ネイチャーエンジニア いきものブログ

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ゴキブリは気持ち悪いばかりの虫ではない!実はかわいい魅力も持つ

ゴキブリ 幼虫

ひい、ゴキブリだ!

でもなんでゴキブリはこんなに嫌われるんだろう?

何か良い魅力も持っているのかな…?

こんな疑問に答えます。


ゴキブリは、日本人に最も嫌われている昆虫と言えるでしょう。


子供の頃から虫が好きだった僕も、実はゴキブリだけは見ただけで逃げるくらいに苦手な虫でした。


ゴキブリが嫌いな人が多い理由は、以下が大きく影響していると僕は考えています。

1. 虫に対する情報不足
2. 所属するグループからの評価の影響


日本ではゴキブリは社会全体で徹底的に敵対視されており、世間では悪い評価ばかりされています


家族や友達など周りのみんなが「気持ち悪い」「嫌い」と言っている中にいたら、良いイメージを持つのは難しいです。


そんな時、対抗できるのは「正しい情報」「直接触れ合って良いところも見た経験」を持っていること。


それらがあれば反論をしたり「自分はこう思う」と考えることもできますが、もともと虫に興味があったりしなければそれらを持っていることは少ないでしょう。


僕は大人になって子供の頃以上に自然観察を重ねるようになり、ゴキブリとの接触・観察機会も増えました。


その結果、今では嫌いどころか「かわいい」とさえ思うように。


ゴキブリが苦手だった頃の僕からは想像できない状況なのですが、彼らのことをちゃんと知れば、その魅力に向き合って受け入れることができたのです!


というわけで、「ネガティブな情報ばかり発信されているゴキブリの良い面も知ってほしい!」と考えました。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、ゴキブリの魅力を紹介します。




 

ゴキブリの魅力

僕が考えるゴキブリの魅力は、以下の3つ。

1. 平和的な虫である
2. 生態系を助ける分解者
3. 花も好き


1. 平和的な虫である

ゴキブリを観察をしていると、「平和的」であることがよく分かります。


ゴキブリは相手を攻撃したり、傷付けるような武器は持っていません。


基本的にはじっと触角を動かしながら、周囲の気配を探っていることが多いです。


何かしら危険を感じたら、その時の行動は「隠れる」か「逃げる」。


ゴキブリの基本戦略は「隠れる」か「逃げる」
キスジゴキブリ


彼らは狩りをするでも奪うわけでもなく、慎ましく暮らしているのです。


そんな彼らの健気な暮らしを考えると、なんだかとても愛おしく感じるのです。

2. 生態系を助ける分解者

ゴキブリは雑食性で、動物質・植物質の食べ物、腐敗物まで食べます。


そのため、人が住む場所にはえさがたくさんあって好んで近寄るわけですが、一方で自然界では"大切な役割"を担っています。


それは「分解者」の役割。


分解者とは自然界における掃除屋的な位置付けであり、例えば腐敗物を土に戻したりするのに、間接的に彼らの働きが関わっているのです。


分解者には他にハエなどがいますが、より大きく雑食性の強いゴキブリは、生態系における分解過程への影響がより大きいはずです。

3. 花も好き

ゴキブリというと、地面を這いつくばり、暗くて狭い場所が好きなイメージがありますが、屋外で彼らを見るとそのイメージとは異なる一面が見られます。


例えば、意外にも華やかな花の上にいることが結構あるのです。


アジサイの上にいたモリチャバネゴキブリ
モリチャバネゴキブリ


ゴキブリたちは夜行性なので、夜に探索に行くと彼らの好みが浮き彫りになりやすい。


昼よりも見つけやすい場所に出てくるんですが、そこでもやっぱり花の上で見つかることが。


キク科の花にいたゴキブリの幼虫
ゴキブリ 幼虫


ヒルザキツキミソウにいたゴキブリの幼虫
ゴキブリ 幼虫


少し調べてみたのですが花の蜜や花粉を食べるという情報は見つかりませんでした。


しかし、写真からは花の何かをえさにしているように見えます。


それにしても綺麗な花の上に乗る姿は、なんだか可愛らしく見えませんか?


ゴキブリには「花粉媒介者」になるものもいるらしく(※)、身近なゴキブリにもそういう役割を担い、植物の役に立っているのかもしれません。




ゴキブリの種類

ゴキブリには実は様々な種類がいて、その特徴も様々です。


何種類か特徴的なゴキブリたちを紹介します。

クロゴキブリ

クロゴキブリ

屋内に現れるゴキブリで、黒くて光沢が強いのが特徴。


比較的大型というのもあってか、強い存在感を感じる。

モリチャバネゴキブリ

モリチャバネゴキブリ

森など屋外に住むゴキブリで、出会う機会が多い。


胸に黒い紋があって、サイズは10mm強と小型。

キスジゴキブリ

キスジゴキブリ

個人的に特に好きなゴキブリ。


胸のふちの明るい黄色と、はねの一部の透明部分に美しさを感じます。

ヤマトゴキブリ

ヤマトゴキブリ

基本的には屋外に生息するゴキブリで、クロゴキブリに似るが少しシュッとしている。


メスははねが短く、空を飛べない。

ウスヒラタゴキブリ

ウスヒラタゴキブリ

透明のはねを持つゴキブリで、サイズも10mm程度と小さい。

オオゴキブリ

オオゴキブリ

大型でがっしりした体型のためか、動きはのそのそした感じ。


甲虫のように重戦車感がある。

家にいるゴキブリも愛でるべきなのか?

ちなみに、「家に出たゴキブリも全く殺生をせず愛でるべきか?」と言うと、僕はそうは思いません。


なぜなら飼育していない動物は野生動物であり、野外にいる虫たちも野生動物と言えるからです。


僕は人と野生動物の関係性においては「住み分け」が大事だと思っています。


例えば僕はカブトムシやクワガタが大好きですが、自宅の部屋の中で彼らが自由に動き回っていたとしたら、その場所で過ごすことを心地よいとは思いません。


野生生物との共生においては「お互いの生活を干渉し合わない適度な距離」を保つべきです。


そのためにゴキブリとの付き合い方としては、人側がゴキブリが自宅に集まらないように工夫をするのが良いと思っています。


なお、ゴキブリとの住み分け方などについては、以下で紹介しています↓


おわりに:ゴキブリの良い面も見てみよう!

今回は、あまりに悪いように言われがちなゴキブリへの理解が少しでも広まったらと思い、彼らの魅力を紹介しました。


でもやっぱりゴキブリをいきなりじっくり見るのはちょっと怖いな」という場合、まずはモリチャバネゴキブリから慣らすのがおすすめ。


クロゴキブリのような屋内に出る大型のゴキブリよりもサイズも小さいし、屋外にいる姿は意外と抵抗感が少ないものですよ!(僕がゴキブリが苦手だった頃も、屋外のゴキブリは比較的大丈夫でした。)


また、ゴキブリの嫌われ者のレッテルを貼られてしまうことについては、著書「弱虫の生きざま」の中で触れています。


そこから得られる僕らの人間生活への学びを紹介していますので、こちらもぜひご覧ください!


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