あ、花の上に虫がいるよ!
この虫は、どんな虫なの?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、コアオハナムグリ。
緑色の体を持つ、少し小さめのかわいらしいコガネムシです。
またコアオハナムグリは「ハナムグリ」の仲間であり、花の蜜や花粉を食べます。
花に頭をうずめて蜜や花粉を食べる姿も、とってもかわいらしい虫なのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、コアオハナムグリの特徴と魅力を紹介します。
コアオハナムグリの特徴と魅力
緑色のかわいいコガネムシ
コアオハナムグリは「コウチュウ目コガネムシ科」という分類グループに属する昆虫。
緑色の体を持つ、コガネムシの仲間です。
緑色の体を持つ、コアオハナムグリ
体の大きさは若干小さめで、かわいらしいイメージ。
僕の愛用する図鑑「日本の昆虫1400」によると、大きさは10〜14mmとあります。
カナブンが22〜30mmなので、カナブンの半分くらいのサイズなのですね。
ちなみに、先ほど紹介した写真のように基本的には緑色の姿のものが多いですが、色は個体ごとに変異があります。
中には、以下のようにかなり赤みが強いものも。
赤みの強いコアオハナムグリ
コアオハナムグリは、このような"個体ごとの色彩の違い"にも注目です!
最も身近なハナムグリ
ところで「ハナムグリ」って、変わった名前ですよね。
この名前の由来は、「花粉や花の蜜を食べるために、花に潜る姿」から。
つまり、「花潜り」から来ているのです。
実際、コアオハナムグリには様々な花の上で出会います。
そして、「花の蜜がある場所に頭を突っ込んでいる姿」をよく見ます。
花の蜜を吸うコアオハナムグリ
頭を突っ込んで花の蜜に夢中になっている姿が、またかわいらしいんですよね。
ちなみに、コアオハナムグリによく似た姿のハナムグリには、「ナミハナムグリ」や「アオハナムグリ」がいます。
しかしその中でも、少なくとも僕が普段探索する地域では、コアオハナムグリが圧倒的に多い。
つまりコアオハナムグリは、”最も身近なハナムグリ”だと思います。
飛翔力が高い
コウチュウというと、固いはねを持ち、他の昆虫と比べて"防御力が高い"です。
一方、「飛翔」はうまくないイメージがあります。
例えば代表的なものでいうと、カブトムシは飛翔スピードもゆっくりだし、小回りも利かない感じです。
しかし、同じコウチュウなのにも関わらず、ハナムグリの仲間は飛翔力が非常に高い。
飛翔までの予備動作も少なく、飛翔中の旋回なども上手です。
コアオハナムグリも同様で、花から花へと器用に飛び回る場面を見ます。
カブトムシとの飛翔力の違いは、「はねの広げ方」に秘密があります。
カブトムシの場合、
2. 内側の薄いはねを開く
3. 薄いはねをはばたいて飛翔開始
のような手順で飛翔します。
そのため、飛び立つまでにある程度時間が掛かります。
一方で、ハナムグリの仲間は外側の固いはねは開かず、薄いはねのみを動かして飛翔。
つまり、1の手順をスキップします。
そのため、ハナムグリの方が予備動作が少なく、飛翔開始までの時間を早めることが可能なのです。
このように、コアオハナムグリはその「飛翔力」にも注目です!
コアオハナムグリと同じ分類に属する虫たち
コアオハナムグリはコウチュウ目コガネムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目(コウチュウ目)の昆虫まとめ|頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
▼
[コガネムシ科]
コガネムシ(黄金虫)の種類と魅力|キラキラ輝くメジャー昆虫たち
おわりに:コアオハナムグリを観察してみよう!
コアオハナムグリは、最も身近なハナムグリです。
様々な花につく上、春〜秋まで出会うことのできる虫です。
ちょっとした林があれば、その近くの花の上で出会えると思うので、ぜひ探してじっくりと観察してみてください!
むし探しを体験できるゲームアプリも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 虫探しロールプレイングゲーム「むしマスター!3」
他の虫の紹介、虫ゲーム・アプリ、虫観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓