僕は年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。
11/25、26、宮城県で「おおさきめぐり旅 」というツアーのガイドをさせていただきます。
その中で僕の担当パートは以下の2つとなります!
①11/25 「化女沼いきものさがしツアー」
②11/26 「マガンのねぐら立ち観察」
※申し込みは終了しました。
▼ツアー報告はこちら
ところで、
「伊豆沼」ってどんなスポットなの?
他のツアーとはどんなところが違うの?
という疑問がありますよね。
というわけで、このツアーの舞台の「スポットとしての魅力」と「ツアーの見どころ」について紹介します!
*今回は「マガンのねぐら立ち観察」の紹介します。
「化女沼いきものさがしツアー」に関する記事はこちら↓
伊豆沼の魅力
観察フィールドとしての伊豆沼
伊豆沼は、野鳥を観察する人にとってはとても有名なスポットです。
というのも、伊豆沼・内沼は「日本最大のガンの飛来地」だからです。
その数、なんと”10万羽”。
他の場所で見られるガンの数とはケタが2 ~3つくらい違います。
編隊を組んで飛翔するマガン
そんな膨大な数のガンによるねぐら入り・ねぐら立ちは、圧巻の一言。
上空のあらゆる方向から沼へと集合してくるガンたち。
沼から続々と各方面の空へと離散していくガンたち。
鳥たちの壮大な行動による圧倒的な感動体験ができる、とても希少な場所なのです。
ところで、どうしてガンたちはここまで伊豆沼に集中するのでしょうか?
その理由には色々なことが影響しており、完全には分かっていないことも多いようなのですが、以下の2つは影響があると言われています。
【①冬でも凍らない大きな沼がある】
ガンは沼や池をねぐらとします。
イタチやキツネなどの天敵に襲われない、安全な場所であるためです。
しかし冬が進み水場が完全に凍ってしまうと、ガンは生活できないため移動します。
その点、伊豆沼は冬でも凍らない沼であるため、ガンたちにねぐらとして利用されるのです。
【②餌を得られる場所が沼の近くにある】
ガンは池や沼をねぐらにしますが、昼間は周辺に飛び立ってえさを探します。
そのため、ガンが飛来するにはねぐらとなる水場に加え、周辺にえさがある環境でないといけません。
ガンは水田の落ち穂をえさにします。
伊豆沼周辺には広大な水田があり、このような場所がガンたちのえさ場となっています。
現在の日本ではこのような環境が減少してしまっているため、条件の揃っている伊豆沼に集中しているのです。
伊豆沼・内沼で見られる鳥たち
伊豆沼・内沼ではガン以外にも様々な鳥が見られます。
ハクチョウ、カモ、サギなどの水鳥のほか、湿地や農耕地で見られる猛禽類なども見られる可能性があります。
■ マガン
■ オオハクチョウ
■ カモ類
■ サギ類
■ ノスリ
マガンのねぐら立ち観察ツアーの見どころ
「化女沼いきものさがしツアー」では、いきもの探しをして、出会えた生き物に応じて観察・解説をする内容でした。
何に出会えるか分からない上記ツアーに対し、「マガンのねぐら立ち観察」ではタイトルにマガンとついている通り、見られる生き物はほぼ特定されています。
本ツアーで確実に見られるであろうマガン
上記を踏まえて考えまして、出会った鳥たちの生き物としての解説だけでなく、
「伊豆沼という場所×ガンやハクチョウ」
というテーマでガイドできればと思っています。
僕は全国各地に自然観察に行くので、”他の場所で観察した体験との違い”が話せると思ったからです。
というのも、同じ種類の生き物に出会ったとしても、出会った場所によって全く”意味”が変わります。
例えば、ルリビタキには山で出会うこともありますが、平地で出会うこともあります。
ルリビタキ
ところでルリビタキは季節に応じて移動をする「漂鳥」。
山で出会うのは基本的に”夏”であることが多く、平地で出会うのは基本的に”冬”。
ルリビタキの視点で見ると、夏は”繁殖期”であり、冬は”越冬期”。
つまり同じルリビタキに出会ったとしても、鳥の行動や状況やストーリーは全く異なるのです。
他にも、アオスジアゲハは関東地方では普通に出会える蝶ですが、東北地方ではあまり出会えません。
アオスジアゲハ
なぜならアオスジアゲハは南方性の蝶であり、その北限は東北地方南部だからです。
だから東北地方でアオスジアゲハに会えた時は、他の場所で出会うのとはまた違った感想や思い出が生まれるでしょう。
このように、今回の主役であるマガンも、観察する場所によりストーリーや背景が大きく変わってきます。
なので今回のツアーでは、「伊豆沼という場所でマガンやハクチョウを見る意味」というのを意識してガイドできればと思っています。
というわけで、興味がある方はぜひ以下から「マガンのねぐら立ち観察」に参加してみてください!
※申し込みは終了しました。
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