トカゲとヤモリの違いは何?
この間見た、トカゲみたいな生き物は何だったのかな?
こんな疑問に答えます。
森などを歩いていると、トカゲによく似た生き物にも出会いますが、彼らは姿に加えて名前も似ていたりして混乱しがちです。
というわけで、今回紹介するのは身近な以下の4種。
- トカゲ
- カナヘビ
- ヤモリ
- イモリ
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な生き物に出会ってきました。
僕も探索し始めの頃は彼らの見分けによく混乱しましたが、今では識別できるようになりました。
ということで、そんな僕が「トカゲに似た生き物たちの違い・見分け方」をお伝えします。
トカゲ・カナヘビ・ヤモリ・イモリの違い
トカゲに似た生き物たちの代表種の比較を表にしたものが以下です。
この表を元に、各種の生き物の見分けポイントを写真付きで解説していきます!
トカゲの見分け方
■ ニホントカゲ(爬虫綱有鱗目トカゲ科)
※細かい分類的にはヒガシニホントカゲ
トカゲとは、石垣や草地などでひなたぼっこしている所によく出会います。
人家付近でもよく見られます。
見た目上は、カナヘビとよく似ています。
一番の見分けポイントは、「皮膚に光沢があること」。
皮膚がテカテカしていたら、トカゲです。
ちなみに、トカゲは幼体(子ども)も特徴的な姿をしています。
ニホントカゲ幼体
ニホントカゲの幼体は、体の地が黒く、尻尾が鮮やかなブルーになっています。
大変目立つ姿なので、見つけやすいです。
また幼体も、成体同様に皮膚はテカテカしています。
カナヘビの見分け方
■ ニホンカナヘビ(爬虫綱有鱗目カナヘビ科)
カナヘビとは、林内を歩いているとよく出会います。
歩いていてガサガサッと落ち葉下に素早く隠れるものの多くはカナヘビ。
写真のように擬木柵でひなたぼっこしている所もよく見られます。
林内にもトカゲはいますが、トカゲは石の下や石垣の隙間、空洞で見られる傾向があります。
カナヘビの見分けポイントは、「尻尾の長さ」 。
上の写真でもよくわかると思いますが、とても尻尾が長く、全長の2/3もの長さになります。
後述するヤモリ・イモリも尻尾はこんなに長くないので、林でトカゲに似た生き物を見つけたらここをチェックしてみましょう。
ヤモリの見分け方
■ ニホンヤモリ(爬虫綱有鱗目ヤモリ科)
ヤモリは漢字で書くと、「守宮」「屋守」。
昔から家を守る、縁起の良い動物とされています。
その名の通り、人家など人里に近い場所で見られます。
ヤモリは夜行性で、夜に活動的になります。
人家の壁や自動販売機などにへばりついている爬虫類を見たら、だいたいヤモリです。
写真でも、壁に張り付いていますね。
ちなみにこの垂直な壁にへばりつくには「ファンデルワールス力」という、すごい能力を使っています。
ヤモリの手には、吸盤も粘液もありません。
「毛の柔軟性と角度」を調節することで壁面を歩くことを実現しているのです!
イモリの見分け方
■ シリケンイモリ(両性綱有尾目イモリ科)
※アカハライモリの良い写真がなかったので、似た姿のシリケンイモリを紹介します
イモリは、比較した他の動物と比べると最も見かける機会が少ないです。
理由は2つ。
1つ目の理由は、単純に数が少ないこと。
水田や川などの淡水域に生息し、護岸された場所などでは生きていけません。
なので市街地では数を減らしていて、準絶滅危惧種になっています。
2つ目の理由は、水中生活をすること。
基本水辺で暮らすのですが、水中で生活することも多い生き物です。
でも雨が降ると外に出てきて、のそのそ歩いていたりします。
今まで解説してきた動物と違って、イモリは唯一の両生類。
両生類であること、こそがイモリの最大の見分けポイントでもあります。
イモリは水陸両用の生活をするため、水に対応できる体を持ちます。
- 湿った皮膚を持っていること
- 水かきがある
- ずんぐりした体型
→水中での抵抗が少ないのでしょう
このあたりで見分けられます。
おわりに:トカゲの仲間をもっと知ろう!
今回の内容をまとめると、
- トカゲの見分け方
→ 皮膚がテカテカしている - カナヘビの見分け方
→ 尻尾が長い - ヤモリの見分け方
→ 夜行性、人家の壁などにへばりついている - イモリの見分け方
→ 水中生活。湿った皮膚、水かき、ずんぐり体型
となります。
屋外でトカゲに似た生き物を見つけた時、ぜひ参考にして見てください。
ちなみに僕のオススメの両生類・爬虫類の図鑑は以下。
一覧ページと詳細ページが分かれていて、僕が今まで見てきた爬虫類系図鑑の中でいちばん見やすいです。
価格は2,000円ちょっとくらい。
「もっと爬虫類や両生類を知りたい!」という方にはとってもオススメです!
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