あ、スズメがピョンピョン跳ねながら移動してる!
それにしても、鳥の歩き方って種類によって違うような…?
こんな疑問にお答えします。
実は鳥の歩き方には、大別して2種類あります。
それは、「ウォーキング」と「ホッピング」。
このどちらの歩き方を使うかは、基本的に鳥のグループ・種類によって違っています。
しかしそれ以外にも、鳥の生活スタイルにも関連している部分があり、実は奥が深い行動なのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、「鳥の歩き方」について解説します。
鳥の歩き方の種類
実は鳥の歩き方には、大別して2種類あります。
・ホッピング
ウォーキング
ウォーキングとは、「人と同じように、足を交互に動かす歩き方」です。
大型の鳥や水鳥の多くはこのタイプの歩き方をします。
例えば、キジは春になると畑近くで歩いている姿をよく見ますが、その時は足を交互にして歩いています。
キジ
また、チドリは「千鳥足」の言葉の由来となった歩き方をする鳥ですが、こちらもウォーキングをするタイプの鳥たちです。
コチドリ
ホッピング
ホッピングとは、「両脚を揃えて跳ねるように移動する歩き方」です。
ホッピングを使うのは体の小さな鳥が多く、特に樹上性の鳥がこの歩き方をします。
最も身近な鳥でいえば、スズメです。
スズメ
他にはキツツキの仲間も、このホッピングを使って樹上を移動します。
コゲラ
ウォーキングとホッピングの両方を使う
実は鳥たちの中には、ウォーキングとホッピングを両方使うものもいます。
例えばツグミはこの両方を組み合わせた動きをするため、なんだか独特な歩き方をします。
ツグミ
また、カラスの仲間も両方使うタイプ。
ハシブトガラスは逃げる時などはホッピング移動が多い印象ですが、観察しているとウォーキングしている時も普通にあります。
ハシブトガラス
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鳥によって歩き方が違うのはなぜか
それにしても、なぜ鳥によって歩き方が違うのでしょうか?
実は鳥の歩き方はウォーキングが基本で、ホッピングは樹上生活の動きが地上でも応用されたものであるようです。
ちなみにホッピングのメリットは、素早く動けること。
一方のデメリットとしては、ウォーキングよりもエネルギーを使い、体への負担が大きいことです。
そのため、大型の鳥や長距離移動には適していません。
また、風の影響も大きく受けるので、風の強い場所での使用にも向いていません。
このあたりの理由から、ホッピングを使うのは「樹上性の小鳥に多い」という傾向があると考えられます。
森林性のルリビタキなどはホッピング派
それを踏まえて両方使うタイプを考えてみると、「樹上・地上の両方で生活するタイプが多い」ように思います。
ツグミは秋は樹上生活していることが多いですが、冬になると陸上を歩き回って地上に落ちた木の実などを食べます。
ハシブトガラスも、もともと森林に生息するので樹上生活が多いですが、地上を歩いてゴミを漁っている様子もよく見ます。
このように、「鳥の歩き方とその鳥の生活との関連」に注目してみると、より観察が面白くなるのです!
おわりに:鳥の歩き方を観察してみよう!
ここまで紹介してきた通り、鳥の歩き方には、生活スタイルや生息場所によって違いがあって面白いものです。
公園・川・池など鳥は様々な環境に暮らしているので、見かけたらぜひ、その歩き方にも注目して観察してみてください!
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