あ、かわいい鳥がいるよ!
この鳥ってどんな鳥?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥は、コチドリ。
コチドリは、日本最小のチドリ類。
しかしその小さな姿の割に、目の周りには目立つ輪っかを持っていたり、白黒のコントラストのある色味だったりして、意外と存在感のある鳥です。
さらにチドリとしては珍しい「夏鳥」であることも特徴的。
コチドリは、真夏にも観察できる数少ないチドリなのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、コチドリの特徴と魅力を紹介します。
コチドリの特徴と魅力
日本最小のチドリ
コチドリは「チドリ目チドリ科」というグループに属する鳥です。
コチドリは日本最小のチドリであり、その大きさは16cmほど。
小さな体ながら、とってもキュートな姿を持つ鳥です。
小さくてかわいいコチドリ
コチドリの目の周りには目立つ黄色い輪っか(アイリング)があって、これが良いチャームポイントになっていますよね。
また、顔周りや首周りの黒い部分が広く、コントラストが強く感じます。
このように、コチドリは全体的にメリハリの効いた姿をしているので、サイズは最小である割に存在感のある印象の鳥です。
夏鳥として九州以北に飛来
コチドリの生態的にユニークな点が、「夏鳥」であることです。
コチドリは九州以北では夏の間日本に滞在し、繁殖活動を行います。
シギ・チドリ類は「旅鳥」であるものが多く、渡りの途中に一時的に立ち寄るだけのものが多いです。
「冬鳥」のチドリに関しては、タゲリやダイゼンなどがいますが、夏鳥のチドリはほとんどいません。
そのため、コチドリは「真夏でも観察できる、数少ないチドリ」なのです!
また、コチドリは夏鳥としては結構早い時期に日本に飛来します。
なんと、3月頃からその姿が見られたりするのです。
山で繁殖するような夏鳥たちは4月後半以降に飛来することが多いので、他の夏鳥たちよりも一足先に姿が見られるのも嬉しいところですね。
僕は毎年その時期は、繁殖地に戻る前のカモたちを観察しに行きつつ、コチドリを探したりします♪
思いがけない場所で出会える
旅鳥のチドリたちは、主に海岸や干潟で見られるので"海"のイメージが強いです。
コチドリも海沿いで見られますが、それだけでなく、川辺や田んぼのような淡水域でも見られます。
そのため、コチドリとは思いがけない場所で出会うこともあります。
例えば、以下は真夏に畑で出会ったコチドリです。
畑で出会ったコチドリ
歩いていて不意にこのコチドリを発見できた時は、とてもテンションが上がりました。
このようなサプライズな出会いがあるのも、コチドリの習性あってこそのものなのです。
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コチドリとイカルチドリの違い
コチドリによく似た姿のチドリに、イカルチドリという種がいます。
イカルチドリ
このイカルチドリとの識別ポイントは、
・コチドリの方がアイリングがより目立つ
など。
また、コチドリの方が黒い部分が広いため、コントラストが強く感じます。
ちなみにイカルチドリは、日本の多くの地域では「留鳥(北日本では夏鳥のものもいるようです)」。
そのため、コチドリは夏しか見られませんが、イカルチドリは1年を通して観察できるチドリなのです。
コチドリと同じ分類に属する鳥たち
コチドリはチドリ目チドリ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[チドリ目]
チドリ目の野鳥まとめ|ユニークな水鳥を多く含むグループ
▼
[チドリ科]
チドリ科の鳥の種類と魅力|千鳥足(ちどりあし)の由来となった鳥たち
おわりに:コチドリを観察してみよう!
コチドリは日本最小のチドリながら、特徴的な姿をしていて存在感のある鳥です。
チドリ特有の「数歩歩いて、ピタッと止まる」行動もよく見られるので、その動きにも注目です。
日本の多くの地域では春〜夏まで観察できる鳥なので、ぜひその姿を観察してみてください!
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