ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

弱虫の生きざま。身近な動植物が教えてくれる弱者必勝の戦略

本ブログには広告が含まれます。

弱虫の生きざま 表紙

すごい動物」と聞くと、どんな動物をイメージしますか?

・百獣の王「ライオン
・陸棲動物では最大級の「ゾウ
・時速100キロもの速さで走ることのできる「チーター

などが思い浮かぶのではないでしょうか。


これらの動物は「最強」「最大」「最速」など、派手なタイトルを冠するすごい動物たちです。


しかし実は、身近でありふれた動植物の中にも、すごい能力を持っているものはたくさんいます。


そんな身近な動植物のすごさを知ることのできる本「弱虫の生きざま」を、KADOKAWAさんより出版しました!


「弱虫の生きざま」のテーマは、”身近な動植物の戦略や生きざまから、僕らの仕事や人生への学びとする”となっています!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、今までに4500種類以上の動植物に出会ってきました。


今回は「弱虫の生きざま」の本の見どころと、この本で僕が伝えたいことなどを紹介します。




 

「弱虫の生きざま」はどんな本なのか

テーマは「生き物から得られる人間社会への学び」

僕は年間100回以上自然観察をし、生き物の観察をしています。


そうして生き物の習性や特徴を観察している時に、「自分の人生経験や社会生活と重ね合わせて考える」ということがよくありました。


例えば、

「この生き物の戦略は、〇〇の考え方と同じだなあ」
「あのビジネスでやっていることは、この生き物の戦略と一緒だな」

といったものです。


このようなことをよく感じたもので、以前から「生き物と人間の社会生活」のテーマでブログ記事を書いてみたいなとは思っていました。


しかし、当ブログの普段の内容は、「生き物の生態や特徴の魅力発信」がメイン。


この分野とはテーマが大きく違うかと思い、胸の中にしまってきたのでした。


そして今回本の出版の話をいただいて、企画を考える中で「良さそう!」となったのがまさに今回のテーマ。


今まで僕の中にしたためていたものを、ついに披露する機会をいただけたのです!


弱虫の生きざまがビジネスジャンルということもあり、「である調」で執筆しています。


いきものブログ読者の方に本を読んでいただいた時、ブログと口調が異なるので「本当に本人か?」と思うかもしれませんが、ちゃんと僕が書いた文章です笑


弱虫の生きざまのさわり部分を、「週刊はてなブログ」に寄稿した記事で紹介していますので、ぜひご覧ください↓

blog.hatenablog.com


45の身近な動植物の生きざまを紹介

「弱虫の生きざま」では、45の身近な動植物の生きざまとそこから得られる学びを、「人生戦略」「ビジネス戦略」「人間関係」など5つのテーマに分けて紹介しています。


弱虫の生きざま 目次


本の中で紹介する生き物のほとんどは、公園などで見られる身近で弱い生き物ばかり


なぜかというと、社会においては強者でない僕たち個人にとって、弱い生き物の方が学びになることが多いのです。


強い生き物は単純なパワー攻撃、正面衝突が多い。それで勝てることが多いからです。


逆に弱い生き物ほど知恵を使い、それぞれ工夫して生き抜いています


それら弱い動物たちの生きざまは、僕たちに"社会で生き抜く方法は、多様にあるということ"を教えてくれるのです。




「弱虫の生きざま」の見どころ

身近な動植物たちのすごさ

生き物たちの生きざまには、"厳しい世界で生き抜くための工夫と知恵"がたくさん詰まっています。


このような「生き物たちい生きざま」を知るだけでも、とっても面白いと思います。


例えば「トラフカミキリ」は、ハイクオリティな擬態を使って生き抜いています。


「ベイツ型擬態」の使い手、トラフカミキリ
弱虫の生きざま トラフカミキリ


以下、本から抜粋。

野生の生き物たちが、生き残るために使う代表的な手法が「擬態」だ。


擬態とは、生き物が自らの形・色・斑紋などを、周囲の物や別の生き物に似せることを指す。


〜(中略)〜


トラフカミキリは、「ベイツ型擬態」の使い手である。


胴体はもとより、黄色と黒色の派手な警告色、そしてカミキリムシらしからぬ素早い動きなど、実にスズメバチっぽい。


〜(中略)〜


トラフカミキリ自身は、人をも倒すほどの強力な毒や、他の昆虫を攻撃するための強力 な武器は持っていない。スズメバチの姿をまねする理由は、本当は毒針を持っていないのに「自分は毒針を持っているぞ」というようなアピールで、捕食者を寄せつけないようにするためなのだ。


日本のことわざでいうところの、「虎の威を借る狐」のような戦略といえる。強者の行動をまねすることで、その力や威厳をそのまま流用できるのだ。


このように、生き物たちは生き抜くために様々な知恵を働かせているのです。


「弱虫の生きざま」では、タイプの異なる45の動植物の生きざまを紹介しています!

リアルな学びの例

本の中で消化している学びの例は、"出来るだけ実例かつリアルなもの"にしています。


例えば、このようなもの。

・サラリーマン時代に経験したこと
・フリーランスとして独立してからの成功・失敗
・動植物の生きざまと活躍している人の行動の共通点


トラフカミキリ 虎の威を借りても、それに満足しない」の項目では、僕が一度ブログに挫折して、心を入れ直してやり直したことを紹介していたり。


僕が今までの人生で体験・経験してきて、本当に大事だと思ったことの多くを詰め込んでいます。


サラリーマンとして仕事をしたり、社会人生活を過ごす中での等身大の例ばかりなので、学びを実生活にも取り込みやすくなっているはずです!

ゆるくてユニークなイラスト

本の中で登場しているイラストは、漫画家の堀道広さんに書いていただきました。


特に各項目で登場する「学びのイメージ」のイラストに注目!


各動植物の生態や学びが、ゆるくてユニークなイラストで表現されています。


「ナミアゲハ」の項目のイラスト
弱虫の生きざま イラスト


僕が執筆後、その文章を読んでイラストを描いてくださったのですが、「あの項目はどんなイメージになるんだろう」「あの虫はどんなキャラになるのだろう」とワクワクしたものでした。


イラストは45項目全てにあるので、こちらもお楽しみください!

おわりに

KADOKAWAの編集者さん、堀道広さん、その他多くの方々のご協力のおかげで、とっても素敵な本になっていますので、ぜひ読んでみてください!


この本を読んで、読者の方の人生が少しでも楽しいものとなり、また何よりも生き物のことをより興味を持ってもらえたら嬉しいです。


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