あ、ミンミン鳴いているセミがいる!
このセミは、どんな虫?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、ミンミンゼミ。
名前の通り、「ミーン、ミンミンミン…」と鳴くのが特徴的なセミです。
ミンミンゼミは多くの人が知っている代表的なセミの一種かと思いますが、実は「その身近度は地域によって違う」のです。
その地域ごとに差についても、紹介したいと思います!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ミンミンゼミの特徴と魅力を紹介します。
ミンミンゼミは緑色の体を持つセミ
ミンミンゼミは「カメムシ目セミ科」というグループに属する、セミの仲間。
代表的な身近なセミの一種なので、名前はよく知っている方が多いと思います。
外見的には、「緑色の体」が特徴的です。
緑色の体を持つミンミンゼミ
身近なセミたちは茶色っぽい姿を持つものが多いので、ミンミンゼミの緑色のボディは華やかな印象を持ちます。
体の大きさも、僕の愛用する図鑑「日本の昆虫1400」によると、55〜63mmと比較的大きめで、アブラゼミと同じくらいです。
このように、大きさからも存在感もあって、目につきやすいセミなのです。
ミンミンゼミの鳴き声
ミンミンゼミの姿は比較的華やかで存在感があると言いましたが、外見よりも目立つのがその「鳴き声」でしょう。
その鳴き声とは、
と、実にユニークなのです。
もちろんこの鳴き声が、ミンミンゼミの名前の由来でもあります。
名前の通りミンミンと鳴く、ミンミンゼミ
このミンミンゼミの声は7月中旬くらいになるとよく聞こえるようになり、「今年もミンミンゼミが鳴く季節になったな」と、その存在を僕らに認識させてくれるのです。
ミンミンゼミの地域ごとの分布の違い
僕は主に関東で生き物観察をしていますが、ミンミンゼミは身近なセミの一種です。
例えば東京では、都市化した街中でも普通に生息し、小さな公園などでも姿が見られるくらいです。
街中でも普通に見られるミンミンゼミ
ところがミンミンゼミは、どこに住んでいても身近なセミ、というわけではありません。
実は地域によって、ミンミンゼミの見られやすさが違うのです。
僕の愛用する図鑑「日本の昆虫1400」によると、「近畿以西ではミンミンゼミは山に多い」とのこと。
僕は全国各地で自然観察をするので、夏に遠征する時は意識してセミの声を聞くようにしています。
例えば、夏に九州に行った際もセミの声に耳を澄ませて見ましたが、確かに街の方で聞こえるのは「アブラゼミ」と「クマゼミ」の声ばかり。
確かにミンミンゼミの声は街中では聞こえず、郊外でしか聞かれませんでした。
※西日本では、クマゼミが多く生息しています
ミンミンゼミは基本的には森林性のセミであり、街中でミンミンゼミが見られるのは東日本でも一部地域のみのようなのです。
なので、東京などは特別な例なのですね。
全国には様々な自然環境がありますが、全く同じ条件の自然環境というのはありません。
そのため、様々な場所で観察をして地域ごとの分布の違いを確認するのも、自然観察の醍醐味の1つです。
ちなみに、セミは大きな鳴き声を出すため存在確認がしやすく、地域ごとの分布の違いが実感しやすい面白い虫たち。
もし遠出した時は、ぜひ「聞こえるセミの鳴き声の違い」に耳を傾けてみてください!
ミンミンゼミと同じ分類に属する虫たち
ミンミンゼミはカメムシ目セミ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[カメムシ目]
半翅目(カメムシ目)の昆虫まとめ|ストローのような口吻を持つ虫たち
▼
[セミ科]
セミ(蝉)の種類と特徴|鳴き声と鳴く時間帯の違いが面白い!
おわりに:ミンミンゼミを観察してみよう!
ミンミンゼミは、緑のボディが美しい、個性的なセミです。
今回紹介したように、地域ごとの分布の違いもとっても面白いセミなので、ぜひその生息環境にも注目して観察してみてください!
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