あ、木に大きなカミキリムシがいるよ!
このカミキリムシはどんな虫?
こんな疑問に答えます。
夜になると樹木の上に出てきたり、光にやってくる大きなカミキリムシがいます。
それが写真の、ウスバカミキリ 。
その巨大な体と大きなアゴを持つ姿は、大迫力!
ウスバカミキリは出会うとついテンションの上がってしまうカミキリムシなのです。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ウスバカミキリの特徴と魅力を紹介します。
ウスバカミキリの特徴と魅力
日本最大級のカミキリムシ
ウスバカミキリは、黒ずんだ褐色の細長い体を持つ、大型のカミキリムシです。
どれくらい大型かというと、僕の愛用する図鑑「日本の昆虫 1400」によると、ウスバカミキリの体長は30〜58mm。
なんとそのサイズは大きいものだと50mm以上にもなり、シロスジカミキリ、ミヤマカミキリと並ぶ「日本最大級のカミキリムシ」なのです!
日本最大級のサイズを持つウスバカミキリ
この存在感のある姿に出会うと、ついついワクワクしてしまうのです。
また「30〜58mm」という数字の開きから分かる通り、個体によって大きさが結構違うというのも面白いところ。
ちなみに、傾向的にはメスの方が大きいものが多いようです。
ペンチのような大アゴ
カミキリムシといえば、「強力なアゴ」が特徴的な虫たちでもあります。
ウスバカミキリも例に漏れず、”立派なアゴ”を持つカミキリムシ。
そのアゴはまるでペンチのように力強い形をしています。
ウスバカミキリの大アゴ
ウスバカミキリは「気性の荒い種」のようで、複数の個体を集めると戦い合ってしまうようです。
この写真を撮った時も、カメラに向かってアゴを向けて威嚇をしていました。
実は一度油断してこの強力なアゴで噛まれたことがありますが、普通に流血しました笑
リアルに強力なアゴなので、あまり怒らせて噛まれないように気をつけましょう!
夜になると現れるカミキリムシ
ウスバカミキリは夜になると木の上や光にやってくる、「夜行性」のカミキリムシです。
森の中などで観察をしていると、「昼間は全く見なかったけど、夜になったら複数箇所で見られた」という状況によく出くわすのです。
ウスバカミキリは夜行性
ウスバカミキリだけではないのですが、夜行性の生き物はこのような状況がよくあります。
そんな状況に遭遇する度、「分からないようにうまく隠れているものだな」といつも感心します。
ちなみに認知度の高いカミキリムシというと、ゴマダラカミキリがいます。
ゴマダラカミキリ
ゴマダラカミキリは幅広い樹木につく上に、「生木」を食べるという生態を持ちます。(なので、樹木を管理したり育てている方から害虫扱いされがちです)
一方でウスバカミキリの場合、「衰弱している木や立ち枯れしている木」につきます。
昼間はどこで過ごしているのかと思ったら、こういった木の根元や樹皮下などに隠れているのですね。
このように、同じカミキリムシの仲間でも生態には様々な違いがあり、こういった部分を観察するのも面白いのです!
ウスバカミキリと同じ分類に属する虫たち
ウスバカミキリはコウチュウ目カミキリムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目(コウチュウ目)の昆虫まとめ|頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
▼
[カミキリムシ科]
カミキリムシの種類と魅力|強力なあごを持つかっこいい昆虫たち
おわりに:ウスバカミキリを観察してみよう!
ウスバカミキリは大きくて迫力のあるカミキリムシです。
なかなか見られない虫かと思いきや、雑木林的な環境がある場所では割と出会えるカミキリムシだったりします。
もし出会うことができたら、ぜひそのユニークな姿を観察してみてください!
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