生き物ハンドブック、たくさん出ているけど、どの本がおすすめなのかな?
こんな疑問にお答えします。
出版社「文一総合出版」さんが手掛ける「ハンドブックシリーズ」があります。
このシリーズでは、自然・動植物に関するコンパクトな図鑑が、多数出版されています。
例えば、
「イモムシ ハンドブック」
「樹皮 ハンドブック」
「落ち葉の下の小さな生き物 ハンドブック」
など。
僕も20冊以上のハンドブックを持っており、自然観察で見つけた生き物を調べるときの強力なパートナーになっています。
ただ、「これからハンドブックを買ってみようかな?」という方にとっては多すぎてどれから使ったら良いのか分からない、という方も多いはず…
そんな方の参考になればということで、20冊以上のハンドブックを使っている僕が「よく使う本」を紹介したいと思います!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。
そんな生き物好きの僕が、おすすめのハンドブックを紹介します。
ハンドブックシリーズの良いところ
①コンパクトサイズである
ハンドブックシリーズの最大の特徴は、非常にコンパクトであり”かさばらないこと”です。
しっかりした図鑑の場合では、たくさん持っていると家の収納スペースもかなり圧迫してしまいます。(その分、大きく見られる・情報量が多い、などのメリットはあります)
また、散歩時に見つけた生き物を調べる用に「バッグに入れて持ち歩く」といった使い方もしやすいのも良いですね。
②価格が手頃
価格面でも「大きな図鑑と比べて非常に購入しやすい」というメリットがあります。
大きな図鑑の場合は10,000円以上するものもあったりしますが、ハンドブックシリーズは多くは2,000円以内で購入できます。
③内容は濃い
ハンドブックシリーズでは、1冊ごとに取り扱うテーマが細かく絞られています。
そのテーマは、一般的にはあまり見られないようなマニアックなものも多いです。
このようにテーマを狭く深く掘るような趣向であるため、コンパクトな割に立派な図鑑に負けないくらい濃い情報が詰まっていたりします。
そもそも他では図鑑が見つけられないようなテーマのものも多く、ハンドブックシリーズならではで得られるユニークな情報も多いのです!
おすすめのハンドブック
僕は「歩きながら見られる動植物(昆虫、鳥、植物など)を、ジャンルを絞らずに観察する」タイプの自然観察をしています。
そのため、今回紹介するハンドブックは、
「日々散歩している時に見かける生き物について知りたい」
「ジャンル限らず動植物全般に興味がある」
といった趣向の方におすすめです。
イモムシ ハンドブック
森・公園などで植物などを見ながら歩いていると、「イモムシ」に出会うことは多いですが、(蝶以外の)イモムシの情報が掲載されている図鑑はあまりありません。
この「イモムシ ハンドブック」は、そんな貴重なイモムシ情報が掲載された本です。
ちなみにこのシリーズは全3巻出ており、3巻に「1、2を含めた全イモムシ掲載種一覧」があります。
なので僕の場合、まずは3巻の一覧を見て、必要に応じて1,2巻も使って種ごとの詳細を見る、という使い方をしています。
ハムシ ハンドブック
植物を観察していると、合わせて見られるのが「ハムシ(葉虫)」。
ハムシは一般的にはマイナーな虫ですが、実は色とりどりのものがいて、タマムシにも負けないくらい煌びやかな姿を持つものもいます。
そんなハムシたちですが、網羅的に昆虫を取り扱う図鑑では掲載種数や解説が少なかったりして、識別の手がかりにしづらいです。
ところがハムシに特化したこのハンドブックでは、細かな識別点なども掲載されており、識別の強力な助けになります。
ハムシは実物自体が小さいので、図鑑でも小さく掲載されがちですが、この本ではとても鮮明に大きな写真で紹介されています。
ハムシは身近な場所にたくさんの種がいるので、彼らのことを知っていると、散歩がより楽しくなること間違いなしですよ!
ハエトリグモ ハンドブック
手すりや葉の上では、かわいらしいハエトリグモがよく見つかりますが、いざ種類を調べようとした時、調べるための資料がなかなかありません。
ところが、このハンドブックでは、なんと”日本産既知種の9割以上”がカバーされています。
しかも1種ごとの写真も大きく掲載されていて、比較がしやすい!
身近なハエトリグモの識別なら、この1冊で基本的に対応できるはずです。
シギ・チドリ類 ハンドブック
野鳥の中でも識別が特に難しいとされているグループが、シギ・チドリです。
このハンドブックでは、そんなシギ・チドリに関する識別ポイントが詳細に紹介されています。
シギ・チドリ類は、夏羽/冬羽、成鳥/幼鳥で姿が変わるものも多いのですが、その差分も解説されています!
冬芽 ハンドブック
植物を識別する時、花や果実があれば識別の大きな助けになります。
ところが、ほとんどの植物において、それらが見られない季節がありますよね?
そう、冬です。
そんな冬の季節において、識別の助けになるのが「冬芽(樹木や多年草がつける、休眠状態の芽)」なのです。
また、冬芽自体、植物によって仕組みが違ったり個性的な特徴を持っていることがあるのも面白い。
このハンドブックでその特徴を知っていれば、冬芽そのものの観察も楽しむことができますよ!
おわりに
素晴らしいハンドブックはまだまだあるのですが、ここでは散歩時に役立つシーンが多そうなものに絞って紹介してみました。
今回紹介した内容が、あなたの散歩をより楽しくするのに役立てたら嬉しいです!
僕もさまざまな虫が主役のゲーム・アプリを配信していますので、こちらもぜひご覧になってみてください!
その他の作品はこちら↓
他の鳥の紹介、鳥ゲーム・アプリ、野鳥観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓