他にも、ブタナやコウゾリナなど、"花は似ているけど別種であるキク科の植物"が多くいます。
ちなみに、秋に花を咲かせるアキノノゲシという種もいて、それと区別するためにノゲシを「ハルノノゲシ」と呼ぶこともあります。
アキノノゲシ
僕が植物観察をし始めた頃は全く知識がなく、道端の黄色い花はタンポポだと思っていたのですが、実は別種の植物がたくさんいることを知りました。
その時、自分の植物の知識の少なさを感じたと同時に、身近な植物の世界の広さにワクワクしたものです。
トゲトゲの葉は意外と柔らかい
ノゲシは「トゲトゲの葉」も特徴的です。
ノゲシの葉は、以下の写真のように先が尖っていて、いかにもチクチクしそうです。
ノゲシのトゲトゲの葉
ところが、この葉は意外と柔らかく、触っても痛くありません。
一方、ノゲシによく似た「オニノゲシ」という種がいます。
ノゲシとオニノゲシはグループも近いし、見られる季節や環境が重なるので、区別する際は紛らわしいのです。
オニノゲシ
オニノゲシの葉はツヤがあって厚みもあり、トゲはより激しくより荒々しい印象の姿をしています。
このオニノゲシの葉は本当に鋭い葉を持っており、"触るとチクチクして痛い"です。
オニノゲシの葉は本当に痛い
ちなみに、オニノゲシの茎部分の葉は茎に巻きつく感じに丸く張り出していて、有効な両者の識別ポイントとなっています。
もしどうしても嫌でなければ、ぜひ一度オニノゲシの葉を触って「チクッ」とする感覚を体験してみて、ノゲシの葉と比べてみてください!
道端でも見られる身近な植物
ノゲシは公園や田畑の畔のほか、道端でも見られる身近な植物です。
春頃から花を咲かせるため、春になると道端できれいな黄色い花が見かけるようになります。
道端でも見られるノゲシの花
春の季節はこういった「道端の花」を観察するのも面白い季節。
通勤路・通学路や買い物までの道のりが、ちょっとした”宝探しの時間”になるのですね。
ただ僕自身の経験談ですが、植物への興味がなければ、花があってもスルーしてしまうことが多いです。
僕が植物に興味を持つ前も道には花が咲いていたはずですが、以前の僕は何も感じられず、存在にすら気付きませんでした。
しかし、植物を意識しだしてから、少し歩くたびに「あ、ここには〇〇の花が咲いてる!」と道端散歩が楽しめるようになりました。
ほんの少しの知識と興味で、世界の景色は大きく変わります。
もし「うちの近くの道端でも何か植物がいるのかな?」と興味を持った方は、ぜひ一度「道端での植物観察」をお試しください!
おわりに:ノゲシを観察してみよう!
キク科の花は似た姿のものが多いと紹介しましたが、植物は花以外にも、「種ごとに様々な特徴」を持っています。
ノゲシの場合だと、例えば葉のトゲトゲ。
痛そうに見えるけど実は柔らかいその葉を、ぜひ触って観察してみてください!
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