ネイチャーエンジニア いきものブログ

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カイツブリ|公園の池で見られるかわいい水鳥!子育ても観察しやすい

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カイツブリ

あ、かわいい水鳥だ!

この鳥ってどんな鳥?

こんな疑問にお答えします。


写真の鳥は、カイツブリ


都市部の公園の池などでもよく見られる、身近でかわいらしい水鳥です。


さらにカイツブリは、「子育て」も観察しやすい。


かわいくたくましい子育ての様子も、見どころの鳥なのです!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。


そんな鳥好きの僕が、カイツブリの特徴と魅力を紹介します。




 

カイツブリの特徴と魅力

丸くて小さなかわいい水鳥

カイツブリは「カイツブリ目カイツブリ科」というグループに属する鳥。


小さくて丸みのある姿が、かわいらしい鳥です。


丸くてかわいいカイツブリ
カイツブリ


ちなみに、カイツブリの仲間は夏羽と冬羽で印象が大きく変わるのも特徴的。


先ほど紹介した写真は「夏羽」。


冬羽」になるとこちらのようになります。


カイツブリの冬羽
カイツブリ


夏羽では赤みのある羽色が目立っていたのが、淡い色味になりました。


このように、カイツブリは「季節による姿の変化」にも注目です!

カモよりも水中生活に特化

僕は初めてカイツブリが水上にいるのを見た時、”カモの仲間”かと思いました。


鳥についてあまり知らない方はと、同じようにカモと勘違いすることも多いのではないでしょうか。


カモというと「水鳥」であり、水中で生活するイメージが強い鳥。


しかし実は、カイツブリは”カモ以上に水中生活に特化した鳥”です。


例えばカルガモの場合、田んぼを歩いていたり川辺に立っていたりする姿も、割と目にしますよね。


意外と陸地にいるカルガモ
カルガモ


それに対して、カイツブリが陸地に上がっている姿はほとんど見ないのです。


ちなみにカイツブリは「潜水」が得意で、頻繁に水中に潜る行動を取ります。


水から上がってくると結構えさを持っているのを見ると、狩りはかなり上手だと思われます。




子育ての様子が観察しやすい鳥

カイツブリは、都市部の公園の池などでも見られる、身近な鳥です。


繁殖期には、「公園の池で子育てをする様子」を観察することもできます。


カイツブリは植物の葉や茎を使って「浮き巣」を作ります。


巣は他の鳥よりも見つけやすい場所に作られ、また雛が巣立ったあとは水上で一緒に行動します。


そのため、小さな雛が大きくなっていく様子を観察しやすいのです。


カイツブリの親子
カイツブリ 子育て


そんなかわいいカイツブリの子育て活動は、人の人気を集めることも多いです。


その子育ての様子は一見微笑ましいですが、野生動物の子育ては決して楽なものではありません


カイツブリの卵や雛は、カラスやヘビ、イタチなど様々な天敵に度々狙われます。


親のカイツブリは、小さな体ながらもそれらの天敵を威嚇して追い払い、子供たちを守るのです。


また、中には人の行動が彼らの子育てを邪魔してしまう可能性もあります。


繁殖期の時期は、「野鳥にとって最も神経質な時期」です。


特に営巣中や抱卵中に、近付き過ぎて観察したり、長時間の観察をしてストレスを強く与えてしまうと、「巣の放棄」をしてしまうことも。


生き物の子供や子育てをする様子は、見る側を幸せにしてくれる効果もあり、ついつい長く観察したくなりがち。


しかし、彼らのことを思えば、無事に子育てを終えてもらうことが大切。


繁殖期の彼らを観察する時は、”優しく、適度な距離を取って”観察をさせてもらうようにしましょう。

カイツブリと外来魚

最近、テレビ番組などで取り上げられていることもあり、「池に生息する外来魚」の存在については認知が高まってきたように思います。


ちなみに外来魚とは、「外部から人為的に持ち込まれた、もともとその場所に生息していなかった魚」のことです。


これら外来魚は、在来種を脅かすだけでなく、カイツブリのような水鳥にも影響があります。


例えば、東京都の井の頭公園では2006年頃からカイツブリが減り、原因を調査したところ外来魚が大量繁殖していたことがわかったとのこと。


そこで、「かいぼり」がおこなわれることになったそうです。(詳しくは以下のページをご覧ください)


このように、生態系の一部の変化から影響が広く波及し、全体のバランスが崩れてしまうことがあります。


流通が発達して生物の移動もしやすくなった分、僕らも不用意な移動をしてしまわないように気をつけなくてはならないですね。

カイツブリと同じ分類に属する鳥たち

カイツブリ

カイツブリはカイツブリ目カイツブリ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。


[カイツブリ目]

[カイツブリ科]
カモとは違う?水上のかわいい鳥!カイツブリ科の野鳥の種類と魅力


おわりに:カイツブリを観察してみよう!

カモの多くは冬鳥ですが、カイツブリは「留鳥」です。


留鳥」とは、渡りをせずに1年を通して見られる鳥のこと。


そういうわけで、実はカイツブリはカモよりも身近な水鳥なのですね。


都市部の公園などでも見られることの多い鳥なので、ぜひそのかわいい姿を観察してみてください!


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