あ、緑色のきれいな鳥がいるよ！
あの鳥って、もしかしてハト？
こんな疑問にお答えします。
今回紹介するのはアオバトという鳥。
一般的なハトのイメージと違って、緑色の鮮やかな姿をしたハトです。
アオバトはその姿だけでなく、海水を飲むなど、不思議な生態も面白い野鳥なのです！
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、アオバトの特徴と魅力を紹介します。
アオバトは緑色のハト
ハトといえば、地味な鳥というイメージではないでしょうか。
しかしアオバトは漢字で「緑鳩」と書くように、緑色の姿をしたハト。
ちなみに昔は緑色のことを「アオ」と言い、アオバトのアオもその意味です。
そんなアオバトの姿が、以下↓
緑色の鮮やかな姿をしたアオバト
上の写真では肩部分が赤紫色をしていますが、こちらはオスの姿。
メスでは以下のように赤紫色部分はなく、全体的に緑色なのです。
アオバトのメス
写真の角度ではちょっと見えづらいですが、肩部分は緑色です。
多くの鳥がオスの方が派手な姿をしていますが、このアオバトもオスの方が派手な姿をしているのですね。
アオバトの海水を飲む不思議な習性
アオバトは、夏〜秋頃に「海水を飲む」という不思議な行動を取ります。
アオバトは主に森林で生活をするのですが、わざわざ群れで海に飛んできて、海水を飲む行動を取るのです。
岩礁で海水を飲むのは波にさらわれる可能性もある危険な行為。
実際に波に飲み込まれてしまうものもいるようです。
しかし、アオバトはなぜそんなリスクを取ってまで海水を飲むのかということについて、詳しく分かっていません。
海水を飲みにきたアオバトたち
また、全てのアオバトがこの行動を取るわけではなく、海の近くで生活するアオバトのみが行う行動のようです。
僕の地元近くの神奈川県大磯には、アオバトが集団で海水を飲みに来る場所があり、朝方実際に集団飛来するところを観察したことがあります。
生き物たちについて、まだまだ分かっていないことはたくさんあるのですね。
アオバトの不思議な鳴き声
森から聞こえる 「アーオー」の鳴き声の正体
森や山を歩いていると、たまに不思議な鳴き声が聞こえてくることがあります。
その鳴き声とは、
「アーオー、アーオー、アーオー」
と、なんとも変な鳴き声。
森の中なので声はすれどもなかなか姿は見えず。
「この声の主は一体何者なのか」と、とても気になることでしょう。
実は、この声の主はアオバト。
僕もアオバトの鳴き声を知らない頃は、ずっと猿のような哺乳類が鳴いているのだと思っていました笑
アオバトは海水を飲むだけでなく、鳴き声も不思議な鳥なのです。
アオバト（緑鳩）に関連する鳥たち
ズアカアオバト【南国にいる緑のハト】
上の写真のハトはズアカアオバト。
屋久島以南で見られる、アオバトによく似たハトです。
アオバトと似ていますが、
・アオバトの方が胸が黄色っぽい
・アオバトの下腹は白っぽい
などに違いがあります。
「ズアカ=頭赤」ですが、上の写真のように、頭は赤くありません。
これはどういうことかというと、海外のズアカアオバトには実際に頭が赤いものがいます。
しかしそれは海外に生息する亜種のみで、日本に生息する亜種には頭が赤いものがいないのです。
なんだか紛らわしいですが、亜種によって色々な姿が見られるのも、生き物の面白いところですね。
おわりに：アオバトの姿を観察するのに必要なこと
アオバトの姿や行動について紹介してきましたが、海水を飲みに来るスポット以外では、あまり頻繁に目にする鳥ではありません。
そんな彼らを観察するためには、彼らの好む環境や生態などの知識が必要。
それらの知識を得るには、古典的ながらやはり本や図鑑が情報が充実しています。
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