ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

ツバメは青くて美しい夏鳥!昔の日本人にとってパートナーだった鳥

ツバメ

あ、ツバメがいるよ!

そういえば、昔よりツバメを見る機会が減った気がするけど、実際どうなのかなあ。

こんな疑問にお答えします。


ツバメは、紺色の羽を持つ、美しい鳥。


ツバメは人が生活する場所に巣を作って活動するという習性を持つ、人にとって身近で親しみ深い鳥です。


そんな昔から人と共生してきたツバメも、人間生活の変化による影響を受けている鳥の一種。


実はツバメは益鳥として、昔から僕ら日本人を助けてくれていた鳥でもあります。


ところが、日本人の生活変化により、長年のパートナーであるツバメとの付き合いも変わってしまい、ツバメの数が減少しています。


僕としては、これからもツバメが人間の近くで子育てをする環境・文化を残していきたい。


そこで、ツバメたちとの共生についても、どんな方法があるのかを紹介したいと思います!


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。


そんな鳥好きの僕が、ツバメの特徴と魅力を紹介します。




 

ツバメは青くて美しい夏鳥

細長い尾羽「燕尾」

ツバメは紺色の羽を持つ、美しい青い鳥です。


喉元と額は赤色になっていて、赤・青・白のカラーリングは多くの日本人に馴染みがある姿だと思います。


青い鳥、ツバメ
ツバメ


またツバメは「燕尾」と呼ばれる、細長い尾羽も特徴的。


電線に止まっている様子を見ても、後ろに長く伸びた羽があるのが分かります。


ツバメの燕尾
ツバメ


オスはこの燕尾が「長ければ長いほどモテる」のだとか。


ツバメの燕尾とモテ度の関係に関する研究については、以下で分かりやすく紹介されています。


また、この燕尾は「燕尾服」の由来にもなっています。

鳴き声も面白い

ツバメは、鳴き声も特徴的。


「土食って、虫食って、渋ーい」


上記は「聞きなし」という、動物の鳴き声を人間の言葉に当てはめたものですが、実際ペチャクチャと喋るような変わった鳴き方をします。


この鳴き声が外から聞こえると、「今年もツバメがやってきてくれたなあ」と嬉しい気分にさせてもらえるものです。




ツバメは昔の日本人にとってパートナーだった

縁起の良い鳥、ツバメ

ツバメは、人にとって身近な野鳥の一種。


春を迎えると、ツバメは南の国から長い距離を飛んで日本へ渡ってきて、日本で繁殖します。


日本に渡ってきたツバメは、人家の軒下や玄関、商店のシャッター内、駅の構内など、人が多く出入りする場所で営巣します。


人工物に営巣するツバメ
ツバメ 営巣


なぜ彼らが人の近くで営巣するかというと、人が近くにいることでカラスやスズメなどに卵やひなが奪われる可能性が減るため。


ツバメにとって、人間は「巣やヒナを守ってくれる存在」なのです。


かつては多くの日本人が農業を営んでおり、ツバメの飛来は、日本人にとって喜ばしいものでした。


なぜならツバメは、作物に害をなす虫を餌として食べてくれる「益鳥」だったからです。


巣を作るために田んぼや川から泥を運ぶツバメ
ツバメ


人間とツバメは相互にメリットのある、パートナー関係を築いていたのですね。


そういった理由もあって、ツバメは日本人から「縁起の良い鳥」として受け入れられてきたのです。


僕は各地で自然観察をしていますが、郊外では驚くほどツバメがたくさん見られる場所もあります。


ツバメの鳴き声はたくさん聞こえ、屋根のある場所を多くのツバメが行き交う。


このような場所はやはり、近くには綺麗な川が流れていたり、近くに多くの農地があるような所が多いように思います。

人間生活の変化によるツバメへの影響

かつては日本の多くの場所で、先述したようなツバメで賑わう光景が見られたのでしょうか。


人間の生活が変化したことで、ツバメは実際に減少しているようです。


大きな影響としては、

・里山や農耕地の減少により餌となる虫が取れなくなったこと
・日本家屋が減ったことによって軒のない家が増えて営巣できる場所が減ったこと

などが原因とのこと。


さらにWebやSNSから得た情報では、糞害などのため、ツバメの巣を壊したり撤去することもあるよう。


パートナーのはずである人間からも攻撃されてしまうという、ツバメの気持ちを考えると、なんとも切ない気持ちになります。


農業を営むことのない日本人にとっては、実益がないどころかフンを落とすツバメを「やっかいな存在」と思ってしまうことも、今の生活スタイルでは仕方ないのかもしれません。


とはいえ、海を越えて日本にやってきてくれたツバメたちに、「お疲れ様」と言って1シーズンの間、宿を用意してあげるくらいの心の余裕を持ってあげられると良いですよね。

人間とツバメの共生について

僕は野鳥観察を始めて、色の無かった通勤路がワクワクする冒険の道になりました。


同じように、彼らを観察することで「発見」「癒し」をもらえるというプラスの効果もあるはず。


遊んでいるのか、重なり合うツバメの幼鳥たち
ツバメ 幼鳥


なのでぜひ、彼らとの共生の道も前向きに考えてみてもらいたいです!


ツバメで困る例を挙げると、「お店の入口にツバメが巣を作ってしまった」という場合。


お客様にフンが落ちる可能性もあるから、巣を撤去せざるを得ない…」という場合があるかもしれません。


それを解決する一つの道具が「人工巣」です。


ツバメは巣を再利用する習性があり、人工巣を設置することでツバメが巣を作る場所の誘導が可能になります。


全国のツバメの調査・観察をしているNPO法人のバードリサーチさんは、ツバメの人工巣やフン受けの販売・提供をしています。


ところが現在は、ブラスチック段ボールのフン受けは申込多数で配布を終了しているとのこと。


ただ、以下のページから「フン受けを作る型紙」「ツバメの子育てに配慮を求めるポスター」などはダウンロードできますので、ぜひツバメとの共生にお役立てください!

※サイトのメニューから、活動内容や利用事例も見ることができます


ちなみに、人工巣・フン受けのことは、僕がTwitterで相互フォローしているMamiさんの投稿をきっかけに知ることができました。


Mamiさんは多摩市の「ツバメの観察記録」に市民として参加。


その後バードリサーチさんのツバメの観察記録に協力したことをきっかけに、店舗などにフン受けを配る活動もされていました。


↓はMamiさんのブログ。ツバメをはじめとした、野鳥への愛がたくさん感じられる投稿ばかりです!


このような、人とツバメの優しい関係が社会にもっと増えていったら嬉しいです。

ツバメに関連する鳥たち

青い鳥

オオルリ

ツバメの他にも、魅力的な青い鳥たちがたくさんいます。


そんな美しい青い鳥たちは、以下の記事で紹介しています↓


ツバメと同じ分類に属する鳥たち

ツバメ

ツバメはスズメ目ツバメ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。


[スズメ目]
スズメ目の野鳥まとめ|美しい声を持つ鳥類最大のグループ

[ツバメ科]
ツバメ科の野鳥の種類と魅力|夏にやってくる幸運の使者たち


おわりに:ツバメを観察して季節を感じよう!

ツバメは身近な場所で観察できる親しみのある野鳥です。


彼らの子育てを1シーズン観察してみることで、ツバメの苦労や知恵を発見したり、ヒナが巣立つ過程を通じて癒しや喜びを得られるはずです。


ぜひ近くにツバメがやってきているようであれば、ぜひ彼らを優しく見守ってみてくださいね!


そのほかのおすすめ鳥紹介記事↓

■ カッコウ科の野鳥

カッコウ


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