あ、ヘビがいるよ!
このヘビは、どんなヘビ?
こんな疑問に答えます。
写真のヘビは、ニホンマムシ。
ニホンマムシは日本の広い地域に分布するヘビであり、日本固有種でもあります。
また、ニホンマムシといえば「毒蛇」としても有名な種。
日本には他にも毒蛇がいますが、なぜマムシは毒蛇としての知名度がこんなに高いのか?
実は以前までの僕はその危険度を低く見積もっていたのですが、実際に出会ってその動きを観察したことで、危険だと言われる理由がよく分かったのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な生き物に出会ってきました。
そんな生き物好きの僕が、ニホンマムシの特徴と危険と言われる理由について紹介します。
ニホンマムシはまだら模様とずんぐり体型が特徴的なヘビ
ニホンマムシは「有隣目クサリヘビ科」というグループに属するヘビです。
体の色は主に茶色で、特徴的なまだら模様を持ちます。
特徴的なまだら模様を持つニホンマムシ
この茶色の体は保護色になっていて、落ち葉のある茂みや土の上などに隠れていると見つけづらいです。
ちなみにニホンマムシの体のサイズは比較的小さめで、40〜65cmほど。
アオダイショウやシマヘビなどは1mをゆうに越えるものもいるので、それらと比べると小さめですが、胴は太めでずんぐりしたイメージがあります。
ニホンマムシは日本固有種
ニホンマムシは”日本固有種”でもあります。
九州〜北海道まで分布しますが、地域によって減少している地域もあるようで、例えば東京都では「絶滅危惧I類」に指定されています。
ニホンマムシは森林や農耕地に生息していますが、僕も自然観察を始めてから2〜3年間は全然見かけず、1回くらいしか出会ったことがありませんでした。
詳しくは後述しますが、ニホンマムシは毒蛇です。
なのでよく公園や森などに「マムシ注意」という看板がありますが、以前の僕はほとんど出会ったことがなかったので、正直半信半疑なところがありました。
でも、その後も自然観察の経験を積んでいくと、意外と普通に出会うことに気付きました。
ニホンマムシは、想像よりも身近な場所に生息しているのです。
ニホンマムシが危険な毒蛇と言われる理由
マムシというと、「毒を持つヘビ」として有名でもあります。
先ほども少し触れましたが、「マムシ注意」という看板はよく見かけますよね。
その毒性は強く、咬まれた場合、時には死に至ることもあります。
一方で、日本には他にもヤマカガシという毒蛇がいます。
しかも、その毒性はマムシやハブの数倍強いとも言われています。
マムシよりも強い毒を持つというヤマカガシ
ところが、一般的に毒蛇としての知名度が高いのははるかに「マムシ」だと思います。
それは一体何故なのか?
僕が実際にマムシとよく出会うようになって、ようやくその理由が分かったような気がします。
僕は普段探索をしていて、以前からマムシ以外のヘビとはよく出会っていました。
その際、大抵の場合はヘビの方が先にこちらに気付き、茂みの方に音を立てながら逃げていきます。
その経験を重ねていたので、
「ヘビがいたら、動いて音が聞こえる。その音で、存在に気付ける」
と思っていました。
ところが、ある日夜に木の根元にいるマムシを発見した時、その反応は明らかに他のヘビとは違ったのです。
木の根元にいたニホンマムシ
まず、マムシに接近しても、全くその場から動かないのです。
こちらに気付いているとは思うのですが、しばらく写真を撮っていても、動きを見せることはありませんでした。
また、同じ日に違う木の根元に別個体のマムシがいたのですが、その個体は、むしろ少しこちらの方向に近付いてきたのです。
これらの様子を見て、僕の中ではマムシによる事故の多い理由が理解できました。
・保護色によって、目でも気付きづらい
そのため、思いがけず近付いてしまったり、踏んでしまって咬まれることが多いのだと思うのです。
それを想像した結果、「マムシ、気をつけないとマジで危ない」とよく理解できました。
その日以来、マムシが出そうな状況かつ茂みが多い場所では、こちらが先に相手を発見できるように、特に足元に注意しながら移動するようにしています。
マムシは夏の蒸し暑い日、特に夜によく出会います。
そんな日に林や田畑近くを歩く場合は、足元によく注意してください。
おわりに:ニホンマムシとは良い距離感で付き合おう!
今回はニホンマムシの危険度について、紹介しました。
紹介した通りニホンマムシは危険なヘビではありますが、ヘビは生態系ピラミッドの中で上位に位置する存在。
つまり、彼らがいる場所は、豊かな自然環境が残されている場所でもあります。
しかもニホンマムシは日本固有種であり、守るべき貴重な存在です。
人にとってもヘビにとっても良い関係を維持するため、マムシの習性や生態を知って、良い距離感で付き合っていきましょう!
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