ネイチャーエンジニアの亀田です。
先日「地域適応コンソーシアム関東地域事業セミナー」に参加してきました。
地球温暖化を中心とする、気候変動に関するセミナーです。
普段、「異常気象多いし、最近気候がおかしいな」という印象はあるけど、その深刻度ってあまり実感沸かないですよね。
僕も、実際の温暖化の進行度がどうなのか、ということが気になって上記のセミナーを受けてきました。
セミナーで得た情報とその後調べた情報をもとに、
地球温暖化の現状と僕たちができる対策
をこの記事でお伝えします。
※セミナーで使われた資料は下記公式ページよりダウンロードできます。
具体的な調査結果や数字、仕組みについては下記資料をご覧ください。
地球温暖化の現状
セミナーでは、過去の気象情報のデータからわかる気候変動の説明がありました。
それによると、
- 気温(年平均気温、猛暑日/熱帯夜日数) → 有意に増加
- 1時間50mm以上の雨の回数 → 有意に増加
- 年間の降水量 → 傾向があるのかは分からない
と、やはり気候は変化している模様。
一見問題なさそうに見える、年間降水量も考える点があります。
「年間の降水量は一定だけど大雨の回数が増える」ということは、
熱帯地域のように雨が降るタイミングが偏ってきているということです。
つまり、全く雨が降らないような日も増えるということを意味します。
雨が降らない日が続き、水不足などの問題が起こり得ます。
未来の地球の気候はどうなる?
気象情報を見ることで、以前と比べて気候が変化してきていることは分かりました。
では、未来の地球の気候はどうなるのでしょうか?
IPCCという人的活動における気候変動の調査・評価をしている組織があります。
IPCCが作成した報告書の気候変動の将来予測について、「全国地球温暖化防止活動推進センター」が解説しているページがありました。
>これまでの温室効果ガス排出量は、1970年から2010年の間にかけて増え続け、10年単位でみると最後の10年間(2000~10年)の排出増加量がより大きくなっています。
>追加的な緩和策のないシナリオでは、2100年における世界平均地上気温が、産業革命前の水準と比べ3.7~4.8℃上昇するとされています。
※全国地球温暖化防止活動推進センターのページより引用
第3作業部会(気候変動の緩和) | IPCC 第5次評価報告書 特設ページ
2100年には、気温が3.7〜4.8℃上昇!
この数字はどれくらいの影響があるものなのか実感沸きますか?
例えば夏、23〜32度で変動していた日があったとします。
この日は2100年では、27〜36度になります。
これは
最低気温25度以上→熱帯夜
最高気温35度以上→猛暑日
となります!
他にも以下のように大きな影響がたくさんあります。
- 海面上昇(北極なくなる?)
- 農業への影響(リンゴは高地でないと生産できなくなる)
- 高山植物・ブナ林の減少
IPCCの報告書では、2 ℃シナリオという目標があります。
2100年に上昇気温を2℃未満にするというもので、
達成するには、温室効果ガスをかなり厳しく抑制する必要があるようです。
でもこれ、考えてみるとかなりショッキングな話です。
すごく頑張ってガスを抑制しても、
自分が生きている間に、自分が生まれた時の気候に戻すことはもうできない、
って言われてるんです。
数十年間の人間活動で、それだけ地球環境を変えてしまっているということなのです。
私たちに出来る温暖化防止策は?
国や組織に任せるだけでなく、私たち一人一人が行動することで何か変えられないでしょうか?
※ 地球温暖化の対策には、「適応策」と「緩和策」があります。
適応策:温暖化によって発生する災害や事象への備えとしての対策
緩和策:温暖化をこれ以上進行させないようにする対策
ここではこれ以上温暖化を進行させないための「緩和策」について述べます。
個人レベルで出来る一番の緩和策は、温室効果ガスを出さないようにする「省エネ」と言われています。
具体的には、電気・ガス・水の無駄遣いをなくすことです。
- 使っていない電気は消す
- エアコンは出来る限り使わず、衣服などで調整する
- お風呂の追い焚きなどの回数は少なくする
- エコバッグを利用する
- できるだけ公共交通機関を利用したり、自転車・徒歩で移動する
生活費節約にもなるし、地球にもお財布にも優しい。健康にも優しい。メリットだらけです。
他にも人それぞれのやり方でできることと思います。
僕の場合は、
- ブログなどで現状やできることの情報を発信
- 自然の魅力・大切さを伝えて緑化に貢献
などができます。
省エネも、ただ1人の行動ではほぼ効果はないでしょう。
だけど、地球のみんなが実行できれば大きな力になるのではないでしょうか。
まとめ
- 地球温暖化は現状維持の生活をしていると2100年には気温が3.7〜4.8℃上昇
- 頑張って抑制をしても2100年までに現状以前の状態には戻せない
- 個人でできる簡単で大事なことは、電気・ガス・水の無駄遣いをなくす「省エネ」
以上、深刻な状態になっている地球温暖化のお話でした。
皆さんに少しでも温暖化の問題のことを知ってもらい、今後の行動のヒントになれば幸いです。
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