小さいけど綺麗なガがいるよ!
この蛾って、どんな種類のガなの?
こんな疑問にお答えします。
写真の蛾は「ハマキガ科」というグループに含まれる蛾です。
ハマキガ科に含まれる種の多くは、1cm前後という小さなサイズの蛾たち。
しかしそのはね模様は複雑で繊細なものも多く、とても綺麗な虫たちなのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ハマキガ科の昆虫の魅力と種類を紹介します。
ハマキガ科の昆虫の特徴と魅力
ハマキガ科は「チョウ目」というグループに属する昆虫たちです。
名前の由来は幼虫が葉を巻く習性から
ハマキガの名前の由来は「幼虫が葉を巻いて巣を作る」という習性から。
葉を巻いた巣にいたハマキガの幼虫
葉をまきまきして筒状の巣を作るもののほか、葉を折り曲げて2つ折りの巣を作るものなどもいます。
しかし、ハマキガの幼虫の中には茎や果実に潜るものもおり、必ずしも葉を利用した巣を作るわけではありません。
またハマキガでないグループが葉を巻いて巣を作ることもあり、しかも小型の蛾の幼虫は識別が難しいため、「葉を巻いた巣=ハマキガの巣」とは言えなかったりするのが難しいところです。
識別は難しいとはいえ、小さな虫たちが植物を利用して作る巣は”機能美”の芸術作品。
もし虫が作る巣を見つけたら、その作品をじっくり観察してみると面白いですよ!
小さいけれど複雑で繊細なはね模様
ハマキガは小さめな蛾で、はねを閉じた状態だと1cm前後のサイズのものが多いです。
しかしながら、そのはね模様は複雑で美しいものも多いのが魅力です。
美しいはね模様のモンギンスジヒメハマキ
特にヒメハマキガ亜科のグループに含まれる種は模様が複雑で繊細な傾向があります。
それゆえ種による模様の差は細かなもの多く、「よく見ると微妙に模様が違って別種だった」ということもよくあります。
例えば以下の2枚は雰囲気よく似た模様ですが、よく見ると差分があり別種のハマキガだと思われます。
ギンボシキヒメハマキ
ナカオビナミスジキヒメハマキ?
先述した通り、ハマキガは小さな蛾なので野外でパッと見ても細かな違いに気付きづらいです。
そのため、家に帰ってから写真を比較して違いに気付くことも多いのです。
余談ですが、「ビロウドハマキ」という国内最大のハマキガは、他のハマキガとは一線を画すレベルのサイズです。
ビロードハマキ
その大きさは3cmほどもあり、一見ハマキガとは思えない存在感。
この種がまた美しい姿をしておりまして…
止まっている時に見えるのは白黒のまだら模様、飛翔すると鮮やかなオレンジ色のはねが見えるという、実に魅力的な種なのです。
ハマキガの中には、このような美しい姿のものがたくさんいるので、ぜひ色々と探して見てください!
ハマキガ科の昆虫の種類
■ ビロウドハマキ
■ チャハマキ
■ チャノコカクモンハマキ?
■ モンギンスジヒメハマキ
■ ギンボシキヒメハマキ
■ ナカオビナミスジキヒメハマキ?
おわりに:ハマキガ科の昆虫を観察してみよう!
ハマキガ科の仲間は、小さいながらも美しいはね模様を持つ蛾たちです。
身近な場所でも実は色々なハマキガが生息していますので、ぜひ探して観察してみてください!
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