あ、緑色のきれいな目の虫がいるよ!
この虫って、どんな虫?
こんな疑問にお答えします。
写真の虫は、アオメアブ。
アオメアブは「緑色の目(複眼)」が特徴的な、ムシヒキアブの仲間です。
ムシヒキアブは肉食性のアブであり、アオメアブはトンボすら仕留めることがあるハンターなのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、アオメアブの特徴と魅力を紹介します。
アオメアブは緑色の目を持つムシヒキアブ
アオメアブ「ハエ目ムシヒキアブ科」というグループに属する昆虫。
アオメアブは美しいムシヒキアブの仲間で、なんといっても「緑色の目(複眼)」が特徴的です。
緑色の目を持つムシヒキアブ
この緑色の目はアオメアブの名前の由来にもなっており、アオメとは「青い目」という意味です。
青色というか緑色ですが、これは「青信号」と同様の表現ですね。
また、アオメアブは体も金色っぽい色味をしています。
このように、アオメアブはムシヒキアブの中でもかなり派手な姿で、華やかな種なのです!
アオメアブは肉食性のアブ
アオメアブの属するムシヒキアブの仲間というと、「肉食性のアブ」です。
ムシヒキアブの武器は、鋭い口吻(こうふん)。
彼らの狩りの方法というのは「奇襲」であり、飛んでいる獲物を背後から襲い、その鋭い口吻を背中に突き刺して仕留めるのです。
アオメアブは奇襲をして獲物を仕留める
アオメアブは30mm弱ほどのサイズがあり、ムシヒキアブでも大型の種。
大型の昆虫であるトンボをも捉えることがあり、昆虫界の食物連鎖では上位に位置する虫だと思われます。
もしアオメアブが狩りをしていたり獲物を持っていたら、ぜひ注目してみてください!
アオメアブの生息環境
アオメアブの主な生息環境は「草地」です。
アオメアブは草地でよく見られる
草地環境があれば割と普通に出会えるのですが、あまり出会う機会は多くない印象です。
というのも、アオメアブがよく見られる場所というのは、
・林縁のひらけた草地
などであり、いずれもある程度広い草地エリアがないと出会えない印象です。
以前の日本には、川がある場所には草の茂った土手が多くあったようで、アオメアブが生息するような環境も多くあったのでしょう。
しかし、今は川沿いはコンクリートで堤防化されているところが多くなりました。
僕の実家近くの川でも、子供の頃よりもコンクリートの占める割合が多くなっています。
このようにアオメアブを観察していると、彼らが生息するような"広い草地環境は、あまり身近な場所には多くない"ということに気付かされます。
生き物を観察していると、その生き物に紐付く環境も意識するようになり、気付きが得られることも少なくありません。
生き物観察をきっかけに、周りの環境や人の生活変化の影響について考えてみるのも、面白いし意味のあることだと思います。
アオメアブと同じ分類に属する虫たち
アオメアブはハエ目ムシヒキアブ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[ハエ目]
双翅目(ハエ目)の昆虫まとめ|2枚のはねが退化した虫たち
▼
[ムシヒキアブ科]
ムシヒキアブの種類と魅力|暗殺昆虫と呼ばれる肉食性のアブたち
おわりに:アオメアブを観察してみよう!
アオメアブは草地環境で見られる、面白いムシヒキアブの仲間です。
もし身近な場所に河川敷のような草地環境があれば、ぜひ探して観察してみてください!
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