ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

キマダラカメムシ|分布拡大中!大型の外来種カメムシ

本ブログには広告が含まれます。

キマダラカメムシ

あ、体に黄色い点々があるカメムシがいるよ!

この虫は、どんな虫?

こんな疑問に答えます。


写真の虫は、キマダラカメムシ


名前の通り、体にある黄色いまだら模様が目立つカメムシです。


実はこのキマダラカメムシは、外来種


2000年代頃から急速に分布を広げているようで、僕がよく生き物観察する関東エリアでも、よく見られるカメムシとなっているのです!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、キマダラカメムシ の特徴と魅力を紹介します。




 

キマダラカメムシは黄色いまだら模様が特徴的

キマダラカメムシは「カメムシ目カメムシ科」というグループに属する昆虫です。


名前の通り、体に「黄色いまだら模様」を持つのが特徴的です。


黄色いまだら模様が目立つキマダラカメムシ
キマダラカメムシ


頭部を見てみると、黄色いはっきりした線もよく目立っていますね。


また、僕の愛用する図鑑「日本の昆虫1400」によると、全長は20〜23mm


これはカメムシ科の中では最大級のサイズであり、結構存在感のあるカメムシなのです。

キマダラカメムシの幼虫

キマダラカメムシは幼虫の姿もユニークです。


青灰色の体に赤い斑紋があり、なんなら成虫よりも目立つ姿をしているかもしれません。


その幼虫の姿が、こちら。


キマダラカメムシの幼虫
キマダラカメムシ 幼虫


カメムシの終齢幼虫はその延長線上に成虫の姿がイメージできるものが多いのですが、キマダラカメムシは成虫と幼虫で全然姿が違うのです。


また、キマダラカメムシの成虫の姿は割とクサギカメムシとも似ているように感じますが、幼虫の姿は全然違います。


一見キマダラカメムシに似ている、クサギカメムシ成虫
クサギカメムシ


ある一面では似ていても、多面的に比較することで違いが見えてくるのも、生き物観察の面白いところです。




キマダラカメムシは分布拡大中の外来種

キマダラカメムシは、実は台湾や東南アジアを原産地とする「外来種」でもあります。


江戸時代には長崎に入っていたようですが、しばらく空白の期間を経て、2000年代頃から急速に分布を広げているようです。


僕がよく生き物観察する関東エリアでも、今やよく見られるカメムシです。


林の中などではあまり見かけませんが、都市部の公園や街路樹などでは結構目にすることが多く、場所によっては在来カメムシよりも多く見かけることもあります


街中でよく見られるキマダラカメムシ
キマダラカメムシ


体の大きなカメムシでありますし、これだけ見かけるとなると在来種等への影響も気になるところですね。


ちなみに外来種というと悪者のイメージもありますが、彼らは人によって移入されたものであり、自ら進出してきたわけではありません。


生き物として、外来種自体は決して悪くはないのです


むしろ魅力的な特徴を持つ外来種もたくさんいますし、原産地では数が少ない希少種だったりすることもあります。


外来種になってしまうことは、在来種にとっても外来種自身にとっても良くないことであり、できる限り発生しないようにしたいものです。(※)


※全てを防ぐことはできませんが、飼育しているペットの逃亡などは対策によって減らすことはできるはずです

キマダラカメムシ と同じ分類に属する虫たち

クサギカメムシ

キマダラカメムシ はカメムシ目カメムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。


[カメムシ目]
半翅目(カメムシ目)の昆虫まとめ|ストローのような口吻を持つ虫たち

[カメムシ科]
カメムシ科の昆虫の種類と特徴|代表的なカメムシを多く含むグループ


おわりに:キマダラカメムシはユニークな姿を持つ外来種

キマダラカメムシは、成虫も幼虫もユニークな姿を持つカメムシです。


またキマダラカメムシは外来種でもあり、身近な場所でもよく見られるほど分布拡大してきています。


移入先の環境への影響もあるし、キマダラカメムシ自体のイメージも悪くなってしまうので、分布拡大がおさまることを祈るばかりです。


むし探しを体験できるゲームアプリも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓


■ 虫探しロールプレイングゲーム「むしマスター!3」

むしマスター!3

 


他の虫の紹介、虫ゲーム・アプリ、虫観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓

虫に関連する記事まとめへ