うわー、すごい綺麗な模様の蛾がいる!
この蛾は、どんな虫?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、ビロードナミシャク。
シャクガ科の中の「ナミシャク亜科」という分類グループに属し、上品なビロード色の地に、複雑な帯模様が特徴的です。
このナミシャクと呼ばれる蛾たちは、複雑で芸術的な波模様が入ったものが多い。
今回は、このような美しい模様を持つナミシャクたちを紹介します!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ナミシャクの特徴と魅力を紹介します。
ナミシャクの特徴と魅力
ナミシャクは「チョウ目シャクガ科ナミシャク亜科」という分類グループに属する蛾たちのことです。
ナミシャクたちが含まれるシャクガ科の幼虫は、いわゆる「シャクトリムシ(尺取虫)」。
手で尺を図るような面白い動きをする、イモムシです。
また、シャクガ科は日本だけでも800種もいるとても大きなグループで、その姿は実に多様なのです。
複雑で綺麗な波模様
このようなシャクガ科の中で、ナミシャクの大きな魅力の1つが
ということ。
ナミシャクの名前にある「ナミ=波」で、この帯模様を表しているのですね。
ナミシャクというと、蛾全体の中では比較的小型なものが多い。
しかし一方で、はねの模様が個性的なものが多く、そのサイズ以上の存在感があります。
例えば、稲妻のような模様を持つ、セスジナミシャク。
セスジナミシャク
この繊細な模様は、もはや芸術作品ですよね。
このようなナミシャクの世界を知ると、色々なナミシャクに出会うのが楽しみになってしまうのです!
ナミシャクの種類
素敵なはね模様を持つナミシャクたちを、ほんの一部ではありますが紹介します。
セスジナミシャク
まるで稲妻のような模様が入ったナミシャクです。
意外と身近な場所で見られやすく、里山的な環境で割と出会う頻度が多いのも嬉しい種です。
ビロードナミシャク
名前の通り、はねの地色が上品なビロード色のナミシャクです。
美しい模様はもちろんのこと、サイズがナミシャクの中では大きめなことも相まって、存在感があります。
キンオビナミシャク
縁がギザギザの大きな帯が入った、山地性のナミシャクです。
帯模様に見られる金色味が映えて、とても美しいです。
ホソスジナミシャク
まるで迷路のような模様を持つナミシャクです。
ナミシャクの中でも小さめの種ですが、インパクトのある模様から、意外と存在感があります。
モンキキナミシャク
見事な擬態で落ち葉に紛れて隠れていることが多いナミシャクです。
色味は地味なのですが、そのはねをよく見ると、細かな模様が描かれています。
ウスクモナミシャク
シンプルなはねで、ナミシャクらしい波模様が見えません。
しかしよく見ると横断する線があり、シンプルながらも面白いはね模様が印象的です。
シロオビクロナミシャク
一見チョウのようにも見えますが、こちらもナミシャクの仲間。
活動時間も特徴的で、ナミシャクの多くは夜行性ですが、こちらは昼行性です。
ナミシャクと同じ分類に属する虫たち
ナミシャクはチョウ目シャクガ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[チョウ目]
鱗翅目(チョウ目)の昆虫まとめ|はねに鱗粉を持つ虫たち
▼
[シャクガ科]
シャクトリムシ(尺取虫)の成虫ってどんな姿の虫?シャクガの種類と魅力
おわりに:ナミシャクを観察してみよう!
ナミシャクは比較的小型の蛾で、決して大きな存在感を持つ虫ではないでしょう。
しかし、その小さな姿をよく見ると、そこにはとっても面白い世界が広がっているものです。
あなたの身近な場所でも、様々なナミシャクが暮らしているはずなので、ぜひこの小さな蛾たちにも目を向けてみてください!
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