街中なのに、夜になったらたくさんの虫の鳴き声が聞こえる!
この鳴き声の主ってどんな虫?
こんな疑問に答えます。
秋の季節では、夜になると木の上の方から「リーッ、リーッ、リーッ」と虫の声が美しく響いてきます。
その鳴き声の主は、アオマツムシ。
このアオマツムシは鳴き声だけでなく、その鮮やかな緑色の体も美しい虫。
街中にも多く生息しているので、身近な場所でもその美しいを聴くことができるのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、アオマツムシの特徴と魅力を紹介します。
アオマツムシは緑色の体を持つ秋の虫
アオマツムシが活動する季節は、秋。
秋になると、街中でも彼らの大きく美しい鳴き声が聞こえるように。
その大きな鳴き声が目立ち、秋に鳴く虫の中でも「ひときわ存在感の強い虫」です。
またアオマツムシは、鳴き声だけでなく鮮やかな緑色の体が美しい虫でもあります。
鮮やかな緑色の体を持つアオマツムシ
体の縁(ふち)にある黄色いラインも、良いアクセントになっていますよね。
ちなみにアオマツムシはオスとメスで姿が違います。
先に紹介した写真はメスのもので、オスの姿がこちら。
アオマツムシのオス
オスは背中部分には濁りのある透明な部分が。
オスとメスで異なる姿を持つというのも、不思議で面白いですよね。
アオマツムシは外来種
今や広い範囲で見られる身近な虫のイメージがあるアオマツムシですが、実は彼らは中国原産の外来種と言われています。
もともと日本に生息する在来種ではなく、海外から人の手によって運ばれてやってきた虫なのです。
彼ら自身に罪はなく、鳴き声も姿もたいへん魅力的な虫です。
しかし分布は広がっているようで、実際に見かける機会も多い。
日本の在来種への影響は、気になるところです。
街中でも聴けるアオマツムシの美しい鳴き声
アオマツムシは、「リーッ、リーッ、リーッ」と鈴のような響きのある美しい鳴き声を持ちます。
彼らは街中でも多く生息していて、夜になると樹上で良く鳴きます。
数が多い場所では、周りがアオマツムシの鳴き声で包まれるような感覚になることも。
その鳴き声は森の中でも聴けますが、人里の方を好んでいるのか、むしろ人家周辺の方が多くの鳴き声を聞くことができます。
ちなみに、鳴くのはオスだけ。
オスは鳴く時、以下のように背中のはねを立てて鳴くのですね。
はねを立てて鳴くオス
コオロギ類もこんな感じにはねを立てて鳴きます。
しかし、長いはねを持つアオマツムシが派手にはねを立てると思っていなかったので、初めて見た時はインパクトがあってびっくりしたものでした。
ちなみに彼らは木の高い位置で鳴いていることが多く、その声の量に対して姿を見る機会は少ないです。
もしその姿、しかも鳴いているところを見る機会があれば、ぜひその「鳴き方」にも注目してみてください!
アオマツムシと同じ分類に属する虫たち
アオマツムシはバッタ目マツムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[バッタ目]
直翅目(バッタ目)の昆虫まとめ|脚(あし)が強く発達した虫たち
▼
[マツムシ科]
おわりに:アオマツムシを観察してみよう!
アオマツムシには外来種という側面はありますが、鳴き声や姿など虫としては見どころのたくさんある虫です。
身近な場所でも生息する虫なので、鳴き声や姿を見たら、ぜひ観察してみてください!
そのほかのおすすめ虫紹介記事↓
■ キリギリス類
他の虫の紹介、虫ゲーム・アプリ、虫観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓