ネイチャーエンジニア いきものブログ

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コメツキムシは甲虫の弱点を解決した昆虫!名前の由来にもなった

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コメツキムシ

コメツキムシがいるよ!

コメツキムシってどんな特徴のある虫なの?

こんな疑問に答えます。


カブトムシを飼って観察していると、昔話のカメのごとく、ひっくり返ってなかなか起き上がれない姿を見る機会があります。


僕は子供の頃にカブトムシのこの姿を良く見ていて、「甲虫(コウチュウ)はひっくり返されるのが弱点なんだな」と思っていたのものでした。


ところが、甲虫の最大の弱点と思われたこの欠点を克服した虫が。


その虫こそが、今回紹介するコメツキムシ


ちなみにこの習性は、彼らの名前の由来にもなっています。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、コメツキムシの魅力を紹介します。




 

コメツキムシの特徴と魅力

名前の由来ともなったコメツキジャンプ

甲虫の弱点である「ひっくり返り」。


コメツキムシが編み出した、この状態を解決する必殺技こそが「コメツキジャンプ」。


コメツキジャンプの必殺技を持つコメツキムシ
コメツキムシ


コメツキジャンプの発動を見るには、以下の通り。

・コメツキムシの体を仰向けにしてみる

・「パチン」という音を立てて高くジャンプ

・シュタッ、と地面に着地する際にはうつ伏せの体勢に


ジャンプする際の「パチン」という音は敵への威嚇にもなっているとのこと。


確かにコメツキジャンプを観察すると、「この小さなコメツキムシのどこから音がするんだろう?」と思うくらいに大きな音が聞こえます。


ちなみにこの必殺技は、コメツキムシの名前の由来にもなっています。


コメツキムシがジャンプをする際は、まず体をへの字に曲げ(えび反り状態)、そのあとに頭と胸を起こす動きをします。


この動きが「米つき」をしているように見えることから、名付けられたようです。


さらにコメツキジャンプの能力には、種によって差があります。


ジャンプによって一瞬でかなり遠くに飛んでいってしまうものもあれば、「パチン」という音はするもののなかなか起き上がれないものもいたり。


よりパワーが必要なためか、大型のコメツキムシほどジャンプが苦手なことが多いようで、僕が観察した経験上もそんなイメージです。

種の識別は難しい

実はコメツキムシは似た姿のものが多く、種の識別が難しい虫たち。


身近に見られるコメツキムシであっても、図鑑に載っていないこともしばしば。


そのため、コメツキムシには度々識別に時間を取られ、僕も迷宮入りとなっている種が多いです。


識別に頭を悩ませられがちなコメツキムシ
コメツキムシ


ですがその分、思いがけない姿をしたコメツキムシに出会うこともあって、そんなワクワクな出会いを与えてくれる虫でもあります。




コメツキムシの種類

トラフコメツキ

トラフコメツキ

「トラフ(虎斑)」とは"虎模様"という意味。


その名の通り、虎の斑のような模様が入ったコメツキムシです。


春限定で見られるコメツキムシで、まだ虫の少ない3月くらいの時期から出会えます。



サビキコリ

サビキコリ

錆びた鉄のような色をした、渋い姿のコメツキムシ。


「きこり」と名がつくものの、山に行かずとも意外に身近な公園などでも出会えます。



ベニコメツキ

ベニコメツキ

他のコメツキたちとはちょっと異なる雰囲気を持つ、赤いはねのコメツキムシ。


毒を持つベニボタルに擬態をすることで身を守っていると言われています。

ヒゲコメツキ

ヒゲコメツキ

長いクシ状のヒゲ(触角)を持つ、主張の強いコメツキムシ。


ちなみに写真はオスで、メスの触角はこんなにクシ状ではありません。

おわりに:コメツキムシを観察してみよう!

コメツキムシはコメツキジャンプの必殺を持つ、面白い昆虫です。


またジャンプだけでなく、その姿も多様で魅力いっぱい。


身近で出会うことのできる昆虫なので、ぜひ彼らをじっくりと観察してみてください!


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