あ、ツバメだ!
ツバメにはどんな特徴があるの?
こんな疑問にお答えします。
今回の主役はツバメ。
ツバメと言えば、夏の風物詩の1つ。
身近な鳥なのでツバメは知っているという方も多いかと思いますが、実はツバメは1種類だけでなく他にも別の種類の仲間がいるんです。
種類によって姿だけでなく、住む場所や習性も違うんですよ!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、ツバメ科の野鳥の種類と魅力を紹介します。
ツバメ科の野鳥の特徴と魅力
ツバメ科は、スズメ目というグループに含まれる科。
僕が考える、ツバメ科の野鳥の魅力は大きく2つ。
2. 人間に身近な鳥である【幸運の使者】
1. 夏を彩る代表的な渡り鳥
多くのツバメ科の鳥は、夏に日本にやってくる夏鳥。
夏にやってくるツバメたち
鳥によく見られる「渡り」という習性を持っていて、夏になると南の国からはるばる日本に飛んでやってくるのです。
夏鳥とは言いますが、実はツバメたちは春頃から(早いものは3月から)やってきます。
春にやってきたツバメは懸命に泥を運んで巣作りをし、夏の繁殖活動に備えます。
巣作りのため泥を運ぶツバメ
そんなツバメたちの来訪は、昔から日本人にとって夏の楽しみの1つなのです♪
2. 人間に身近な鳥である【幸運の使者】
日本ではツバメは「幸運の使者」として、昔から日本人に愛される馴染みのある鳥でした。
お店に巣を作ると商売繁盛する、などとも言われていますね。
ツバメは家の軒先など人間の住環境に巣を作るため、人との距離が非常に近い鳥です。
※ちなみに食材である「ツバメの巣」はアマツバメ科という別のグループの鳥の巣で、日本人に馴染みのあるツバメたちの巣のことではありません。
人と一緒に生活してきたツバメたちですが、近年は日本人の生活環境や住宅環境の変化によって、ツバメが減少しているようです。
こういった環境変化のほか、苦情によるツバメの人的な巣の撤去など、人とツバメの生活場所が分断されることで心理的な距離も遠のいているように思います。
時代によって生活が変化していくこと自体は仕方のない部分もありますが、せめて日本を訪れてくれたツバメたちについては、優しく見守ってあげたいものです。
ツバメ科の野鳥の種類
ツバメ
日本人にとって最も馴染みのあるツバメ。
天敵から身を守る効果があるのだと思いますが、巣作りは人が生活している場所で行います。
鳥のさえずりを人間の言葉に当てはめることを「聞きなし」と言いますが、ツバメの代表的な聞きなしは「虫食って土食って渋〜い 」です笑
あとで登場するリュウキュウツバメとは、首回りに黒い斑があることで見分けられます。
リュウキュウツバメ
リュウキュウツバメは南の島に住むツバメ。
日本では奄美大島以南に留鳥(※)として生息します。
※留鳥とは、渡りをしない鳥のこと
上の写真のリュウキュウツバメはマレーシアで撮影したものですが、日本のツバメのようによく電線に止まっていました。
ツバメの紹介でも記載しましたが、こちらの種は首回りが黒くないです。
イワツバメ
ツバメと言えば白・青・赤の組み合わせをイメージしますが、こちらは白黒のシンプルな色合わせのツバメ。
このツバメは足が毛深くて、白い毛で覆われています。
なので足だけ見ると哺乳類のような印象があり、マスコット感があります。
僕の観察経験内では、ツバメと違って人の手の届かないような高い位置に巣作りしていることが多いです。
コシアカツバメ
西日本に多いツバメで、名前の通り腰回りが赤いのと、体上面に黒い縦斑があります。
東日本ではなかなか観察できないようで、僕も1度しか見たことがありません。
最初は普通のツバメだと思って撮影していたのですが、撮った後にコシアカツバメだということに気付いたのが上の写真です。
おわりに:夏に人の近くにやってくるツバメたちを観察しよう!
ツバメはわざわざ人が住んでいる場所を選んで訪れてくれる、嬉しい野鳥です。
彼らがおしゃべりしながら空を舞う姿を見るのは、毎年の夏の楽しみですよね。
ツバメが巣を作った店は商売が繁盛すると言われますよね。
例えば僕は、ツバメの巣がある出店(焼き鳥屋)があって、近くでしばらく観察させてもらったりすると、観察後に一品買うこともあります。
商売に関して言われていることが、事実であるかどうかは分かりません。
でも、小さな動物にも広い心を持って接している店には親しみが湧く効果はあるように思います。
夏には、そんな幸運を運んでくれるツバメたちの観察を一緒に楽しみましょう!
以下では、野鳥観察の始め方を観察に役立つ知識や道具とともに紹介していますので、ぜひご覧ください!
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