植物 > ウコギ科 > ヤツデ
あ、面白い葉をつけた植物がいるよ!
この植物はどんな植物なのかな?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥は、ヤツデ。
ヤツデは切れ込みのある大きな葉が特徴的な植物で、名前の由来にもなっています。
また葉だけでなく花の姿や花期も特徴的で、身近な存在ながら見どころのたくさんある植物なのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。
そんな生き物好きの僕が、ヤツデの特徴と魅力を紹介します。
手のひらのようなヤツデの葉【八手の名前の由来】
ヤツデは「ウコギ科」というグループに属する植物。
数メートルの大きさになる低木で、切れ込みのある大きな葉が特徴的です。
ヤツデは切れ込みのある大きな葉が特徴的
ヤツデは庭木としても植えられるため街中でもよく見かけますが、その大きな葉が目立つためか、なかなか存在感がある植物です。
またヤツデは漢字で「八手」と書きますが、その由来は切れ込みのある葉がまるで手のひらのようであるためです。
ただし、名前からは葉は8つに別れているように連想してしまいますが、8裂とは限りません。
むしろ実際は7裂や9裂のものが多く、偶数のものは少ないです。
ヤツデの葉(真ん中下の葉は、珍しく10裂)
裂け方には色々なパターンがあるので、ついつい、いくつに裂けているか数えてしまうんですよね。(でも、それも楽しい)
ちなみに8はどこから来たのかというと、「たくさんある」という意味のようです。
つまり、八手とは「たくさん切れ込みのある手のような葉を持つ植物」という名前なのですね。
かわいいヤツデの花
花火のような球状の花
ヤツデは、そのかわいらしい花にも注目したい植物です。
ヤツデの花は球状に集まって咲くタイプで、きれいな丸い形になります。
その姿はまるで「花火」のようで、実に趣があるんですよね。
花火のようなヤツデの花
写真のように夜にその花を観察すれば、まさに天然の花火ですね!
昆虫たちにも大人気
ヤツデの花は花期も特徴的であり、晩秋〜真冬(11〜1月頃)に花を咲かせます。
この時期に花を咲かせる植物は少ないので、冬にも花が観察できるヤツデの存在は嬉しいものですよね。
ちなみに冬に花を咲かせるヤツデの存在のことを嬉しく思っているのは、人よりも昆虫たちです。
冬に活動する昆虫たちにとって、ヤツデは大事な蜜源。
そのため、昼間にはハエやハナアブが、夜になれば蛾たちが集まるという、大人気の植物なのです。
ヤツデの花に集まるハナアブの仲間
僕は冬場ヤツデが咲いていると、ついつい集まっている虫たちをチェックしてしまいます笑
冬にヤツデの花を見つけたら、ぜひ花への訪問者たちにも注目してみてください!
おわりに:ヤツデを観察してみよう!
ヤツデは冬にも花の観察ができる、嬉しい植物です。
観察するには街中にある庭木が簡単ですが、暖地では森の中でもよく見られ、街中で見るのとはまた異なる印象を感じられるかもしれません。
もしそのような環境に行ったら、ぜひヤツデを探して観察してみてください!
むし探しを体験できるゲームアプリも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 虫探しロールプレイングゲーム「むしマスター!3」
他の植物の紹介、植物観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓