2022年9月の更新情報と、活動ハイライト・近況報告をお伝えします!
2022年9月の更新情報
2022年9月の活動ハイライト・近況報告
植林地の管理について
僕が森の保全活動に関わるようになってから、各地で自然観察をする時には動植物だけでなく「森や林全体の姿」や「森林管理」を意識することが多くなりました。
そうすると、今まであまり気にしなかったところに目がいくようになりました。
例えばスギやヒノキなどの常緑針葉樹で構成された植林地は、林床まで光が届かず、下層植物が非常に少ない印象だったのですが。
実は各地の林を観察していると、常緑針葉樹で構成された林であっても、しっかりと下草が育っている林もあるのです。
それは何が違うかというと、「手入れの違い」であることが多いです。
ちゃんと間伐などの手入れがされている場所では、樹木間に一定のスキマがあります。
するとそのスキマからは光が差し込み、林内は明るくなり、光量がある程度多くなれば下層植物も見られるようになるのです。
先日、泊まりがけで植林地の保全作業に参加する機会があったのですが、管理している林とそうでない林の林内の様子は大きく違いました。
管理の行き届いていない林では、林内は暗く、林床には植物が生育しておらず色合いのない景色となります。
かつて林業が盛んな頃は定期的に間伐して搬出していたのですが、化学燃料が主流になったり海外から輸入した木材が多く使われるようになってからは、このような管理が行き届いていない林が多くなってしまっているようなのです。
「では前のように手入れをすればいいじゃないか」と思うわけですが、その実行は簡単ではありません。
僕は実際に森の保全活動をしているので強く実感しているのですが、森の管理というのは相当な労力を要します。
樹木が太く大きくなれば1本を倒すのにも数人がかりで対応する必要がありますし、危険も大きくなります。
特に若手人口の減っている地域などでは、対処する余力はどんどんなくなっていると思われます。
しかしこのような課題はこの分野に関わる人の中では既に広く知れ渡っており、いろいろな方向からの対策が考えられています。
例えば、以下の北海道大学で行われている以下の研究も、荒れた人工林への対処から生まれたものです。
上記については僕も支援をし、実際に研究林を案内いただきまして、色々と学ばせてもらいました。
僕としても、荒れた林を見たときは残念な気持ちに思うことが多いものです。(このような林は動植物が少なく、生物多様性に欠けている)
そのため、今後も保全活動をしながら勉強しつつ情報収集も続け、何か応援・支援する方法を考えていけたらと思っています。
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