すごいきれいなトンボ!
このトンボは、どんな虫?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、チョウトンボ。
青く輝くはねが特徴的な、美しいトンボです。
さらにチョウトンボは、その名前の由来になった「飛翔の仕方」も特徴的。
そんな個性的なチョウトンボは、意外と身近な場所でも観察できるチャンスのあるトンボなのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、チョウトンボの特徴と魅力を紹介します。
チョウトンボの輝く青いはね
チョウトンボは「トンボ目トンボ科」というグループに属する昆虫です。
見ての通り、「輝く青いはね」を持つとっても美しいトンボです。
輝く青いはねが美しいチョウトンボ
思わずため息が出るほどの、素晴らしい美しさですよね。
トンボというと、大部分が透明なはねを持つものが多いですが、、チョウトンボの場合は逆に羽の大部分に色がついています。
しかもこの青い部分は「構造色」になっていて、”日のあたり方によって色が変化する”というのも特徴的。
そのためチョウトンボを観察する際は、見る角度などによって青みが強くなったり紫に見えたりと、美しさが変化するのも醍醐味なのです。
紫色に見えるはね
ちなみに、2枚目の写真のチョウトンボは後ろばねの透明部分が少ないですが、これは雌雄の違いによるものです。
メスは後ろばねのふちに透明部分がありますが、オスはほとんどないのです。
チョウトンボに出会った時は、何よりもまずはこの「美しいはね」に注目です!
チョウトンボの飛翔
チョウトンボは、「飛翔の仕方」も特徴的です。
多くのトンボでは、直線的かつ高速に飛ぶものが多いです。
しかしチョウトンボの場合、飛翔は比較的ゆっくりで、ヒラヒラと飛びます。
「チョウトンボ」という名前も、このチョウのようにヒラヒラした飛び方が由来。
チョウトンボのはねには色がついているのではねの動きもよく見え、チョウのように見えるのですね。
それとチョウトンボのはねは他のトンボよりも幅広いことも、チョウっぽく見える要因と思われます。
またトンボといえば低い位置をぐるぐると飛び回っていることが多いですが、チョウトンボの若い個体の場合、非常に高い位置を飛んでいるのも特徴的です。
高い位置を飛翔するチョウトンボ
その高さはというと、高い樹木のてっぺん以上の位置を飛び回っている事もあり、この角度だとチョウトンボの輝く青いはねが見られません。
上の方で飛び交っている姿を見ながら、「もう少し下の方に降りてくれないかなー」と思うのですが、なかなか降りてきてくれないのですよね。
ただ、まれに下の方に降りてくることがあるので、そのチャンスに賭けるという手もあります。
チャンスを待つ作戦の時は、チョウトンボの特徴的な飛翔を観察させてもらいながら、気長に待ちましょう。
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チョウトンボの生息環境
チョウトンボが見られる場所はというと、やはり「大きな湿地がある環境」が一番観察しやすいです。
そのような環境は見通しもよく、葉に止まっている姿の観察もしやすいです。
湿地のチョウトンボ
ただ生息環境の減少や変化の影響か、チョウトンボは都市部で減少しているようです。
僕は主に関東で観察をしていますが、確かにチョウトンボに確実に出会える場所はそう多くはありません。
これほど美しいトンボを見られる機会が減っているとは、悲しいものです。
ただ一方で、大きな湿地がないような場所でも、チョウトンボを見かけることもあったりします。
例えば、僕は小規模の池しかないような都市部の小さな公園で見たことがあり、その時は「こんな場所にチョウトンボがいるの!?」とびっくりしたものです。
どうやらチョウトンボは移動性が高いトンボのようで、思いがけない場所での出会いのチャンスがあるのですね。
もしかしたら、あなたの自宅近くの公園などでも、美しいチョウトンボが見られるかもしれませんよ!
チョウトンボと同じ分類に属する虫たち
チョウトンボはトンボ目トンボ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[トンボ目]
トンボの種類と魅力|高い飛翔力を持つ昆虫ハンターたち
▼
[トンボ科]
おわりに:チョウトンボを観察してみよう!
チョウトンボは、青く輝くはねを持つ、とっても美しいトンボです。
姿だけでなく飛翔の仕方にも特徴のあるトンボなので、もし出会ったらぜひじっくりと観察してみてください!
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