ネイチャーエンジニア いきものブログ

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カタバミ(片喰)の種類と魅力|都会の環境に適応した能力を持つ植物

カタバミ

かわいい花がいる!

この花道端でもよく見るけど、どんな植物なの?

こんな疑問にお答えします。


街中でもよく見ることのできるカタバミ(片喰)


かわいらしい花を咲かせる植物です。


しかし、実はこのカタバミは過酷な環境である都会生活でも生き抜いている、すごい植物


その事実の裏には、「カタバミの様々な能力や工夫」があるのです。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。


そんな生き物好きの僕が、カタバミの特徴と魅力を紹介します。




 

カタバミ(片喰)が都会に適応したたくましい植物

カタバミは街中で見られる小さくて可愛らしい花。


しかし、そんな彼らは実は結構たくましい植物なんです。


かわいい姿のカタバミは実はたくましい植物
カタバミ


というのは、普通、植物にとって都会は生きづらい環境です。


なぜなら、乾燥して土があるところは少ないし、人間が定期的に草刈りをしてしまうため。


ところが、姿の小さなカタバミにとっては、むしろ土壌が豊かな場所は過酷な環境でした。


そのような場所は背の高い大きなライバル植物も多いためです。


そこでカタバミは、むしろ都会という場所に勝機を見出しました


都会には、以下のようなカタバミが有利になる状況があったからです。

・都会で暮らすのに適した能力
・繁殖力が高い
・強力なライバルが少ない


都会の環境で暮らすのに適した能力

可愛らしく見えるカタバミは、実はたくましい能力を持ちます。


例えば、カタバミは地下深くに根を張るタイプの植物です。


コンクリートの隙間に生えていたりしますが、コンクリートの下には土があり、この深くに根を伸ばしているのですね。


また「再生力」も高く、草刈りをされても復活できる能力を持ちます。


さらにカタバミは、夜になると葉を閉じて水分の発散を防ぐ能力を持ちます。


これにより、砂漠のような都会の乾燥の問題をも克服しました。


ちなみに、カタバミは漢字で書くと「片喰」と書きます。


名前の由来は諸説あるようですが、「夜になると葉を閉じる能力」により、葉が半分なくなったように見えます


これを「片方が喰んだ=片喰み」と表現したことが有力なようです。


少し話が脱線しましたが、カタバミはこのような能力を持つことで、都会のコンクリートだらけの乾燥した場所でも生き抜くことを可能としているのですね。




繁殖力が高い【家紋のモチーフにもなった】

カタバミは以下のような柱型の実をつけます。


カタバミの実
カタバミ 実


この実が熟すとパンパンになり、ちょっと触れただけでも「パーン」と音を鳴らしながら種が四方八方に飛び散るのです。


カタバミは、一度根付くと根絶不可能とまで言われるほどの繁殖力を持ちます。


ちなみにカタバミの葉は、かわいらしいハート型をしています。


カタバミの葉
カタバミ 葉


このハート型の葉は家紋のモチーフになっていて、その家紋は「片喰紋」と呼ばれます。


その理由は、先述したようなカタバミの生命力・繁殖力の高さから、"繁栄のシンボル"とされたため。


現代だけでなく、カタバミは昔からとてもたくましい存在の植物だったのですね。

強力なライバルが少ない

都会で人間が行う草刈りは、カタバミにとってはむしろ好都合です。


カタバミは背が低く、背の高い植物が周りにいる環境では不利です。


しかし都会では、人間が草刈りによって背の高いライバルをやっつけてくれます。


これにより、周りは背の低い植物だけになるのです。


また先述したように、仮に自分が刈られたとしても、根を深く張っていれば自分はまた復活できます。


このように、人の行動もカタバミの都市生活を支える一因なのですね。

カタバミはヤマトシジミの都市生活を支えている

街中でもよく見られる身近なシジミチョウ、ヤマトシジミ


ヤマトシジミ

ヤマトシジミ


ヤマトシジミは、シジミチョウらしい「シジミ貝型のはね」を持ちます。


このヤマトシジミが都会でも見られる秘密は、実はこのカタバミにあります。


というのも、カタバミはヤマトシジミの食草


ヤマトシジミの幼虫は、カタバミの葉を食べて育つのです。


ヤマトシジミはえさにカタバミを選択したことで、以下のようなことになりました。

カタバミは都会で生活できる植物である

それを食べるヤマトシジミも都会で生活することができる


このように、カタバミはヤマトシジミの幼虫の食事を支える植物なのです!

カタバミ(片喰)の種類

カタバミ

カタバミ

カタバミ科の代表的な植物で、最もよく目にするカタバミかと思います。


土のあるところだけではなく、道端のコンクリートの隙間から生えている姿からは、その生命力の高さを感じさせられます。

イモカタバミ

イモカタバミ

ピンクと紫の中間くらいの鮮やかな色の花をつけます。


花の中心はより濃い紫になっています。


また、イモカタバミは球根をつけるタイプで、根はまさに「イモ」のような形をしています。

ムラサキカタバミ

ムラサキカタバミ

ムラサキの名が付きますが、見た目はイモカタバミの方が紫色が強く、淡いピンク色の花をつけます。


こちらも根は太く、大根のような形をしています。

サンカクカタバミ

サンカクカタバミ

葉の形が綺麗な三角形になっています。


葉の色も変わっていて、真紫です。

オオキバナカタバミ

オオキバナカタバミ

大型のカタバミ。


写真ではその大きさが分かりづらいかもしれませんが、他のカタバミたちと比べて明らかに大きいので実物を見ると分かると思います。


花が開き過ぎて、花びらが外側に巻いていることがあります。

ミヤマカタバミ

ミヤマカタバミ

山地で見られるカタバミ。


日陰に咲きがちで、花も開ききっていないものが多いので、他のカタバミたちと比べて控えめな印象です。


ちなみに上の写真は山で撮ったものですが、控えめすぎて一度スルーしてしまいました笑

おわりに:カタバミの生命力をよく観察してみよう!

カタバミは街中の身近な場所に咲いています。


当たり前のように見るその光景ですが、それは彼らがすごい生命力を持つ植物だからなのですね。


小さな姿に秘められた彼らのすごい能力の数々、ぜひ一度じっくり観察してみてください!


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■ 虫コレクション

虫コレクション

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