ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

鳥を保護した時の対処法。応急処置や問い合わせ先など

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ケガをしている鳥を保護したよ!

でもずっと家ではみてあげられないし、どこに連絡すれば良いのかな?

こんな悩みに答えます。


たまに僕の元に、上記のように「鳥を保護した」というお問い合わせをいただくことがあります。


普段から鳥に興味がある方ならスムーズに対応できるのかもしれませんが、急遽対応が必要になった方にとって、正しい問い合わせ先を調べるのは難しい


そのような悩みを持つ方がしかるべき問い合わせ先にすぐアクセスできるようにと、この記事でまとめることにしました。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。


そんな鳥好きの僕が、鳥を保護した時の対処方法を紹介します。




 

鳥を保護した時の対処

問い合わせ先

自治体ごとの担当機関」があります。


下記日本野鳥の会のサイトで、「各都道府県の野生鳥獣担当機関の連絡先リスト」をまとめてくださっていますので、そちらに連絡してみましょう。


もしくは、自治体のサイトに鳥獣保護の相談先が記載されていることがあります。


例えば、神奈川県の場合は以下のようなページがありますので、最寄りの自治体のページもご参照ください。


ケガをしている鳥への応急処置

専門知識のない方が独自の判断で処置を行うと、かえって弱らせてしまう可能性があるので、注意です。


必ず、専門家の判断を仰ぎましょう。


先ほど紹介した日本野鳥の会のサイトには、「保護した鳥への対処の仕方が丁寧に紹介されていますので、こちらをご覧ください。


野鳥の保護をするかどうかの判断はどうすれば良い?

スズメ

ここからは対処後の話ではなく、対処前の話になります。


目の前にいる鳥を保護するか迷った時の判断の参考になればと思います。


野鳥は「鳥獣保護法」において、許可がなければ鳥獣の捕獲は禁止されています。


そのため、基本的には保護などをすべきではありません


一方で、これは僕の個人的な考えですが、「人間の活動によって鳥がケガをしてしまった」といったケースについては、人間が責任を持って対処すべきだと思います。


いくつか、身近でありうる例を出しながら考えてみます。

小鳥がカラスに攻撃されていた

この場合の保護は「不要」。


カラスも野鳥であり、彼らも食事をしなければ生きていけません。


このような動物同士の関係に、人間の手出しは無用です。

車にぶつかってケガをしている鳥がいた

この場合は人間の活動によって起きたケガなので、「対処すべき」。


安全な場所に移動させてあげて、相談窓口などに連絡すべきかと思います。

釣り針に引っかかって動けなくなっている鳥がいた


こちらも人間の活動によって起きていることなので、「対処すべき」。


釣り針をすぐに外してあげられるのであればとってあげて、難しそうであればこちらも相談窓口などに連絡すべきかと思います。

小鳥が窓の下に落ちていた

この場合は原因によります。


落ちている原因が窓にぶつかった場合などであれば、「対処すべき」の場合もあります。


ただし、日本野鳥の会のサイトにある通り、以下にご注意ください。

落ちている鳥を見つけたら、車や外敵が来ない安全な場所でしばらく様子を見てください。


生き物は自然に回復する力を持っていますし、野生の生き物は人が捕まえることでショックを起こして死んでしまうこともありますので、必ずしも保護することが野鳥にとって良いこととは言えません。


ただし、大量の出血や明らかな骨折があったり、意識がない状態であれば保護する必要があります。


引用: ケガをした鳥をみつけた | 野鳥を楽しむポータルサイト BIRD FAN | 日本野鳥の会


このように、良かれと思って保護したことが逆効果になってしまうこともあるので、鳥が落ちていた場合は「よく観察してから」対処をしましょう。

ヒナが巣から落ちている

不要」。


この場合は近くで親鳥が見守っているはずなので、人間は手を出さずに見守るようにしましょう。


人通りの多いところで、人に踏まれてしまいそうな場合などは、保護まではせず「安全なところに移動させてあげる」くらいはしてあげると良いかもしれません。

おわりに

僕のもとに今まで問い合わせをしていただいた方々は、僕が知っている限りの情報をお伝えすると、すぐ行動してくれ、素晴らしい行動力と優しい気持ちを持っている方々でした。


一方で、そんな方々が動物病院などに問い合わせしても、適切な相談口に導いてもらえるケースが多くないこともあるようです。


本記事でも紹介している日本野鳥の会のサイトなど、対処法を丁寧にまとめてくれているものもあるのですが、なかなかたどり着けないようです。


そもそも「身近にいる鳥の生活や情報がまだまだ浸透していない」ことも大きな原因であるとも考えていて、まだまだ課題はたくさんあると痛感しています。


一方で「僕ができることはまだまだある!」とも感じたので、より一層情報発信等、励んでいきたいと思います。


この記事が、鳥の対処がスムーズに行われること、鳥を保護してくれた方の不安が解消されること、に少しでも貢献できることを願っています!


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