ネイチャーエンジニア いきものブログ

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マレーシア ボルネオ島「キナバル山周辺」 自然と生き物を紹介

※ 2018/9/20 虫情報追加しました

クロッカーレンジ国立公園

ネイチャーエンジニアの亀田です。

 

先日1週間ほど、マレーシアのボルネオ島のサバ州に行ってきました。

 

豊かな熱帯雨林のあるボルネオ島で、以下の場所を散策しました。

  • キナバル山
  • クロッカー山脈付近
  • コタキナバル周辺(ビーチ、ウエットランドセンターなど)

 

僕は年間100回以上野鳥観察をしますが、先日の旅も野鳥をはじめとする生き物観察が主な目的。

 

今回は、この観察体験をもとに、ボルネオ島「サバ州」での自然と生き物についてお話しします。

 

 

 

 

ボルネオ島「サバ州」の自然環境

ボルネオ島は日本の約2倍の面積がある熱帯林地域で、生物多様性の高い島です。

 

ボルネオの自然を満喫できる環境は大きく3つ。

  • 山、森
  • マングローブ林
  • ビーチ

 

有名なキナバル山を代表とする山々には、熱帯性の鮮やかな野鳥がたくさんいますし、カブトムシや面白いチョウやガも見られます。

 

マングローブ林では、普通にサルやオオトカゲにも出会えます。

 

市街地近くのビーチにも、サイチョウという大型の野鳥やイグアナのような爬虫類など、多様な生き物がいます。

 

年間を通して気候が安定しているため、いろんな生き物たちが1年中見られるのです。

 

こんなたくさんの生き物を毎日見られるなんて、本当に羨ましい!

 

3ヶ月くらい留まって、毎日探索に行っても全然飽きないと思います。

 

しかし、代わりにボルネオの自然の課題も感じられました。

 

  1. コタキナバルを中心とする市街地には、林や森はほとんど残されていないこと
  2. 各スポットに「捨てられたゴミが多い」こと

 

実際、開発により大規模な伐採が行われ、熱帯林の減少が進んでいるようです。

 

■ 参考 

 

またサバ州は観光業が盛んで、近年観光客が大幅に増えているようです。

 

今回の旅でも人はとても多く、キナバル山周辺のスポットには人がたくさん観光に来ていました。

 

観光や都市開発が過剰になることによる、ボルネオの自然への影響が心配です。

 

でも同時に、観光に来た方がボルネオの自然の魅力に触れることによって、ボルネオの自然を好きになることは素晴らしいことだと思います。

 

未来でも素晴らしい自然を見るために、マナーを守ったり自然の配慮をしていきたいですね。

 

ボルネオ島「サバ州」では天気に注意

ボルネオでは熱帯地方らしく、バケツをひっくり返したような大雨(スコール)がよく降ります。

 

とにかく天気が変わりやすいので、雨具は常に持っていた方が良いです。

 

僕は乾季の9月に行きましたが、毎日雨が降りました。

 

雨季の場合はもっと観光しづらくなると思います。

 

マレーシアは熱帯気候に属し、マレー半島東部やボルネオ島は、10~3月が雨季となる。

 

引用: マレーシアの気候と天気 | 地球の歩き方

 

ちなみに雨はシトシト降る感じではなく、日本で言うゲリラ豪雨な感じ。

  • さっきまで晴れていたかと思えば、急に天気が悪くなって大雨になった
  • 朝方まで雨が降っていたけど、夜が明けたら晴れていた
  • 車で移動していると、場所ごとに天気が全然違う

 

なんてことばかりでした。

 

ガイドさんも、山の方では午前中は晴れて午後は雨のことが多い、と言っていました。

 

実際、山で探索しているときは、午後はほとんど雨でした。

 

自然観察に出かけるのは、午前中に注力した方が良いです。

 

ボルネオ島「サバ州」の自然スポットと見られる生き物

代表的な自然スポットと、僕が出会った生き物の一部を紹介します。

 

数が多いので、野鳥情報は以下の記事で紹介しています↓

 

キナバル山

キナバル山

マレーシア最高峰の山。

 

標高は4000m以上で、富士山以上です

 

標高1000〜1800mあたりまでの範囲で野鳥観察をしました。

 

この場所固有の巨大なウツボカズラ(食虫植物)がいたり、多くのランを見られました。

 

世界最大の花「ラフレシア」も生息する場所ですが、今回の旅では見られませんでした。

 

熱帯の森というと、蛇やグンタイアリみたいのがたくさんいて危険なイメージを持っていましたが、日本の森とあまり変わらない印象

 

毒のある生き物もいるけど、日本のマムシやスズメバチと同じように、注意して散策すればさほど危険ではないと感じました。

 

野鳥については、ここでしか見られない固有種も多いのですが、樹上で隠れながら移動するので観察はちょっと難易度が高いです。

 

有名なスポットなだけに観光客が多く、早朝以外は大きな鳥の気配はあまり感じられませんでした

 

しかしやはりボルネオならではの野鳥たちに出会えるのは魅力的で、宝物を探す気分に浸れます。

 

夜はホテル近くのライトにたくさんの蛾が集まっていました。

 

標高の高い場所には蛾が多いのは、日本と一緒ですね。


ウツボカズラ

ウツボカズラ

キナバル山では多くのウツボカズラ(食虫植物)が見られます。

 

写真は中でも最も巨大なウツボカズラの種類。

 

大きなものでは、3.5リットルもの水が入るそうです。


ジャックフルーツ

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「パラミツ」とも呼ばれる世界最大の果物。

 

こんな果物も普通に生えています。

 

キナバル山の標高1000m付近の場所は虫も少なく、野菜などが育てやすいんだとか。


ボルネオタンビヘキサン

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熱帯らしい、鮮やかな緑色が目立つ、ボルネオ固有種の鳥。

 

早朝に1度だけ見ることができました。

 

でもやっぱり観光客が増えてくると気配はなくなってしまいましたね。

 

アイイロヒタキ

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青い体と、尾の黄色がきれいな小鳥。

 

さえずりも綺麗でした。

 

キナバル山にはヒタキ類もたくさんいて、色々な色の野鳥がいます。


ボルネオヤマスンダリス

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目の白いラインが特徴的なリス。

 

夢中で朝ごはんを食べていてかわいらしかったです。

 

ボルネオにはリスの種類がたくさんあって、他にも何種類か見られました。

 

サンヨウベニボタルの一種

サンヨウベニボタルの一種

なんともいかつい姿をした虫ですが、「ベニボタル」の仲間です。

 

「サンヨウ」とは三葉虫の「三葉」です。

 

この虫は、姿以外も大変奇怪な虫です。

 

上の写真はメスなのですが、ベニホタルの幼虫は上のような姿をしているのですが、メスに関してはずっと幼虫のような姿で大きくなっていくのだとか。

 

オスは割合はとても低く、しかも全然別の姿をしているそうなのです。

 

しかし、そのオスの姿の情報が全然なくて結局どんな姿なのかよくわかりませんでした。

 

いまだに研究があまり進んでいない、不思議な虫なのです。

 

ルリタテハ?

ルリタテハに似たチョウ

ルリタテハのようなチョウだけど、日本のものと違い、紋が白かったです。

 

天気のせいもあってか、山地ではあまりチョウが見られなかったのですが、標高を下げるとチョウもたくさん出てきました。 

 

キナバルの蛾たち

黄色いドクガ

ドクガの一種

 

緑のノメイガ

ノメイガの一種

夜には灯火に蛾がたくさん集まってきます。

 

昼にはなかなか見つからないのに、「どこからこんなにやってくるの!?」という感じ。

 

上のような鮮やかな色の蛾もいますが、日本の蛾と似たものもたくさんいました。

 

クロッカーレンジ国立公園

クロッカーレンジ国立公園

クロッカー山脈にある国立公園で、「ケニンガウ」という町にあります。

 

ケニンガウとは現地の言葉で「シナモン」と言う意味だそう。

 

実際、シナモン=「セイロンニッケイ」の木がたくさん生えていました。

 

標高はキナバル山よりも低く、低山的な感じで、自然度がとても高いスポットでした

 

カブトムシも見れました!

 

また、ローカルな感じな場所なので観光客も少なめで、キナバル山よりもゆっくり観察ができました。

 

セイロンニッケイ(シナモン)

セイロンニッケイ(シナモン)

これがシナモンの木です。

 

葉のにおいをかいでみると、本当にシナモンのにおいがしました。

 

特別栽培されている感じではなく、公園中いたるところに普通に生えていました。

 

ボルネオシキチョウ

ボルネオシキチョウ

台湾でもシキチョウに出会いましたが、ボルネオのシキチョウは別亜種で、お腹も黒いです。

 

個体数は多いので、たくさん出会えました。

 

歌声がとても綺麗で、朝からいい気分で目覚めさせてくれました。

 

リュウキュウツバメ

リュウキュウツバメ

日本で生まれたツバメは、ボルネオにも渡ってきます。

 

ボルネオはツバメの有名な越冬スポットなのです。

 

関東で見られるツバメとは違う種類の、南西諸島に住むリュウキュウツバメです。

 

日本からはるばるボルネオまで飛んでいくことを考えると感慨深いです。

 

シュモクバエの一種

ボルネオ シュモクバエ

目がはるか遠くに飛び出した不思議な姿をしたハエが、「シュモクバエ」です。

 

「シュモク=撞木」で、鐘を打ち鳴らす棒のことです。

 

シュモクザメの「シュモク」と同じですね。

 

離れた位置に目を置くことで、視界を広げる効果があるのですかね?

 

の割にはじっくり写真を撮らせてくれました。

 

不思議なハエです。

 

カブトムシの一種

ボルネオ カブトムシ

ボルネオでカブトムシ見たいなー、と思っていたのですが、無事1種に出会えました!

 

ちょっとツノの小さいヒメカブトムシです。

 

昼間に森でも探して見たのですが、樹種が日本と違くて見当が付けられず…

 

道をのこのこ歩いているところを見つけました!

 

クリアス川

クリアス川

コタキナバルから2時間ほど車で移動した所。

 

ボルネオにしか生息していない「テングザル」に出会える、リバークルーズに参加してきました。

 

もちろんテングザルには、確実に出会えるわけではないのですが、僕が行った時は3箇所ほどで出会えました。ラッキー!

 

ちなみに、ここにはワニも生息していて、川に落ちたら本気で危険らしい

 

ガイドさんにも迂闊に岸には近づかないように言われました。

 

夜はナイトクルーズして、現地のホタルを見ることもできました。

 

テングザル

テングザル

鼻が特徴的な猿、「テングザル」です。

 

ボルネオ島にのみ生息。

 

ボルネオではよくキャラクター化されていて、至る所で見ます。

 

写真のテングザルはオスで、メスはもっと鼻がシュッとしてます。

 

ミズオオトカゲ

ミズオオトカゲ

最大2mほどになるという大きなトカゲ。

 

写真はビーチで撮ったものですが、クリアス川ではみんなヤシの木の幹にへばりついていました。

 

ホタルの一種

クリアス川 ホタル

クリアス川のナイトツアーで見たホタル。

 

光はゲンジボタルなどと比べると少し弱めでした。

 

しかし、数が多くて川のいろんな場所についていました。

 

このホタルは現地で1年を通して見られるそうです。

 

現地ではホタルがついた木を「クリスマスツリー」と表現をしていました。

 

コタキナバル ウエットランドセンター

コタキナバル ウエットランドセンター
コタキナバル市街地唯一の熱帯雨林で、マングローブ林のようになっています。

 

地域周辺の鳥とは異なる種の野鳥もたくさんいました。

 

暗いし枝だらけなので撮影難易度は高いですが。

 

ここにはカワセミもいましたが、日本の市街地で見られるカワセミと違い、警戒心が非常に強かったです。

 

林内にはカニがたくさんいて、それらを食べる「カニクイザル」にも出会いました。


カニ

ウエットランドセンターのカニ

紫?エメラルド?といった、とっても鮮やかなカニがたくさんいました。

 

名前は不明なのですが、熱帯雨林ではカニですらこんな鮮やかになっちゃうのですね。

 

ナンヨウショウビン

ナンヨウショウビン

日本では南西諸島でしか見られない、青い羽がとっても美しい鳥です。

 

カワセミに近い鳥だけど、体はカワセミよりもはるかに大きく20cm以上あります。

 

ウエットランドセンターやビーチでたくさん見られました。

 

声が結構大きくて目立つので、見つけやすかったです。

 

カニクイザル

カニクイザル

干潮時、サルも現れました。

 

このサルは警戒心が弱く、あまり逃げません。

 

見た目はニホンザルによく似ていますね。

 

リュウキュウムラサキ

リュウキュウムラサキ

このチョウは日本の国蝶「オオムラサキ」に近似のチョウで、沖縄でも見られます。

 

以下の記事で紹介したアカボシゴマダラにも近いチョウです。

 

上の個体は紋が消失してしまっていますが、大きな白と紫の紋がある美しいチョウです。 

 

コタキナバル市街地(ビーチなど)

コタキナバル タンジュンアルビーチ

街中には日本と同様に、スズメやハトたちが多いです。

 

上の写真は、コタキナバル市街地近くのタンジュンアルビーチ

 

ビーチに行くと、ビーチのちょっとした樹木や林にたくさんの野鳥が住んでいました。

 

中には、大型の鳥である「サイチョウ」の姿も!

 

サピ島という離島にも行きましたが、そこでは大きなバッタなど、昆虫類も多く見られました。

 

バナナリス

バナナリス

標高の低いところで見られるリスです。

 

タイワンリスと近縁種ですが、しっぽのフサフサ具合が違います。(タイワンリスの方がもっと太い)

 

あと、お腹部分がオレンジ色がかっています。

 

スズメ

スズメ

スズメは日本のものと同じ種でした。

 

ボルネオでも変わらずちょこまかと動き、かわいい声で鳴いていました。


キタカササギサイチョウ

キタカササギサイチョウ

白い大きな頭が特徴的なサイチョウです。

 

まさか市街地近くのビーチにこんな大物が住んでいるとは。

 

体が大きいからヤシの実みたいな大きいもの食べるのかと思ったら、以外と小さな実をパクパクと食べていました。


Javanese grasshopper

Javanese grasshopper

ビーチに大型のバッタがいました。

 

サイズは10cmくらいでショウリョウバッタよりも1回りくらい大きい感じ。

 

砂浜でも見かけました。

 

Tropical Swallowtail Moth 

Tropical Swallowtail Moth

15cmくらいある、大型の蛾がいました。

(写真の個体は、左の羽が一部欠けてしまっています)

 

日本のヤママユガの中間くらいのサイズで、迫力があります。

 

でも分類としては、ツバメガの仲間のようです。

 

羽から尾のような突起が出ているのが特徴的です。

 

ルリモンハナバチの一種

ボルネオ ルリモンハナバチ

エメラルドの紋が美しい、ハナバチの仲間です。

 

日本にもよく似たルリモンハナバチがいて、以下の記事でも青いハチとして紹介しました。

 

日本のルリモンハナバチとは、

  • より紋が大きい
  • 紋の色がエメラルドっぽく輝く

 

というところが違いました。

 

日本のものよりより鮮やかななので、よく目立っていました。


ボルネオモリドラゴン

ボルネオモリドラゴン

日本では海にいるのが想像できない動物だったので、初めて見たときはビックリ。

 

ビーチ沿いの木の付近でよく木登りしていました。

 

トサカがかっこいい!

 

おわりに

  • ボルネオ島は自然豊かな熱帯雨林の島
  • ボルネオ島の熱帯雨林は開発で減少している
  • ボルネオ島は天気が変わりやすいので事前の準備を
  • ボルネオ島の探索スポットは主に、山・マングローブ・ビーチ

をお伝えしてきました。

 

ボルネオ島のサバ州の旅では、たった6日間の滞在で70種類の野鳥を撮影できました。

 

こんな自然が1年中見られるなんて、ボルネオはすごい!と思うと同時に、昆虫の越冬などは日本の自然環境で生きるための工夫なんだな、と知って改めて生き物に感心したのでした。

 

まだまだ見られなかった、撮影できなかったものがたくさんいるので、また訪れたいと思います!

 

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マレーシア ボルネオ島「コタキナバル」旅行ガイド 気候・交通・治安

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では、また。