ネイチャーエンジニア いきものブログ

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蝶と蛾の簡単な見分け方は?一般的な見分け方が正しいのかも検証

蝶(チョウ)と蛾(ガ)を簡単に見分ける方法はある?

蛾は夜行性説とか、一般的に言われる見分け方は有効なの?

こんな疑問にお答えします。

 

僕はネイチャーエンジニアの亀田です。

 

年間100回以上全国各地を虫探しして、1500種以上の虫と出会ってきました。 

 

蝶も蛾も、分類上は鱗翅目(りんしもく)という同じグループの昆虫です。

 

虫の分類については以下の記事をどうぞ↓

 

蝶と蛾は共通点も多く、なかなか判断に困ることも多いですよね。

 

でも、見分けポイントを知っておくことで判断が簡単になります!

 

そこでこの記事では、

 

  • 蝶と蛾の簡単な見分け方
  • 一般的な蝶と蛾の見分け方は正しいのか?

 

をお伝えしていきます。

 

 

 

 

蝶と蛾の簡単な見分け方 

種類を知らなくても外見だけで見分ける簡単な見分け方。

 

そのポイントは「触角の形」です。 

 

蝶の触角は、先がふくらんでいて

  • 触角の先がこんぼう状
  • 触角の先がカギ状

のどちらかの形です。

 

蛾の触角は、

  • くし状になっている
  • 触角の先までまっすぐ(太さは変わらない)

となっています。

 

画像で比較するとこんな感じ。

 

■ 蝶の触角

蝶の触角

■ 蛾の触角

蛾の触角

ちなみに触角がくし状になっている蛾はオス。

 

くし状の触角でメスのフェロモンを感知するのです。

 

日本に生息する蝶と蛾においては、このポイントを知っておくと簡単に見分けられるでしょう。

 

一般的な蝶と蛾の見分け方は有効なのか検証

次に、よく言われる蝶と蛾の見分け方について検証していきます。

 

1. 蝶は昼行性、蛾は夜行性説

この説、一般的に浸透している気がしますが、実は昼行性の蛾も結構います

 

例えば、オオスカシバというスズメガの仲間。

 

オオスカシバ

オオスカシバ

 

幼虫はクチナシの葉を食べ、身近な場所で見られる蛾です。

 

この蛾は昼間に活動します。

 

花の蜜を吸いますので、公園などに行くと花の周りでよく見られます。

 

このように、蛾は夜行性のものばかりでないので注意です。

 

ちなみに、蝶は昼行性と考えて問題ないと思います。

 

2. 蛾は地味説

これは一般的なイメージが先行しているもので、間違いです。

 

実は派手な蛾はたくさんいます。

 

先ほど紹介したオオスカシバだって、よくイメージされる地味なタイプの蛾とは違うことがわかります。

 

他にも、キンモンガという蛾。

 

キンモンガ 

キンモンガ

昼行性の蛾で、黒と黄色のはねが美しい。

黄色の紋は個体差があって、白っぽいものもいれば、より黄色味の強いものもいます。

 

地味と言われる蛾のイメージとは全然違いますよね。

 

このように、蛾にも派手なはねを持つものはたくさんいます

 

蝶よりも蛾の方が種類も多く、種類数やはねの多様さを考慮すると、蝶よりも蛾の方が奥が深いと言えるでしょう。

 

以下の記事で、蛾のはね模様の美しさについて紹介しています↓

 

3. 止まる時、蝶ははねを閉じて、蛾ははねを開く説

確かに、蛾は止まる時に、ほとんどがはねをひらいて止まります。

(一部はねを閉じて止まる種もいます)

 

しかし蝶については、止まる時にいつもはねを閉じるというわけではありません

 

こちらがその証拠です。

 

ルリタテハ

ルリタテハ

 

これはイモムシの記事でも紹介した、ルリタテハというれっきとした蝶ですが、はねをひらいて止まっています。

 

 

そう、蝶は日光浴をするのです。

 

なぜなら昆虫は変温動物。

 

体温を上げなければ活発に動くことができません。

 

なので、午前中などはこうして日なたで日光浴をするところをよく見られます。

 

ということで、「はねをひらいて止まるから蛾」という説はあまりアテにならないでしょう。

 

4. 毛虫が成虫になると蛾になる説

この説は、正しいと思います。(少なくとも日本では)

 

蝶の幼虫でも毛のあるものはいますが、いわゆる「毛虫」と呼ばれるくらい毛の生えたものは蛾の幼虫です。

 

ちなみに、逆に毛のない幼虫=蝶の幼虫というのはなくて、毛のない蛾の幼虫はたくさんいます

 

ただ、毛虫に似ている蝶の幼虫がいるので注意。

 

ルリタテハ 幼虫

 

これは毛虫のようですが、毛に見えるのはトゲであって毛ではありません。

 

実は、この幼虫は先ほど例に出したルリタテハの幼虫

 

蝶の幼虫なのです。

 

ちなみに毛虫というのはこういうもの。

 

ヒトリガの幼虫

ヒトリガ 幼虫

 

ということで、毛虫は蛾の幼虫というのは正しい見分け方であると言えます。

 

イモムシ・ケムシをもっと知りたいという方はこちらをどうぞ。

 

蝶と蛾の中間の虫がいる件

蝶と蛾の中間的な存在で、いまだに研究者でも意見が分かれるグループの虫がいます。

 

その名も「セセリチョウ」。

 

チャバネセセリ

チャバネセセリ

 

触角の見分け方でも出したのですが、触角の先が「カギ状」になっているグループがセセリチョウです。

 

他の蝶の仲間は「こんぼう状」です。

 

日本では分類は蝶(チョウ)になっています。

 

でも英語では、セセリチョウは「skipper」と呼ばれます。

 

蝶のbutterflyでもなく、蛾のmothでもない、特殊な存在なのです。

 

その理由は、

  • 触角の形が一般的な蝶とも蛾とも違う
  • 胴体が蛾のように太い

などが原因のようです。

 

なお、フランスやドイツなど、蝶と蛾自体を区別しない国もあります。

 

おわりに

  • 蝶と蛾の触角による見分け方
  • 一般的な蝶と蛾の見分け方の検証
  • 蝶と蛾の中間のグループ「セセリチョウ」

について紹介しました。

 

蝶もたくさんの種類がいますが、蛾はもっとたくさんの種類がいます。

 

日本には5,000種類の鱗翅目が生息しているようですが、蝶はそのうちたったの5%。

 

他の95%は蛾とのことです。

 

なので蛾は多様な特徴を持っているんですね。

 

この記事では見分け方メインのお話でしたが、その中でふれた蝶と蛾の魅力に少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです。

 

合わせて以下の記事もどうぞ↓

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では、また。