あ、シオカラトンボだ!
青いトンボといえば、シオカラトンボだよね?
青色のスマートな姿が美しい、シオカラトンボ。
街中でも見られる、身近で親しみのあるトンボです。
シオカラトンボは「青いトンボといえば、シオカラトンボ」と言うくらい認知度の高い、「青いトンボ代表種」的存在。
しかし実は、シオカラトンボのような青いトンボは、他にもたくさんいるんですよ。
というわけで、今回はそんな青いトンボたちについても紹介します!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、シオカラトンボの特徴と魅力を紹介します。
シオカラトンボは青いトンボの代表種
スマートな青い姿が美しいトンボ
シオカラトンボと言えば、そのスマートな青い姿が美しいトンボです。
スマートで青い姿が美しいシオカラトンボ
多くの人は「青いトンボといえば、シオカラトンボ」を連想するでしょう。
しかし実は青いトンボには色々な種類がいます。
僕が子どもの頃は、間違いなくシオカラトンボ一択でした。
シオカラトンボは「青いトンボ代表種」と言うべき、知名度の高い身近なトンボなのです。
シオカラの名前の由来
ところで、シオカラトンボの「シオカラ」って何だか気になったことはありませんか?
「シオカラ=塩辛」なのでしょうか?
シオカラトンボと何度も言っていると、なんだか口の中がしょっぱくなってきますね笑
というわけで、調べてみました。
真実は、彼らが成熟した時に覆われる白い粉を「塩」に見立てたのが由来とのこと。(※)
※ 以下の「日本の昆虫1400」の(2)の巻に、由来の記載がありました。
「カラ」の由来も調べて見たのですが、確証の掴める情報がなく、ちょっと不明。
名前について一部は謎のままですが、「塩」が名前の由来であることは確からしいです。
メスは「ムギワラトンボ」と呼ばれる
シオカラトンボの体は青い色が特徴的ですが、あの姿は実は成熟したオスのもの。
メスは体の色が異なり、黄色い姿をしています。
黄色い姿をしたメス
未成熟のオスも上のような黄色い姿をしています。
上記のような黄色い姿のシオカラトンボには別称があり、それは「ムギワラトンボ」。
これは黄色ベースに黒い斑紋が入っている様子が、麦わら帽子に見立てられたことが由来です。
ちなみに、複眼の色も雌雄で違います。
オスの青っぽい色ですが、メスは緑色。
このように、シオカラトンボはオスとメスは体の色から複眼まで、違いがあるのですね。
シオカラトンボが身近な理由
街中でもみられる都会派のトンボ
シオカラトンボはとっても身近なトンボです。
その一番大きな理由は、「街中でも見られること」でしょう。
例えば、プールや公園の小さな池など、街中のちょっとした水辺周辺で見ることができます。
だから僕の画像フォルダには、以下のような人工物+シオカラトンボの写真も多いです。
コンクリートの上のシオカラトンボ
一方、一般的にトンボは幼虫(ヤゴ)時代を水の中で過ごすので、基本的に水辺周辺でしか見られない虫です。
例えば、以下のオオシオカラトンボも比較的身近なトンボです。
オオシオカラトンボ
しかし彼らはシオカラトンボと違い、街中ではほとんど見ることがありません。
少なくとも僕は、周辺に水の見えないような街中を飛んでいるところは見たことがありません。
湿地や大きめの田んぼ、森の中など自然度の高い水辺を好むのです。
適応能力が高い【幅広い環境で生息】
シオカラトンボは街中で見られるトンボですが、彼らが住むのは街中だけではありません。
湿地や川、田んぼ、湖のほか、プールや公園の池など、様々な環境で見ることができます。
彼らは他のトンボたちよりも見られる環境が幅広いのです。
それはつまり、高い適応能力を持っているという証拠。
この適応能力の高さこそが、シオカラトンボが青いトンボ代表として君臨している秘密だと僕は思います。
とはいえ、乾燥した街中で暮らすことはシオカラトンボにとっても簡単ではないはず。
彼らは街中でも生息できる小さな水辺を見つけ出し、たくましく暮らしているのだと思います。
シオカラトンボに関連する虫たち
シオカラトンボに似ている青いトンボたち
実はシオカラトンボによく似た青いトンボたちがいます。
ここでは、シオカラトンボに似た3種のトンボを紹介します。
まずは先ほども紹介した、オオシオカラトンボ。
■ オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボは、何よりもまず名前が似ています笑
冗談はさておき、名前は類似しているけれど見た目は結構違いが大きいです。
違いは以下のような点。
・体の青色はより濃く、暗い
・腹の黒い部分の領域が、シオカラトンボよりも少ない
・複眼の色が黒い(濃いワインレッドのような色)
このように、オオシオカラトンボはかなり違いがあるので、見分けは簡単です。
次は、コフキトンボ。
■ コフキトンボ
違いは以下のような点。
・シオカラトンボよりも一回り小さい
・複眼の色が濃い茶〜黒
複眼が一番分かりやすいポイントかと思います。(シオカラトンボは複眼が濃くならない)
最後に、シオヤトンボ。
■ シオヤトンボ
全体的な雰囲気は、このトンボが一番シオカラトンボと似ているかと思います。
違いは以下。
・腹の黒い部分の領域が、シオカラトンボよりも少ない
・はねのつけ根が茶色(シオカラトンボは透明)
・3〜4月頃から発生する(シオカラトンボは4月後半くらいから)
また上記には入れませんでしたが、シオカラトンボの方がスマートな体系で、シオヤトンボはちょっとボテッとした感じに見えます。
見分けは腹の黒い部分の領域の違いが分かりやすいと思います!
シオカラトンボと同じ分類に属する虫たち
シオカラトンボはトンボ目トンボ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[トンボ目]
トンボの種類と魅力|高い飛翔力を持つ昆虫ハンターたち
▼
[トンボ科]
おわりに:シオカラトンボの青い体を観察してみよう!
シオカラトンボは最も身近に見られる青いトンボ。
その美しい青い体を、ぜひ観察してみてください!
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