あ、カメムシ発見!
このカメムシは、どんな虫?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、エビイロカメムシ。
この名前を聞いて、「あれ、どこが海老色なの?」と思ったのではないでしょうか。
エビイロカメムシは、名前の通り「海老(エビ)」のような姿をしたカメムシ。
ところがその海老のような姿は、実は”ある状態”の時の方が見られるのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、エビイロカメムシの特徴と魅力を紹介します。
海老のような姿のエビイロカメムシ
エビイロカメムシは「カメムシ目カメムシ科」というグループに属する昆虫です。
カメムシ科というと、一般的にカメムシらしいイメージの姿を持つ種が多く属するグループ。
その中でエビイロカメムシは、他のカメムシよりも細長いシルエットをしており、大きさも14〜19mm程度と大きめです。
細長いシルエットのエビイロカメムシ
シュッとした姿で、スマートなカメムシですよね。
ところで、この姿を見て「あれ、どこが海老色なの?」と思ったのではないでしょうか。
名前に「エビイロ(海老色)」と付く通り、海老のような姿をしているかと思いきや、成虫の姿は海老のイメージとは紐付かないのです。
実は、エビイロにぴったりな姿をしているのは、成虫ではなく「幼虫」。
その幼虫の姿が、こちらです。
エビイロカメムシの幼虫
「透明感のあるボディ」「橙色の筋模様」と、とっても美味しそう…
…いや、個性的な姿をしています。
命名した方がこの幼虫の姿から実際に名付けたのかは分からないのですが、この姿を見れば「海老色」と言われて納得ですよね。
エビイロカメムシとススキ
エビイロカメムシとよく出会う季節といえば、夏〜秋。
エビイロカメムシは成虫越冬のようなので、夏以降に見られる幼虫は、成虫になってその年の冬を越すのですね。
食草はイネ科植物で、そのストローのような口吻で植物の汁を吸います。
イネ科植物の中でも、エビイロカメムシには「ススキ」で出会うことが圧倒的に多い。
ススキにいたエビイロカメムシ(赤っぽい姿の成虫もいます)
ちなみにエビイロカメムシは体が大きめで、幼虫の場合は特に色が派手です。
そのため存在感があって、比較的発見しやすいのも嬉しいところ。
エビイロカメムシのユニークな姿に出会えると、思わずテンションが上がってしまいますね。
夏以降の草むらでは、バッタ類の成虫も多く見られるようになるので、一緒に観察することができますよ!
エビイロカメムシと同じ分類に属する虫たち
エビイロカメムシはカメムシ目カメムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[カメムシ目]
半翅目(カメムシ目)の昆虫まとめ|ストローのような口吻を持つ虫たち
▼
[カメムシ科]
カメムシ科の昆虫の種類と特徴|代表的なカメムシを多く含むグループ
おわりに:エビイロカメムシを観察してみよう!
エビイロカメムシは、海老のような姿をした、面白いカメムシです。
そのユニークな姿からはワクワクした気分にさせてもらえるので、ぜひ探してじっくりと観察してみてください!
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