鳥 > フクロウ目 > フクロウ科 > コミミズク
あ、フクロウっぽい鳥がいるよ!
この鳥はどんな鳥なのかな?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥は、コミミズク。
コミミズクは冬鳥のフクロウであり、河川敷や湿地、農耕地などで見られます。
また、まだ明るい時間帯から活動し始める習性があり、フクロウの中では比較的観察しやすい稀有な存在なのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、コミミズクの特徴と魅力を紹介します。
コミミズクは耳(羽角)の目立たないミミズク
コミミズクは「フクロウ目フクロウ科」というグループに属する鳥です。
可愛らしい姿のコミミズク
丸みのあるずんぐりした体型の可愛らしい姿をしていますね。
またフクロウらしい、大きな黄色い目も印象的です。
ところで「ミミズク」と言えば、”フクロウ科のうち、耳のような飾り羽(羽角)がある鳥たちの総称”を指す言葉。
コミミズクも、名前の通りミミズクの仲間です。
なお、耳のように見えるこの羽角はあくまで「飾り羽」であり、耳としての機能を持っているわけではありません。
羽角にどんな役割があるのかは分かりませんが、リラックスしている時は寝ていて、緊張したり興奮した時に立ち上がるようです。
ではコミミズクの羽角はというと…
コミミズクは羽角が小さく、この特徴こそが名前の由来だったりします(コミミズクの「コ」は羽角が小さいという意味)。
そのため普段のリラックス状態では羽角が目立たないため、ミミズクの仲間であるにも関わらず、耳が見える機会は多くないのです。
逆に言えば耳のようなものが出ていたら、それは何かに対して興奮したり警戒している状態の可能性があります。
ライバルの鳥などへの警戒ということもあると思いますが。。
もし人間の観察が原因のようであれば、ストレスを与えないために、距離感を調整したり観察を切り上げるなどの調整をした方が良いかもしれません。
いずれにしても、コミミズクに出会ったら、"小さな羽角"に注目してみてください!
コミミズクは観察しやすいフクロウ
コミミズクは日本では冬鳥であり、河川敷や湿地、農耕地などで越冬します。
狭い場所や混み入った場所ではなく、十分に飛翔できる開けた場所を好むイメージです。
ところでこのコミミズク、実はフクロウの中でも観察しやすい種です。
というのも、フクロウの仲間は基本的に夜行性であり、なかなか観察する機会はありません。
ところがコミミズクはまだ明るい時間帯から活動し始める傾向があります。
そのため、獲物(ネズミなど)を探すために飛翔する姿を観察することが可能なのです。
まだ明るい時間帯から飛翔するコミミズク
ところで、フクロウのような食物連鎖的に上位の動物は個体数が少なく、自力で彼らを見つけるのは結構難易度が高いです。
しかしながら、コミミズクに関しては発見するのは比較的容易です。
なぜならコミミズクが現れる多くの生息地には、たくさんのカメラマンがいるから。
明るい時間から観察できるコミミズクはバードウォッチャーにも大人気。
大抵のコミミズクスポットでは何度も通っている方がいて、出現ポイント付近で待機していたり、午後にやってきてカメラをセットしている方がいます。
なのでコミミズクの出現するおおよその場所が分かっていれば、現地で人の動きを見ることで大体出現場所が特定できます。
コミミズク観察では、鳥だけでなく人の動きも観察することが大切なのです笑
コミミズク観察の注意点
ここまで紹介した通り、コミミズクは人気の鳥であるため、生息地には人が多く集まる傾向があります。
ただ、このような人気の鳥を観察する時には、観察者は観察の仕方に注意が必要な面があります。
というのも、人が多く集まって観察に夢中になることで、
・大人数で鳥を追い回してストレスを与えてしまう
などの可能性があるのです。
そのため、このような場所では撮影マナーや鳥への配慮はいつも以上に意識し、トラブルなく気持ちよく観察できるように心掛けましょう!(自戒を込めて)
おわりに:コミミズクを観察してみよう!
コミミズクは、明るい時間帯にも活動が観察できるという、稀有な存在のフクロウです。
もし彼らが生息する場所に行くことがあれば、ぜひその姿や行動を観察してみてください!
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